カテゴリー別アーカイブ: タイルあれこれ

歴史の息吹を伝える「文化のみち橦木館」

名古屋では江戸から明治、大正の時代にかけて様々な産業が発展し、日本の近代化を推し進めました。名古屋市東区のエリアには、そんな近代化に貢献した当時の起業家たちの旧邸宅や、遺産価値のある古い建物が今でも大切に保存され、時代の息吹をいまに伝えています。
「文化のみち」と呼ばれるこれらのエリア。その中に佇む、近代ロマンに溢れた「橦木館(しゅもくかん)」を訪れてみました。

静かな住宅地に佇む橦木館

訪れたのは、猛烈な残暑が続く9月半ば。いかにも名古屋らしい、車の多い大通りでバスを降りると、日傘の健闘も虚しくたちまち汗が噴き出してきましたが、橦木館を目指して一歩内側の通りへ入ると、公園の木々がつくる木陰がホッとひと息つけさせてくれる閑静な住宅街に変わります。
しばらくすると、海老茶色の屋根瓦がかわいらしい洋館が見えてきました。

橦木館の外観
橦木館の看板

塀にかけられた木の看板には「文化のみち 橦木館」と書かれています。
看板だけ見るとまるで道場のようですが、赤レンガが導く先にはとてもレトロなエントランスがありました。アールデコ調のデザインがおしゃれな建物に向けて、ドキドキしながら進みます。

橦木館正面
赤煉瓦の敷かれたポーチ

玄関に到着すると、扉のまわりには格調高い陶磁器製のタイルが貼られ、ステンドグラスがはめ込まれています。 重厚感があって素敵ですね。

橦木館 洋館の玄関扉まわり
玄関扉周辺

和洋ふたつの顔をもつ邸宅

名古屋市指定有形文化財であるこの「橦木館」は、明治の後半から陶磁器の輸出貿易で大成功をおさめた実業家・井元為三郎(いもと ためさぶろう)の旧邸宅です。
海外へも複数の支社を出すなど、世界を股にかけて活躍した為三郎。大正末期から建築を始めた和の邸宅に、後から洋館部分を増築し、海外からのゲストを招待していたそうです。

建物は現在の正面入り口にあたる洋館と、その奥に続く和館で構成され、広い庭には茶室もあります。まずは洋館の2階に上がってみます。洋館自体はそれほど大きな作りではなく、宿泊者が快適に過ごせるようにトイレ・お風呂・寝室がコンパクトにまとまっています。
なお旧寝室は現在貸室になっており、この日は残念ながら中を見ることはできませんでした。

橦木館 洋館2階のバスルーム
バスルーム

バスルームです。欧米のゲストを意識してか、トイレと浴槽が同じ部屋に配置されています。壁や床、浴槽まわりには、タイルが沢山貼られています。

橦木館 洋館2階娯楽室
娯楽室

隣の娯楽室に入ると、目に飛び込んでくるのが素敵なステンドグラス。広縁越しに差し込む光をうけて、とても美しいです。

広縁

広縁には趣きのある机とロッキングチェア。腰壁に貼られたレンガがとってもおしゃれです。

広縁部分床のタイル

足元を見ると、海老茶色とクリーム色のタイルがヘリンボーンで貼られています。このカラーリング、そういえば建物の外観(壁と屋根)と同じ組み合わせですね。

窓越しに見える和館

部屋の窓からは、奥にある和館が見えています。一階に降りて、次はあの和館を目指します。

和館の縁側
和館の縁側

コンパクトなつくりの洋館とは打って変わって、こちらは庭に沿って長い縁側が続く、日本らしい平屋の建物になっています。奥にペンダントライトが見えますが、ガラス戸に中庭からの光が差し込んでいるため、灯りが無くてもとても明るいです。

和室
和室

ゆったりとした和室が続いています。欄間を見ると、鳳凰(かな?)が彫りこまれています。井元為三郎が酉年生まれだったことから、建物のあちこちに鳥のモチーフが取り入れられているのだそう。

脱衣所
脱衣所の洗面台

こちらは和館側の浴室の脱衣所。床、壁、洗面台の周囲までタイルが張り巡らされています。

橦木館の和館は大正15年(1926年)に竣工したそうですが、日本では1918~1921年にスペイン風邪が大流行したことから、世の中の衛生観念が劇的に高まり、公衆浴場ではタイルなどの衛生的な仕上材を使うことが定められました。それはやがて住宅にも普及し、日本における水まわりのタイル仕上げが一般化していくきっかけとなりました。
この時代の実業家の邸宅は欧米風の建築デザインを取り入れることが多いため、近代的な住宅建築の先駆けとも言える建物が多く、現存するものは大切に保存されていることが多いようです。

シャワーブース
シャワーブース

シャワーブースがあるのはなかなか珍しいですね。こちらも150角くらいのタイルが貼られています。見切りの役物に、各国を飛び回って世界のタイルを見てきた井元のこだわりが見て取れます。

デザインは少し異なりますが、タイルパークの商品で再現するなら、SUW-150SUB-Aがおすすめです。

陶磁器輸出で大成功をおさめた井元為三郎

井元為三郎の肖像画
井元為三郎

洋館2階に飾られている、タバコを手に微笑む男性の肖像画。この方が邸宅のかつての主、井元為三郎です。

名古屋市に生まれた為三郎は、10代の頃から陶磁器業界に入り、23才の若さで陶磁器加工問屋「井元商会」を創業しました。
名古屋には近代以降今なお第一線のブランドであるノリタケやTOTOなどを擁する、セラミックス業界のトップランナー・森村組(現在の森村グループ)があり、陶磁器産業が非常に盛んな地域でした。 そんな名古屋の地で、井元商会はいち早く販路を海外へと拡大して大成功。のちに為三郎は名古屋陶磁器貿易商工同業組合長にも就任し、名古屋陶磁器会館を建てるなど、名古屋のさらなる経済発展に貢献しました。

カップソーサー
盛んに作られたカップソーサーは現在でも大人気。
ノベルティ
ノベルティ(陶製人形)。なんだか祖母の家にあったような気が…。
井元商会の集合写真
本社前で撮影された集合写真

井元商会の人々。二列目中央に立つのが井元為三郎です。この写真を見ると若い人が非常に多く、前列には丁稚奉公と思われる幼い子どもたちが揃いの法被で並んでいます。今の時代には考えられないですが、当時は子どもたちも立派な働き手。若い力に支えられたエネルギッシュな会社だったことが伝わります。

「文化のみち 橦木館」は大人200円、中学生以下だと無料で見学することができます。旧応接室を利用したカフェも併設されており、美しい中庭を眺めながら飲むお茶が格別でした。また時期によっては展覧会やイベントもおこなっているとの事です。

さらに橦木館の近辺には、日本初の女優と呼ばれる川上貞奴(さだやっこ)の旧邸宅「文化のみち 二葉館」や、同時期に活躍していた様々な実業家たちの邸宅が残されており、洋館好きや歴史好きの方には、歩いているだけでも楽しいエリアになっています。名古屋を訪れた際には、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

文化のみち 橦木館
名古屋市東区橦木町2丁目18番地
開館時間 午前10時から午後5時
休館日 月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始(12月29日から1月3日)
橦木館ホームページ


この記事の執筆者:金谷(タイルパークスタッフ)
タイルパークの商品情報管理やWEBサイト更新を担当。学生時代に学んだ陶芸の知識を活かし、タイル商品の魅力を発信。


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時代を超えて愛される、ベーシックなタイルの代表格。豊富な役物をうまく組み合わせれば、欧米風のおしゃれなデザインに。

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カタログ商品情報について

最新版カタログの情報に修正が発生した際はこちらにご案内をいたします。

★限定在庫について(10月1日更新)
下記商品は廃番のため限定在庫となります。在庫が無くなり次第販売終了となりますのでご注意ください。
p.81  サブウェイ-マット 全種類
p.227 レッドフック(HZ7175-01)
p.272 マスト(ZZ-6873M・36876M)
p.299 ピカソ2(DF208)

★商品情報変更について (9月19日更新)
下記商品の掲載情報に変更がございます。何卒ご注意ください。

■p.251 イン&アウト ハードウッド ケース入数
訂正前:5枚(28kg)/ケース
訂正後:6枚(33kg)/ケース

■p.309 ゆらぎ 目地共寸法
訂正前:265 × 215mm
訂正後:265 × 212mm

■p.315 杉綾 目地共寸法
訂正前:318 × 130mm
訂正後:318 × 133mm

■p.415 フィン シート形状図
下記の図が正しい並びとなります
(目地共寸法は変更なし)

フィン シート形状図

★ひし形商品のシート実寸法訂正について(4月30日更新)
カタログに記載されているシート実寸法に誤りがございます。

該当商品:
p.054 プラハ(RF-100~600-D)
p.207 ソーヴィニヨン(SVTK-1~4)
p.209 大観2

訂正内容:
誤: 420 × 241mm
正:412×238mm

ひし形シート実寸法の訂正:412x238mm

★商品の入荷状況について(5月9日更新)

■いくつかの商品について、新カタログの発刊と商品の入荷が前後いたします。
入荷状況は各商品の詳細ページでご確認ください。
(タイルサンプルは在庫入荷前に送付可能なものもございます)

■「絵本」は当面受注生産でのご対応となります。ご注文の方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。
 

★掲載情報について
カタログに掲載の情報は常時変更や廃番の可能性がございますので、最新情報はオンラインショップの商品ページでご確認ください。

揺らぐ水面のようなタイルが爽やかなカウンター

東奔西走~タイル旅 vol.6

タイルパークの(株)TNコーポレーション、デザイン室の渡辺です。
タイルが使用された建物をいろいろ巡る企画、
「東奔西走~タイル旅」です。
建築に関わる方の何らかの参考になれば幸いです。

今回はカウンターのバックに弊社のタイルをご採用いただいた
店舗さんを訪ねました。

店舗のカウンターへのタイル
店舗のカウンターへのタイル アップ

訪ねたのは
BAYFLOW ららぽーと名古屋みなとアクルス』さん

webサイトには、
「きもちのいい自然の風と、最先端のトレンドの風。
そんなふたつの心地よさを感じられるような、
健康的で、スタイリッシュなライフスタイル。
それが、BAYFLOWが提案する、シアワセのかたちです。」
・・とあるオシャレなお店です。

店舗の雰囲気
店舗のカウンターへのタイル 斜めから

このタイルは揺らぐ水面のような面状と、
透明感のある釉薬を用いた、美しい発色が魅力です

使用タイル:ユウサイ[遊彩] YSC-6A

店舗のカウンターへのタイル アップ1
店舗のカウンターへのタイル アップ2
店舗のカウンターへのタイル アップ3

タイルを採用してくださった設計の方、
施工いただいた職人さん、
ご協力いただけた店長さんをはじめ、
掲載許可をくださった株式会社アダストリアの方々に
心から感謝いたします。

写真協力:株式会社アダストリア
店舗名:BAYFLOW ららぽーと名古屋みなとアクルス
https://www.bayflow.jp/


この記事の執筆者:渡辺(タイルパークスタッフ)
タイルパークでお客様からの問合せ対応やコンテンツ作成を担当 。妻、娘、ペットのインコと仲良く暮らす50代。綺麗なものと動物が好き。


■関連商品のご紹介■

ユウサイ[遊彩] YSC-6A
工場での生産品でありながら、日本の伝統釉を用いた工芸品的な形状や色合いが魅力のタイル。

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タイルづくりの現場から 【続】倉庫と作業場

前回は、倉庫のお話と、その中で行っている展示会用パネルの準備の様子をちょっとだけお見せしましたが、その続きを少し― 。

毎年9月に開催される、イタリアでのタイルの国際見本市「CERSAIE」(チェルサイエ)。展示するパネルの撮影を、つい先日、倉庫で行いました。
今年は9月23~27日に開催されるチェルサイエ。2014年から毎年参加し、10年連続での参加となります。(コロナ禍の2020年を除く)
日本から出展する企業は、私たちただ1社のみなのです。(「TN CORPORATION」で出ています)


パネルを使ったイメージ撮影

展示物を送る船の関係で、例年は6月頃に行っている撮影ですが、今年は戦争の影響などもあり、いつもの船は使わず時期がずれた為、真夏の撮影となりました。
なんと、新倉庫は一部しかエアコンが設置されておらず、汗だくの撮影に…

まだ展示会前なので、全部はお見せできませんが、ちょこっとだけ撮影風景をご紹介。
いつもお世話になっている、村山写真事務所さん(https://muraya.ma/)に撮影していただきます。

昨年に引き続き、今年も背の高いパネルが何枚も。
床での使用イメージのタイルや、立てて撮ることが難しかったりする大きなパネルなどは、寝かせた状態で撮影したりすることも…。

俯瞰で撮影
新倉庫での撮影の1コマ

上の写真は昨年おこなった撮影の様子ですが、タイルのいろいろな組み合わせを提案するために作成した背の高いパネルは、こんな風に高い位置から撮っていただきました。

一方、正面からの写真ではわかりにくいディテール部分は、手持ちで撮影。

手持ちで撮影
断片タイルのアップ

こちらはまだアタリ画像(仕上げ前の仮で使う画像)ですが…。
前回のブログでも少しご紹介しましたが、「断片」タイルの新形状との組合せ。大きな凹凸のあるタイル。美しいツヤや、凸部分がみせる豊かな表情を捉えます。

プールタイルに向日葵を

事前に、このパネルをこんなシーンのイメージで撮影したいという旨をお伝えし、村山さんがそのパネルに合うお花・植物や、食器やクロス、インテリア小物などを用意、素敵にスタイリングしてくださいます。
村山さんの事務所やご自宅には、さまざまな小物があるようで。
シンプル、 かわいい、 かっこいい、渋い…、どれも愛らしさのある、ステキなものが登場します。
今回は撮影までの準備期間がほとんどなく、社内でも用意。写真のひまわりの花は、撮影の当日の朝、会長のお庭からやってきました。

お花の向きを調整

ちゃんとしたスタジオでなくても、村山さんの手にかかれば、どれもが魅力ある1枚に。すごく空気感を演出してくれる写真に、いつも、おーー!かっこいい!と、なるのですが、タイルの色が、現物からちょっと離れてしまうと、そのままカタログには載せられないのが、難しいところ…。

複数の色が掛け合わさってできているような商品も多く、光の当たり方でいろんな違った風に見えるのですが、全ての写真を載せることはできません。フラットな状態で撮った正面の単品写真と、タイルの色はできる限り近づけつつ、質感も伝わる、それでいて雰囲気もある…。
そんな私たちからの無理難題を、フォトグラファーの奥さまと、レタッチャーの旦那さまのご夫婦ユニットで、いつも素敵な一枚に仕上げていただいています。

断片パネル正面

展示会前にもう1枚だけ。(※こちらもまだアタリ画像)
大きな凹凸があるものと、細かなスジ模様が入ったものがあります。このパネルのようにアクセントで使うもよし、全面でももちろんOK。

断片新形状(カラー:1)
別カラー(カラー品番 1:グレー)

個人的には、大きな山と谷がある方が、好み。触った感じも、細かなスジと違って、ツルツルっとしてるのがいいです。


タイルのアレンジとパネル作成

パネル貼りの様子も少しご紹介。
これは今年のカタログに掲載した写真の、パネル作成時の様子。

こちらは、一旦、仮で並べただけの状態。
今年のカタログの大きなテーマの一つとして、「タイルの組み合わせ」というのがあったので、新商品のパネルだけではなく、既存の商品も使って、組み合わせて貼る魅力を伝えるためのパネルをたくさん準備しました。

企画の段階では、パソコン上でだいたいのレイアウトを考えて指示書を用意しておくのですが、いざ実際にタイルを仮並べしてみると、ちょっとアレンジが必要になったりします。
配置アレンジは会長が自らやっており、長年の経験と勘で、臨機応変に、そして柔軟に変えていきます。いつの間にか、企画時とタイルが変更になっていたりすることもありますが…、結果的にはかっこいいものが出来上がってきます。

「組絵」鱗片セレクト
「ぺルラ-禅」と「フィン」

撮影して、仕上げていただいた写真がこちら。
上は「組絵」の鱗片セレクト(ri1-U-BWri1-U-BG
下は「ぺルラ-禅」(ZE-2)と「フィン」(Fin-Moonlit-Pearl

ガラスタイルと組み合わせて作ったこのパネル、「高級ブランド店にあるような内装」をイメージして出来上がった一枚です。

パネルのアップ

企画時は、少しだけ青みのあるグレーのタイルと合わせる予定でしたが、もっと白い、でも単純な白ではないタイルに変更になりました。釉薬の結晶による色むらが、光の加減で少しだけキラッとして見えたりします。
高級感があり、凛とした美しさを感じる、そんな壁面イメージになりました。


今年はいつもより多めにパネルを作成することにしたので、タイルを貼って ~ 目地入れまでの作業を専門の業者さんにお願いしました。

下地の板に接着剤をのせ、もしくはコテ板に接着剤を適量とり、写真のようなクシ目ゴテを使って塗っていきます。厚く塗り過ぎないよう、クシ目を立てて均一に塗り広げていきます。

接着剤を塗る

動画を見ていると、スイースイーっと、とても簡単そうに見えますが、そこはやはりプロの技。まるで枯山水の模様みたいにきれいな弧を描き、接着剤がまんべんなく塗られました。
クシ目をつけることで、凸凹になった部分から空気や水分を逃がして、接着材がよくタイルになじんで、キレイな仕上がりに繋がるのだとか。

DIYのときなんかには、こんな本格的なコテでなくても、クシ目がついた樹脂製のヘラ(200~300円程)がありますので、ホームセンターなんかで探してみてください。
ポイントは、ベターっとならないように、立てて塗る、です。いろいろ調べてみると、45~60度の角度が、ベストみたいです。

早くて丁寧。さずがにプロ。あっという間に貼られていきました。
いつもは社内スタッフ自らが、パネル貼り作業をやっていたのですが、やはり数が多いときはプロにお願いした方がいいな、という結論に…。

タイルを接着後、1日置いて乾かし、目地入れ、仕上げ拭きをして完成。
村山さんに撮っていただいて、最終的な仕上がりが…

撮ったままのアタリ画像
撮ったままのアタリ画像からの…
実画像
実画像

こうなります!(2024年の新商品の中で一番好きな一枚…タイルは「大河」)

こんな感じで、ときにプロの力をお借りしつつ、タイルづくりの企画・デザイン、製作から、プロモーション、販売まで、全て、基本的に社内でやっています。

どんなタイルを、どんな風に使って、どんなイメージで撮影し、どんな販促物つくり、どう展示して、どう伝えていくか。
そのタイルの持つ魅力を最大限に引き出して、より多くのお客様に、知って、興味を持っていただけるよう、今日もスタッフは動いています。

― 9月、イタリア「チェルサイエ」で、お待ちしています。

———————————————
タイルの国際見本市「CERSAIE」
Bologna-Italy 23-27/09/2024

● TN CORPORATION
ブース番号:Hall 36 Stand C65
———————————————


▼ 「タイルづくりの現場から」
過去のブログをまとめました!タイルはどんな風に作られていくのか。
成形、施釉、焼成… それ以外も?!
ぜひご覧ください。
https://tile-park.com/index.php/blog/detail/31422


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


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大河(たいが)
文中で紹介した、グレーも渋くてかっこいいですが、ツヤを抑えた白もおすすめ。縦使いを想定したデザインですが、雰囲気に合わせてもちろん横でも!

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ハンガリーの焼き物祭り:芸術の谷

ハンガリー人は焼き物が好きです。これをよく表しているのが、1989年から毎年8月くらいに西ハンガリーにあるカポーチ(Kapolcs)という街で行われている焼き物祭りです。この10日間にわたる祭り祭りは全国から職人さんが集まり、観光客と話したり、workshopをしたり、手工芸について教えたりします。雰囲気のよい場所です。職人さんとの交流はステージや決まった展示場ではなく、街の色々な建物や道で起きます。街の全建物や庭、道なども祭りの会場に使われているということです。

出展されるもの

食器

陶器ということで食器を作る職人さんが多いです。伝統的な形や色から、画像のような変わった形まで、様々な作品を楽しむことができます。

陶器のお花

10年前からお花を作る職人さんも増えてきました。ハンガリーだけではなく、全ヨーロッパ中で人気になったお花の特徴は、その色使いとタフさです。ハンガリー人の家庭の庭はアクセントとして陶器の花、小人、動物が置かれます。そのためタフで長持ちし、目立つ色じゃないと選ばれにくいのです。

陶器だけではなく、他の素材で作られた、例えばガラスアイテムも見ることができます。

また、冬にもクリスマスマーケットで様々な陶器のアイテムを見ることをできます。首都のブダペストのような大きな街のクリスマスマーケットは日本の冬のマーケットと同じように飲み物、食べ物、小さなお土産やプレゼントなどを販売します。

クリスマスということで陶器の中で、マグカップ、クリスマスツリーのデコレーション、白くま、トナカイの陶器の置物などがよく見られます。

ハンガリーでは冬によく雪が降る可能性があるので、冬は陶器の商品を主に部屋で楽しむのが普通です。

私の今までの経験からすると、ヨーロッパで焼き物の色使いは日本よりに賑やかで目立つ色が多いです。一方で日本では優しい目立たない色使いが多いです。このような違いはタイルのトレンドでもよくあると思います。次ブログでこれを詳しく解説したいと思います。


この記事の執筆者:山中(TNコーポレーション 東京ショールーム担当 )
ハンガリー出身、2022年に仏教の研究で修士号を取得。2022年秋に来日。日本の文化や日本での生活を学びながら陶器とタイルの良さを味わい中。


■関連商品のご紹介■

断片(だんぺん)

手作り感のある「断片」はどんな壁にでもご使用いたたけます。

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特集 内装タイル【エルサ】

エルサ

【 エルサ 】

穏やかで凛とした佇まい
組み合わせを楽しむ内装タイル

タイルパークの人気内装タイル「エルサ」シリーズをご紹介します。
釉薬の凛とした表情と、色むらが紡ぎ出す温かさが同居する、他のタイルには見られない独特の佇まい。複数の形状を組み合わせるデザイン選択の楽しさもご提供します。
発売以降、とくに住宅のキッチン・洗面台で圧倒的な人気を博し、「水まわりだけはこだわりたい!」という新築オーナー様の夢を叶えるお手伝いをしています。

3つのサイズ、4つの面状

「エルサ」には150x75mm、150x150mm、240x40mmの3種類のサイズがございます。単独でも使いやすく、ミックス貼りでも検討しやすいサイズ感が特徴です。
また150x75mmはフラット面に加えて、3種類のレリーフ面もご用意。ランダム張りで動きを出したり、アクセントラインとしての使用もおすすめです。

3形状と4面状
単独使用のイメージ_ELSA-3F
単独使用のイメージ(ELSA-3F
単独使用のイメージ_ELSA-3F
ミックス使用のイメージ(ELSA-2FELSA240-3ELSA150-3
単独使用のイメージ_ELSA-3F
アクセントライン使用のイメージ(ELSA-2F+2A+2B+2C)

凛とした釉薬の表情

「エルサ」で使用している釉薬は「貫入(かんにゅう)釉」と呼ばれる、表面のガラス質に細かな亀裂が生じる釉薬です。貫入内への汚れの浸透を危惧して、一般的にタイルでは敬遠されがちな釉薬ですが、他のタイルではなかなか見られない繊細さをたたえています。
(※予めくるみ油を塗布するなどして貫入を埋めておくと浸透防止に繋がります)

手作業による模様づくりの様子

透明感のある釉薬のため、ガラスモザイクタイルとも相性が良く、少量落とし込んでみても魅力的になります。

製品一覧

オススメの使い方:
住宅の洗面台やキッチン、カップボードなど、スペースは小さくともお施主様が拘りたい場所でご提案いただくことが多いシリーズです。色遣いやミックス貼り、レリーフ面の配置など、お施主様と一緒に考える楽しみもご提供します。


CADデータ・参考割付図配布中

この商品は割付けの際に便利な「製品CADデータ(DXF)」と「参考割付図(PDF)」を無料提供しています。
詳しくはバナーをクリック!

タイルをご購入いただいた皆様へ

施工例大募集

タイルパークではお客様からの施工事例写真を募集しております!ホームページやSNSで紹介させていただける場合は、ぜひ下記の応募ページより写真をお送りください。


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このタイル、こんな活かし方があったのか・・

東奔西走~タイル旅 vol.5

タイルパークの(株)TNコーポレーション、デザイン室の渡辺です。
タイルが使用された建物をいろいろ巡る企画、
「東奔西走~タイル旅」です。
建築に関わる方の何らかの参考になれば幸いです。

今回は弊社のタイルをご採用いただいた
あの有名なカフェを訪ねました。

タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店 入口
タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店 カウンター

訪ねたのは
タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店』さん
2024年7月8日(月)オープンの新しいお店です。

タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店
タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店

ご使用いただいたタイルは絵柄が付いていますが、
多色使いではなく落ち着いた雰囲気なので、
お店全体のカラーやコーヒーのイメージとも
マッチしており、とても素敵でした。

使用タイル:ピカソ2 DF218

タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店

このタイル、床に使われることが多いタイルのため
今回、このお店を見た瞬間思ったことは、
「このタイル、こんな活かし方があったのか・・」
というものでした。

タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店
タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店

↓お店の客室の壁にはこんな絵が飾られていました。

タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店 壁面の絵
タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店

↓お店を出ると、こんな空間となっています。
渋谷にいるのに騒がしくなくて癒されます。

タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店 出たところのスペース

唐突ですが、私はタリーズコーヒーさんの
「エスプレッソシェイク」が昔から大好きで、
一時期、販売が無くなってしまった時があって
とてもショックでした・・
復活してくれて嬉しいです。

タリーズコーヒー エスプレッソシェイク

残念ながら弊社のある、
岐阜県可児市(田舎なんです・・)にはまだ
タリーズコーヒーさんがありません。
少し前にやっと、スターバックスさんは出来たのですが・・
なので、東京出張の時はタリーズコーヒーさんの
「エスプレッソシェイク」は楽しみの一つです。

タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店

タイルを採用してくださった設計の方、
施工いただいた職人さん、
ご協力いただけたお店の方、掲載許可をくださった
タリーズコーヒージャパン株式会社 広報の方に
心から感謝いたします。

写真協力: タリーズコーヒージャパン株式会社
店舗名:タリーズコーヒー 渋谷アクシュ店
https://shop.tullys.co.jp/detail/1003259


この記事の執筆者:渡辺(タイルパークスタッフ)
タイルパークでお客様からの問合せ対応やコンテンツ作成を担当 。妻、娘、ペットのインコと仲良く暮らす50代。綺麗なものと動物が好き。


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ピカソ2 DF218
異国風の複数の模様がランダムにミックスされています。
床・壁に使用することができ、ラインに並べてアクセント的な使い方もおススメです。
(柄の指定は出来ません)
→詳細を見る

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無料タイルサンプル請求
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台風7号による配達への影響について

いつもタイルパークをご利用いただき誠にありがとうございます。

8月16日から週末にかけて、台風7号の関東接近による大雨や暴風の影響により、出荷済みのお荷物に配達の遅延が発生する可能性がございます。
(※関東以外の地域でも、今後天候や道路状況等によりお荷物の配達に遅延又は見合せが生じる可能性がございます)

出荷済みのお荷物の配送状況については、追跡用のお問い合わせ番号をメールでご案内しておりますので、各運送会社の追跡サービスからご確認ください。

▼西濃運輸
https://track.seino.co.jp/kamotsu/GempyoNoShokai.do

▼日本郵便
https://trackings.post.japanpost.jp/services/srv/search/input

さらさら?でこぼこ?おすすめ内装床タイルの手ざわりを比較!

おすすめ床タイルの手ざわり比較

室内から屋外まで連続で使用できるのが特徴の「イン&アウト」。
同じく屋内外で使用できる石調模様の「イン&アウト マーズ」。
内装と外装で2種類の面状が使い分けられる「ブルー&ホワイト」。

土足の場所だけならあまり気になりませんが、室内の床にも検討するとなると、手ざわりは非常に重要な要素。
そこで今回は、スタッフが実際に手や足で触ってみた感想をストレートにお伝えしたいと思います。床タイル選びの参考となれば幸いです。

今回比較したタイルはこちら

今回比較した6品番の画像

①イン&アウト YZI6S37 ②イン&アウト マーズ M6143 ③ブルー&ホワイト 30NG ④ブルー&ホワイト 30RG ⑤クリマ 2012KLM505 ⑥イン&アウト ハードウッド W122025

今回手ざわりを比較したタイルはこちらの6点。はじめの4つはそれぞれの手ざわりの違いを、うしろの2つはよく似た木目調でどういう違いがあるかをお伝えしたいと思います。
(※シリーズによってはカラーや生産ロットで多少手触りに違いが出る場合もございますのでご了承ください)

人気の床タイル4点の手ざわりを比較

ここからはスタッフが実際に触ってみて、手ざわりがなめらかと感じた順に並べてみます。

究極のさらさらで手ざわり抜群
「イン&アウト」

イン&アウトの手ざわり

今回比較したタイルの中では最も凹凸が少なく、まさにすべすべ、さらさら。それでいて滑りの抵抗を測ったC.S.R値は、屋外使用可能な0.48をマークしました。(※タイルパークでは0.46以上を屋外使用の目安としています)

タイルの表面を例えるならまさにフラットな凪の海。手ざわりが良いので素肌で触れる可能性のある脱衣所の壁などにも良いかもしれませんね。

YZI6S36-600 施工イメージ

やや凹凸はあるが手ざわりには影響なし
「イン&アウト マーズ」

イン&アウト マーズの手ざわり

次に触り心地が良いと感じたのが、今年度から加わった「イン&アウト マーズ」。無印のイン&アウトと比べると若干表面に凹凸が感じられますが、靴下を履いて歩けばほとんど分からない程度。ゆったりとしたスパンの大きな波というイメージでしょうか。

こちらもC.S.R値は0.47のため、屋外でも使用可能です。

M6141-600 施工イメージ

細かな凹凸で意見が分かれそう?
「ブルー&ホワイト」 NG(ノングリップ面)

ブルー&ホワイト ノングリップの手ざわり

屋外使用を想定したRG(ラフ面)との使い分けとして、室内使用の際におすすめしているノングリップですが、じつはC.S.R値自体は0.47あるので、数値上は屋外でも使用可能です(※玄関ポーチのような雨や泥かかりが多い場所は、より滑り抵抗値の高いRGがおすすめ)。

手ざわりは完全なフラットではなく、ごく浅いけれど細かな波が覆っているようなイメージ。靴下やスリッパで歩行する分にはほとんど気になりませんが、素手で触れると案外よく分かります。凹凸が細かいからか、人によっては下記のRGよりもざらりと感じることがあるようです。

CE66034NG 施工イメージ

凹凸はハッキリあるけど思ったよりさらさらしてる
「ブルー&ホワイト」 RG(ラフ面)

ブルー&ホワイト ラフ面の手ざわり

今回比較した中では最も凹凸を感じるRG。気になるNGとの違いですが、凹凸が多いというよりも「高低差がある」というイメージが適格かもしれません。この凹凸によって滑り止め効果を発揮しますが、とはいえ手で触った時の印象はそれほどざらざらとはしておらず、モップがけの必要がない場所なら、屋内でも十分使用可能です。(※モップが摩耗しやすいため)

C.S.R値は比較した6種類の中で最も高い0.5をマークしているため、水や泥かかりの可能性がある場所なら一番安心して選ぶことができますね。

CE33034RG 施工イメージ

木目調タイル2点の手ざわりを比較

次は、サイズもデザインもよく似た木目調のタイル「クリマ」と「イン&アウト ハードウッド」を比較してみたいと思います。

滑り止め効果は無いが居室内には最適!
「クリマ」

クリマの手ざわり

イタリア産の内装用タイル「クリマ」は屋内使用のみが想定された商品。C.S.R値も0.44と低いため屋外での使用は非推奨ですが、非常にさらさらとした手ざわりのため水濡れしない居室内にはおススメ。

手ざわりの滑らかさを活かして、壁に使用するのも良いかもしれません。

2012KLM505 施工イメージ

手ざわりには大差なし?内外併用ならこっち!
「イン&アウト ハードウッド」

イン&アウト ハードウッドの手ざわり

今年度から「イン&アウト」のシリーズとして登場したハードウッド。実際に触ってみた手ざわりは、クリマと比較するとややすべり止めが効いているような感じはあるものの、凹凸感やさらっと感はほとんど差がありませんでした。

何といっても特徴的なのは、クリマと同じような手ざわりでありながらC.S.R値は0.47をマークしていること。そのため内装専用のクリマと違い、そのままテラスなどの屋外に繋がる場所でも採用することが可能です。使用する場所によってどちらを採用するかぜひご検討ください。

W122021 施工イメージ

購入前にタイルサンプルで手ざわりをチェック

はじめにも書いた通り、室内の床に使用するタイルは手ざわりの良し悪しがとても重要な要素となります。長く身近に使用する住宅内装において、日々わずかなストレスが蓄積するのは少しでも避けたいところですよね。

ただ、今回の触り心地レビューはあくまでスタッフの主観なので、人によっては違った印象を受ける可能性も十分ございます。

カットサンプルを取り寄せた際は、色見や裏足の形状だけでなく、ぜひ手ざわりもしっかりチェックしてくださいね。
(※手ざわりはロットによって多少変わる場合がございます。予めご了承ください)

サンプルの請求方法はこちらをチェック

カットサンプル

イン&アウトシリーズ

さらりとした手触りと、屋外でも使用できる耐滑り性という、これまでは相反すると思われてきたこの二つの特徴を併せ持つタイル「イン&アウト」シリーズ。一つのタイルで室内のデザインを屋外空間まで拡張でき、テラスやアウトドアリビングで調和のとれたデザインを追求。内装タイルに匹敵するなめらかさは清掃性にも優れ、定期的にモップがけをおこないたい飲食店や施設のフロアにも最適です。


この記事の執筆者:金谷(タイルパークスタッフ)
タイルパークの商品情報管理やWEBサイト更新を担当。学生時代に学んだ陶芸の知識を活かし、タイル商品の魅力を発信。


■関連商品のご紹介■

レギャン
今回の比較した中には含まれていませんが、レギャンもラフ面とノングリップ面がございます。タイル表面にデザイン上の高低差があるため室内の床ではあまり使われませんが、石調のタイルをお探しの場合はぜひご検討ください。

→「レギャン」を見る


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タイルづくりの現場から 【番外編】倉庫と作業場

わたしたちがつくるタイル、そのつくっている現場の日常を、写真、動画を交えながら、工程を追って順にご紹介してきました。
前回までで、工場内は一通りぐるっと回りきったので、今回は少し離れて、倉庫とその中で行っている展示会の準備など諸々…について、少しご紹介したいと思います。

タイルパーク倉庫
倉庫でパネル準備

タイルパークの本社・工場。会社のすぐ前には川が流れ、一見すると自然豊かな場所のように見えますが、実は意外と市街地の中にあります。(マックまで徒歩3分!)

昭和34年の創業時は、モザイクタイル発祥の地で「タイルの聖地」とも言われる、岐阜県の多治見市、笠原という所に本社を構えていたのですが、平成元年に本拠地をこちら(お隣の可児市)に移転してきました。
そのため、大きな倉庫は、元々本社のあった場所や、他の場所にいくつかに分かれて点在しています。
ここ数年で、海外への輸出がかなり増えました。大きな単位で在庫が動くことも多いので、それなりの保管場所が必要です。

倉庫への道の開通式

昨年、本社のすぐ隣に新しく倉庫を構えました!
上の写真は、本社から100m先の倉庫への道の開通式の様子。第一便のトラックが出発しました。

新倉庫の外観

なんだか派手な外観。この空き物件、元々はゲームセンターが入っていた建物。

空っぽの倉庫

タイルを搬入する前の倉庫内。広々。壁に “Do it when you can.” とあります。うん、間違いないです(笑)

1つ上の写真が内装工事中の様子のビフォー、こちらが搬入後のアフター。ずらっと並び、積まれたタイル、タイル、タイル…。
こちらの倉庫には、「ぺルラ」シリーズをはじめとする、アメリカのお客様と共同開発している自社製品を主に置いています。

英語表記のケース

デザインはアメリカ ”Designed in California” の文字が箱に記されており、作っているのは私たちの工場なので、”made in Japan” のタイルです。カタログにも「made by TN」と表記して掲載しています。海外のお客様向けにつくっている製品なので、商品名、形状や色も海外販売用に英語品番で記載されています。

「ぺルラ」の6色

「ぺルラ」は6色展開なのですが、色名が、「Kumamoto」「Kushi」「Moonstone」「Pacific」「Olympia」「CapePearl」。2種類の白の色名が、”熊本”と”櫛”。なぜ白が熊本なのか、真相は不明です。。。

この倉庫は、タイルパークの国内部門と海外部門の共通倉庫。海外へ出荷する製品は、一旦別の輸出専門倉庫へ移動し、そこから港へと運ばれます。船でアジア地域を中心に、世界各地へと運ばれていきます。

今日も倉庫では、フォークリフトが小回りを利かせ通路を通り抜け、安全第一で走っています。

フォークリフト

勤続何十年のベテランスタッフさんが、バック走行でスイスイと運んでいました。
私は車のバック駐車でも、焦るとどっちにハンドルきってるのかわからなくなってしまうので、とてもできそうにありません…。

フォークリフトは、荷物を積んだ状態で前に走行すると、載せた荷物が視界の邪魔に。 その点、バック走行なら視界をさえぎられることがないため、よりスムーズに運転できるようになります。
しかも、出入口の段差部分で少し下り坂があるので、前進だと、前のツメの部分(フォーク)がぶつかってしまいます。ガタンっとなって商品が破損してしまったら大変です。
何気なく見ていても気付きませんが、話を聞けば、いろんな配慮がされていることがわかります。

倉庫内

倉庫内の様子をちょっとだけご紹介。
今、毎年9月に出展しているイタリアでのタイルの見本市「CERSAIE」(チェルサイエ)に向けて準備中で、少々散らかっております…。

散らかる倉庫入口付近

入口には、チェルサイエに送る用の、出展パネルなどを入れる木箱が。今年もこれに詰め込んで、船で現地に送ります。

余談…入口にあった英文、訳してみました!(笑)

Don’t just sit there and waste your precious time, welcome to the next level! Do it when you can. It’s the only way to live a life.
〈翻訳〉
「 ただ座っているだけで、貴重な時間を無駄にしてはいけない!やれるときにやる。それが人生を生きる唯一の方法なのだから。」
(※DeepLにて翻訳 https://www.deepl.com/ja/translator)

ちょっと気になってネットで調べてみると、ゲーム「ソニッ〇」で使われていたキャッチコピーか何かのようでした。(そういえば、元々はセガワールドさんが入っていた建物でした)

やれるときにやる!
今まさに倉庫の奥では、チェルサイエ向けの展示パネルをどう仕上げていこうかと、作業の真っただ中。

まだ、真っ白な枠だけのものもあります…。
右の写真、ちょっと違うTILEPARKのロゴが写っていますが、これは海外向けに新しく作成したロゴです。しっかりとした安定感と親近感のある既存のタイルパークのロゴと違って、やや細めの書体で、ちょっと上品な感じがします。

作成途中のパネル

こちらは「断片」タイルの新形状との組合せ。
今年の6月にドバイで開かれた「INDEX DUBAI 2024」、全国タイル工業組合のメンバーとして参加。

写真右の方にタイルパークのタイルが展示してあります。
その中のパネルの1つで、この「断片」の新形状を出していましたが、今準備しているパネルは5、6倍大きなものです。ランダムなアクセントではなく、部分的に並べてみました。

断片の新形状試作品

遠くから見ると、ボーダータイルのようにも見えますが、凹凸の大きなタイルで、凸部分の釉薬の薄いところと、釉薬の溜まる凹んだ部分で、色の差が大きく出ていて面白いです。

展示はイタリアですが、そこでの評価で、それ以降どう展開させるか、来年の新商品に加わるかなどが決まっていきます。

昨年に比べ、だいぶ時間が迫っている感がありますが、やるしかないですね。
私は印刷物の制作担当なので、タイルや展示パネルはつくれません。出来上がったものを見て、リーフレットなどの制作物を考えます。
単品タイルの撮影などをしつつ、しばし出来上がりを待ちます。

どんなパネルが出来上がってくるのか、今年も楽しみです。


▼ 「タイルづくりの現場から」
過去のブログをまとめました!タイルはどんな風に作られていくのか。
成形、施釉、焼成… それ以外も?!
ぜひご覧ください。
https://tile-park.com/index.php/blog/detail/31422


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


断片5色とレリーフ

断片(だんぺん)
日常のモチーフを切り取った、物語性のある内装用装飾タイル。 パスタを使用してつくったやわらかな表情が魅力。全5色の繊細なカラーにも注目。
下の動画で、タイルの細部をチェック!

→「断片」を見る


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