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部分張りで空間を引き立たせる「紬」(つむぎ)

洗面カウンターに1列だけ配置

「ちょっとだけ」で、劇的アクセント。
空間の美しさを引き立てる、タイルの「部分貼り」
──────────────────────────────

すべてを埋め尽くさない。あえて「余白」を残し、
タイルの瑞々しい素材感を引き立たせる…

キッチンカウンターや洗面台のわずかなスペースに、
お気に入りを数段だけあしらう「部分貼り」は、
空間を美しく魅せるデザインの選択肢のひとつ。

今回ご紹介するのは、
そんな引き算の美学にぴったりのタイル「紬(つむぎ)」。
織物の糸を紡ぐように、空間にしっとりとした上質さを紡ぎ出す、
日本の焼き物ならではの魅力が詰まったタイルです。

全面ではなく3列貼ったイメージ
※生成AIによるイメージ画像です。

■焼き物らしい表情を愉しむ「釉薬のゆらぎ」
「紬」の最大の魅力は、その繊細な釉薬の表情にあります。
タイルの縁(ふち)にほんのりと異なる色が浮かび上がり、
1枚ごとに異なる焼き物特有の豊かな表情が。
少しの面積を貼るだけでも、空間に奥深い魅力を与えてくれます。

※生成AIによるイメージ画像です。

■空間のイメージに合わせて選べる「2つの形状」
シンプルながらも、釉薬の縁のニュアンスが一番引き立つ
王道の 150角 正方形
すっきりと端正で、どこか凛とした和モダンの空気感も。

スッと通るラインが、空間を広く、
スタイリッシュに見せてくれる 240×90サイズのフレームデザイン
縦貼りで端正に、横貼りでカジュアルに、
それぞれ違ったイメージに仕上がります。

2つの形状

■「少しだけ」だからこそ、質感にこだわりたい
全面に貼る壁とは違い、部分貼りのタイルは
いつも視線が入る「特等席」になります。
だからこそ、機械的ではない、
人の手を感じるような焼き物の質感が活きてきます。

ミックス貼り
※生成AIによるイメージ画像です。

ツヤがある「紬」は、水まわりのお手入れのしやすさも抜群。
落ち着きのあるカラー展開で、ミックス貼りもおすすめです。

お気に入りの器を飾るような感覚で、
洗面台やキッチンに「ちょっとだけ」の贅沢を取り入れてみませんか。

実際の質感や色味は、写真だけでは分かりません。
まずは商品ページからサンプルをご請求いただき、ご確認ください。


最新カタログ

タイルパークのカタログには、これ以外にも様々なタイルをご紹介しています。
何冊でも無料でご請求いただけるタイルカタログ、ぜひお手元に1冊お持ちください。

サンプル請求はタイル仕上げ実現の第一歩

住宅(キッチンや洗面台、玄関など)や商空間をタイル仕上げにする際、実際のサンプルを取り寄せて確認するステップがとても重要です。
タイルには「色」「形」「大きさ」「厚み」「質感(手ざわり)」「小口(側面)の色」など、カタログの写真やモニター越しの画像だけでは伝えきれない情報が沢山あります。
やきもののタイルは、経年劣化もほとんど起きない恒久的に使い続けられる建材です。少しでも長く愛用するためにも、施工する前にイメージと実物のギャップを少しでも減らしておくことがとても大切になります。
また「イメージと違った」など、お客様都合による返品をお受けすることができないため、かならず購入の前にはサンプルをご確認ください。

★★
★★

タイルサンプルの請求方法は下記のページでも詳しくご案内しておりますので、ぜひご参照ください。

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釉薬の色の裏の話…その7 続・「白って200色… いや、もっとあります」

タイルを選ぶとき、まずは「色」、で探すという方が多いと思います。
「タイルの色」=「釉薬(ゆうやく)」
焼き物であるタイルの色は、とても細かな釉薬の調合によってうまれます。
ここでは、日々のタイル製作現場でおきている、色開発の舞台裏を、何回かにわたりご紹介しております。

今回は前回の続きで、「白」。焼き物の白の表現は、果てしない可能性を秘めている…

前編はこちら>>>釉薬の色の裏の話…その6

さまざまな白い試作タイル

陶芸における「白」を表現する釉薬は、原料の配合、焼成温度、酸化・還元といった雰囲気、さらに下地の土の色によって無限の表情を生み出します。
白のニュアンスは主に「質感(ツヤ or マット)」と「乳濁具合」によってバリエーションが生まれます。

ベースにカラー、上掛けに白
ベースにカラー、上掛けに白のアップ
ベースにカラー、上掛けに白のレリーフボーダー

前回は、下地にベースとなる色「カラー」を敷いて、上から灰釉系の白をあらわす釉薬を流したパターンを主に見てきました。
今回は、ベースに「白」を持ってきます。


200色の「白」を生み出す要素

釉薬の種類ももちろんですが、その釉薬の量、また組み合わせによってもいくつもの表現が可能です。
また素地の色、原料となる土の成分、それも色に影響を与えます。あとは焼成方法でも雰囲気がかわります。

釉掛けの厚さ
薄いと土の色が透け、厚いと真っ白に乳濁する

重ね掛け
別の釉薬と重ねることで、オリジナルの白が生まれる

素地(土)の色
通常のベージュっぽい土 以外で、白い綺麗な土を使えばより真っ白に近く、赤土や鉄分を含んだ土ならベージュやグレー寄りの白に

焼成方法
酸化焼成(酸素を多く入れて焼く)と還元焼成(酸素を減らして焼く)では、白の質感が大きく変わる

タイルパーク自社工場のトンネル窯は「酸化焼成」なので、実は、還元の炎によって引き出される「ワラ灰釉」特有の、少し青みがかった幻想的な白は苦手だったりします…。酸化焼成だと、どうしても少し黄色みがかった「クリーム色」に近い白に寄ってしまうそうです。

重ね掛けしてうまれる様々な「白」を少し見てみましょう。
タイルパークに「金木犀」という商品があります。

表面に施された麻の生地のような模様と、変化に富んだ釉薬表現が織りなす、温かみあふれる風合いが特徴です。

この商品の素地を使い、さまざまな質感の「白」を釉薬マイスターが作ってくれました。
下掛けに化粧土として灰を使った、さまざまなアレンジ。白ベースで灰の添加量を変えたり他の原料を添加したりと、何パターンも比率をかえて釉薬を施し変化をつけています。

さまざまな白い試作タイル

色、模様が濃く見えている、上の写真でいうと右側が、下掛けの化粧土を施していないものです。
より白く見えている部分が、下掛け+上掛けの2度施釉しています。

下掛けあり、と、なし、でどう違ってくるか、
また、施す釉薬、その割合、いろいろ変えて試しています。

さまざまな表面の状態

素地は全部同じ型、もちろん原料の土も同じ。
でも、触るとツルツル、まさにガラス質の釉薬でコーティングされているといったようなもの(写真下、左)もあれば、素地の布目の模様、少しだけ凹凸があるのですが、それがそのまま残っているもの (写真下、右) もあります。触るとポコポコとした感覚が手に伝わります。

正面から見ただけでは、色の差と、なんとなくツヤなのかマットっぽいのか、それくらいしかわからないですが、凹凸が残っているということは、光の影響でその部分がより際立つ瞬間があるということ。
でも、洗面やキッチンなど、水掛かりや汚れが付きやすい場所には、細かな凹凸があることで汚れが落としにくくなり、すこし厄介。だから、表面がフラットでツルツルの方がよかったりしますよね。

見た目だけではなく、細かな質感もよく考えて、使う場所や場面を考えることも、タイル作りでは重要になってきます。
タイルを選ぶのも、やはり見た目だけでなく、実物サンプルをしっかりと見て、触れて選んでいただきたいです。


釉薬マイスター曰く、ここで狙った「白」は、やわらかい白、その白がうみだす「侘び寂び」の美しさなのだとか。
どうしてもわたしは実用性でものを見てしまうことが多いのですが、せっかくならば、実用的でかつ、美しいものを選びたいものです。

灰釉は、濃さ(釉薬の厚み)によっては青白く、マットな乳濁色に。
失透釉(しっとうゆう)でガラス化を抑えてマット(ツヤ消し)な乳白色に仕上げたり。

光が表面だけでなく釉薬の層の中で散乱し、奥行きのある柔らかな質感を出したり、半透明に乳濁させて、素地の色や模様をヴェールをかけたようにほんのり隠したり、また引き立てたりも。

いろいろな表現は、釉薬を知り尽くした熟練者だから可能になります。
単に「白」を選ぶにも、無限に選択肢があるんですね。


余談:
「偶然が生んだ大発見」が藁灰釉のルーツと言われています。
太古の昔、器を焼く窯の中で起きた「アクシデント」を、昔の職人たちが知恵と観察眼で技術へと昇華させていった歴史があります。

昔話からはじめると、またちょっと長くなってしまいそうだったので、今回触れるのをやめました。
気になる方は「灰釉 起源」で調べてみてくださいね。

2回にわたって、「白」、それにプラスした焼き物ならではの釉薬表現を交えてご紹介しました。
この色が欲しい、というところから、単純に色だけでなく、ツヤなのか、マットなのか、さらには、どんな質感にして、どんなイメージの空間にしたいのか。
釉薬だけでも、多彩な表現が可能ですので、ぜひご相談ください。


————————————————————————————–
「THE ONE TILE」オーダーメイドタイル サービス
■ GLAZE LAB(釉薬開発)
■ 少ロット生産体制(1㎡から対応可能)
■ 伴走型アシスト
(タイルに詳しいスタッフによるサポート)

3つを軸に、お客さまのご希望に応じた色、形、質感のタイルを実現していきます。

THE ONE TILEパンフレット カラーバリエーションの一部

詳しくはこちら
https://www.tn-corporation.com/the-one-tile


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


ソーヴィニヨンの白

ソーヴィニヨン
ツヤがある「トルテローニ」(ブログ記事の前半で写真載せていましたが)に対して、同じ形状のこのタイルの白は、マット仕上げで温かみのある風合いが特徴。微妙な色差の白をミックスしていて、絶妙なやさしい「白」ですよ!

→「ソーヴィニヨン」を見る


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釉薬の色の裏の話…その6 「白って200色… いや、もっとあります」

タイルを選ぶとき、まずは「色」、で探すという方が多いと思います。
「タイルの色」=「釉薬(ゆうやく)」
焼き物であるタイルの色は、とても細かな釉薬の調合によってうまれます。
ここでは、日々のタイル製作現場でおきている、色開発の舞台裏を、何回かにわたりご紹介しております。

前回のお話はこちらから >>>「色だけじゃない、釉薬で模様も作れる?!」

無限の表情を生み出す、焼き物の「白」

灰釉を使ったさまざまな白いタイル
フチがほんのり色づいたれリーフタイル

「白っちゅうのは、200色もあるんやて」

あの方の有名な名言、この辺り(岐阜・美濃地方)の方言にあわせて少しアレンジしてみました。
ところで、焼き物であるタイルの「」ですが、200色どころか、もっと無限にあります。

「何言っとりゃーすか、もっとよぉーけあるわ」(美濃弁Ver.)

しょっぱなから少々脱線してしまいましたが。。。
この言葉の通り、陶芸における「白」を表現する釉薬は、原料の配合、焼成温度、酸化・還元といった雰囲気、さらに下地の土の色によって無限の表情を生み出します。

今回も釉薬マイスターが、その「白」のバリエーションに思いを馳せて、さまざまな試作を作ってくれました。
白のニュアンスは主に「質感(ツヤ or マット)」と「乳濁具合」によってバリエーションが生まれるそうです。

いろいろな白いタイル

乳濁具合って…?
焼き物における「乳濁(にゅうだく)」とは、釉薬(うわぐすり)が焼成時に完全な透明にならず、光を散乱させて白っぽく(または淡い色合いに)濁る現象や状態のこと。
乳濁は、単に「色を白く塗る」のとは違い、ガラスの内部で光がどう跳ね返るかによって作られるため、独特の「奥行き感」や「柔らかさ」を表現するのに欠かせない、やきものの重要な魅力の一つです

代表的な「白」の釉薬の種類

白マット釉:艶消しの落ち着いた白。マット感のある柔らかい印象

藁白(わらじろ)釉 : 藁の灰を使った、乳白色で柔らかく、少し厚みのある白。藁白釉は「白」の代表格

乳白釉(乳濁釉): 透明釉に濁り成分を加え、不透明に白く濁らせたもの。安定した白

萩釉(白萩): 萩焼特有の、少し透け感のある乳白。土の風合いが透けて見える

青白磁(せいはくじ): ほんの少し青みがかかった、ガラス質の透明感のある白

錫(すず)白釉: 錫を原料に用い、鮮明な白色を出す釉薬

陶芸における「白」、を現す釉薬をいくつかあげてみました。
このなかで、「灰」「灰釉」に着目してみます。

2番目に挙げた藁白釉。「藁(わら)の灰」とありますが、稲わらを焼いたものが「藁灰」なのですが、天然の藁灰は今や非常に希少で高価なため、産業製品であるタイルや現代の陶芸においては「合成ワラ灰」(調合ワラ灰)が主流になっています。

合成の灰釉の原料

昔ながらの「稲わら」を燃やして灰にする作業は、手間も時間もかかります。現代の農業では稲わらをそのまま田畑に還元したり、別の用途に使ったりすることが多いため、釉薬用の純粋な藁灰を集めるのは困難。
また、産地や収穫時期によって成分が変わるため、同じレシピで焼いても「前回と色が違う」ということが起こりやすく、大量生産には向きません。

合成ワラ灰 」は天然藁灰の成分構成を分析し、長石、珪石、石灰、リン酸カルシウムなどの鉱物原料を精密にブレンドして再現したものです。

品質の安定性
成分が常に一定なので、大きな窯で焼くタイルなどでも色ムラ(ロットぶれ)を最小限に抑えることができる

コストパフォーマンス
鉱物資源を主材料とするため、天然灰に比べて圧倒的に安価で、安定供給が可能

環境への配慮
本物のわら(天然わら)を燃やす際に出る煙や有害物質の削減や、貴重な資源・伝統の保護という観点からの「環境(サステナビリティ)」への配慮

さまざまな理由で、合成ワラ灰を用いてタイルの「白」を表現しています。
天然由来の成分バランスを忠実に再現した釉薬を使用することで、伝統的な藁灰の温かみを残しながらも、現代の建築に求められる高い品質安定性を実現しています。

また、「合成土灰」というものもあります。
これらは釉薬のベースや調合に使われますが、狙う「仕上がりの質感」によって明確に使い分けられます。

合成の土灰とわら灰
手に持っている上のツヤツヤした方が「土灰」

1. 合成ワラ灰
狙う質感…白く濁った仕上がり(乳白色・不透明)
主な用い方
・温かみや柔らかさのある「白」を表現したいとき
・あえてムラ感やポッテリとした厚み(ニュアンス)を出したいとき
・洋風・和風どちらのインテリアにも馴染む、素材感のあるタイルのベース

2. 合成土灰(どばい)
狙う質感 … 深みのある透明感(オリーブグリーン・茶褐色・透明)
主な用い方
・下地の粘土の色や凹凸を活かした「透明~半透明」の釉薬を作るとき
・いわゆる「織部(おりべ)」や「黄瀬戸(きせと)」のような、焼き物特有の深みや「渋み」を出したいとき
・タイルのエッジ(端)に色溜まりを作り、アンティークな陰影を出したいとき

灰釉 】(カテゴリー)
  │
  │ ── 天然灰釉(薪や稲わらを実際に燃やした灰がベース)
  │
  └ ── 合成灰釉(天然の成分を鉱物で再現したもの)
     │ ── 合成ワラ灰(白く濁るタイプ)
     │ ── 合成土灰(透明~緑・茶に溶けるタイプ)

白く濁らせたいなら『ワラ灰
透明感や渋い色を出したいなら『土灰』
と覚えておくとわかりやすいです。

灰釉を使ったさまざまな白いタイル
白いタイルのフチに出た色のアップ

あと、灰釉系の釉薬は「流れやすい」という特徴があります。
灰はある添加量で高温で溶けると、重力に従ってスッと流れるような表情が出やすいです。この「流れ」が、器の底部に溜まって厚みを作ったり、釉だまり(ビー玉のような溜まり)を作ったりして、深い味わいを生み出します。

タイルでは、起伏のあるデザインの場合、釉薬が流れることで凹凸に濃淡が生まれ、単一な白ではない「立体感」や「揺らぎ」を表現するのに非常に適しています。

「組絵」シリーズのなかの”鱗片” (りんぺん)というタイルです。
このタイルを使った施工例イメージをAIで作ってみました。

「組絵」鱗片 、左がツヤあり、右がマットの白。真ん中は試作カラー
生成AIによるイメージ
※生成AIによるイメージ画像

鱗(うろこ)模様が、部分的に少しだけ間違って再現されてしまいましたが…
光の反射も控えめなセミマットの白は主張しすぎず、少しだけフチに現れたブルーが、デコラティブなデザインの中にもすっきりとしたモダンさを。オフィス空間にやすらぎを与えてくれそう。

生成AIによるイメージ
※生成AIによるイメージ画像

こちらは、「縄文」というシリーズのなかのくさび型模様の商品。このタイルでもイメージをつくってみました。ゴールドのフレームや大理石、間接照明、そして香水瓶やバッグが並ぶハイエンドな高級ブティックやクローゼットのようなシチュエーション。タイルのシャープな幾何学ラインが引き立ちます。

もうひとつ試してみました。
プラハ」という、形状・面状が豊富な商品があるのですが、これがどんな感じになるのか、試しにこれも生成AIを使い色を表現できるか試してみました。

「アイスグレイズ」な質感、とか
透き通るような「ミルキーシアー」カラー
といった表現が合うでしょうか?

レリーフの溝に釉薬が深く溜まることで、まるで手仕事のような陰影のグラデーションが生まれて、こんな感じになるかな?と(あくまでも想像ですが)
優美なきらめきが、ホテルのサニタリーや上品な店舗空間に、クラシカルで贅沢なひとときを添える、そんな1枚になるのでは。

レリーフボーダーで試作
「プラハ」のレリーフボーダーのアレンジ色、奥がツヤで手前がマット

このレリーフボーダー、 冒頭でも写真を載せていますが、ツヤのタイプとマットなタイプ、釉薬マイスターが8色ずつ作ってくれました。

ツヤツヤなのは「アイス」「ソルベ」「シャーベット」
マットは「ミルキー」「シュガー」「淡雪」
あま~いお菓子ばかりですが、ちょっとそんな言葉が合いそうなイメージ。とってもかわいい。そして美味しそう。。。

下地にベースとなる色「カラー」を敷いて、上から灰釉系の白い釉薬を流したパターンを見てきましたが
少し長くなりそうなので、次回「その7」に続きます。
「白」は奥が深いですね…


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


■関連商品のご紹介■

睡蓮-SQ(睡蓮)
睡蓮シリーズの白を基本とした4色 (白・クリーム・ライトグリーン・ライトブルー) 、20番と40番カラーは、フチに色が出ているのが特徴。「トビカンナ」という模様が、うっすらと透けて見える感じ。まさに焼き物らしい、釉薬の表情が見られるタイルですよ。

→「睡蓮-SQ」を見る

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タイル工場見学日記

今日から2日間のインターンに参加させていただきます!
人生で初めてのインターン+アルバイト以外の職場を体験することも初めてで、緊張もあるけれどワクワクする気持ちの方が大きいです。

はじめに

TNプロダクトではどのようなことを行っているのかお話を伺いました。多治見のタイル産業を日本国内のみならず、世界にもその魅力を発信するべく、国内外からのお客様の対応や工場でタイルの一からの制作、また海外に届ける大きなコンテナ用に梱包する作業など、行う仕事は人それぞれ。それらの過程がひとつにまとまって、魅力溢れるタイル制作していることを学べた1時間でした。

続いてショールームの見学と工場の見学に移ります。

ショールームの見本

ショールーム内には海外アーティストとのコラボタイル(写真1)や形にこだわったタイル(写真2)などバリエーション豊富で色とりどりのタイルが並んでいてとても素敵な空間でした。

海外アーティストとのコラボタイル
中国のデザイナーとコラボレーションしたタイル
可愛らしい形とカラーのタイルでお気に入りです♪

工場見学では、大小様々な機械を使ってタイルを一から成形していく過程を見せていただきました。

1️⃣ 金型を付けた高圧プレスで成形

2️⃣タイルの表面に釉薬でスプレーがけ

工場の外にはたくさんの釉薬が揃っていて驚きました😳

3️⃣タイルの焼成

釉薬を施したタイルを長いトンネル状の窯で1日以上かけてじっくり焼いていきます。いきなり高温で焼くのではなく、徐々に温度を上げて中間時に最高温度、終わりにかけて徐々に温度を下げていく過程や、しっかり乾燥させることによってタイルを割れにくく、色ムラも出にくくなるそうです。

最も温度の高い中間地点はなんと1200度‼️

原料リサイクルの取組♻️

うまくデザインが出なかったり、焼成時に欠けてしまったりしたタイルや、施釉時に余ってしまった余剰釉薬のリサイクルを実現しています!

また、「Re-ClayTile」(リクレイタイル)は環境に配慮したこれからのタイル産業を守る新たな取組です。不純物を含んだ釉薬の残留物から工夫を重ねて、独特な風合いをもつ唯一無二のタイルが誕生しています。

余剰釉薬から誕生したRe-ClayTile(リクレイタイル)

1日を振り返って

生まれも育ちも多治見で、焼き物やタイルは身近な存在でしたが、実際にどのように作られているのか、またどのようなデザインや種類があるのかを詳しく知る機会はこれまでありませんでした。そのため、今回の体験は興味深く、貴重な学びの機会となりました。

また、地元産業であるタイルが国内のさまざまな商業施設で使用されているだけでなく、世界各国へも輸出され、多くの場所で活用されていることを知り、とても嬉しく感じるとともに誇らしい気持ちになりました。

地元の方々はもちろん、海外の方々にもタイルの魅力がさらに広まり、多くの人にその価値が伝わっていくと良いなと感じました。


2026.6.1 インターンシップ M.K


タイルパークスタッフより
————————————————–
たった2日間という少ない時間でしたが、たくさんのことを見、知り、1本のブログにまとめるという挑戦をしていただきました。
他にも事務的な作業からAIを活用した仕事の仕方、タイルのシート貼り体験まで、短時間で多くのことをこなしていく姿、やはり若い!とても助かりました。そして、こちらもいい刺激をいただきました。
ありがとうございます。お疲れさまでした!


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ホテルのような上質なリビングに。「イン&アウト」

テレビ背面の壁をもっと贅沢な空間に。
「イン&アウト」を取り入れたリビングスタイルをご紹介します。
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リビングの主役となるテレビボード背面の壁。
お部屋の印象を左右する大切な場所だからこそ、
 
 ● 壁紙(クロス)だと少し物足りない
 ● 高級感は出したいけど、タイルは毎日の掃除が大変そう
 
といったことはございませんか?

「イン&アウト」なら、「ホテルライクな美しさ」と「清掃性」が両立します。

主張を抑えた大判タイルは、目地が少なく、
空間をより広く、よりモダンに見せてくれるのが魅力です。
さらに、美しさを長く保つための実用的なメリットも備えています。

■ 伸縮モップもスイスイ
凹凸が計算された滑らかな質感なので、
高い場所を伸縮モップで掃除する際も、引っ掛かりがありません。
繊維の絡まりを気にせず、短時間で日々のお手入れが完了。

■ 水拭きでリセットできる強さ
タイルは経年劣化しにくい耐久性が自慢。
なめらかな表面だから、うっかり付いてしまった汚れも
布でサッと水拭きができるため、
何年経っても竣工時のような清潔感をキープできます。

間接照明で、高級感ある落ち着いた雰囲気を演出
※生成AIによるイメージ画像です。

お気に入りの家具や間接照明と組み合わせることで、
夜にはより深みのある表情が楽しめます。

ワンランク上の心地よい暮らしを、
床だけでなく「壁」からも取り入れてみませんか?

600×48mmサイズをアクセントに使うアレンジもおすすめ
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憧れのヘリンボーンを壁にも。ユニット仕様が理想を叶える「ウッドグレイン」

木目調のタイル「ウッドグレイン」。
ヘリンボーンのユニットが空間にリズムと贅沢な奥行きを刻みます。
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住宅のリビングや玄関、店舗のカウンターなどに、
憧れのヘリンボーンデザインを取り入れたいけれど、

 ●職人技が必要で、施工費が高くなりそう
 ●1枚ずつ貼ると、目地のズレや仕上がりのムラが心配

というような理由で採用できない、ということはありませんか?

タイルパークで販売中のこのタイル「ウッドグレイン」は、
難しいヘリンボーン貼りを手軽に、かつ美しく実現できる
ユニットタイルです。

寝室のヘッドボードに。マットな質感が安眠を誘う落ち着きを演出。
(※生成AIイメージ。実際のタイルとは色やサイズが異なります)

木目調のヴィンテージな質感で空間の質を高めるとともに、
複雑なパターンをあらかじめユニット化することで、
高い意匠性」と「確かな施工性」の両方を兼ね備えています。

■「ユニット」だから、美しく、スピーディー
高度な技術を要するヘリンボーン貼りですが、
この商品は写真のように6枚1組のユニットになっています。
そのため、現場での作業時間を大幅に短縮。
広い壁面でも、目地の揃った精度の高い仕上がりを実現できます。

ブティックの什器。ヴィンテージな風合いが商品の魅力を引き立てます。
(※生成AIイメージ。実際のタイルとは色やサイズが異なります)

■光に左右されない、洗練された雰囲気
あえて光の反射を抑えたマットな質感に仕上げているため、
ギラつきがなく、木目特有の掠れた風合いがダイレクトに伝わります。
朝の光の中でも、夜の落ち着いた照明の下でも、
その「上品」さは変わりません。

住宅でしたら、リビング、玄関の飾り壁、洗面やランドリールーム、
寝室のヘッドボード背面のアクセントにも。
店舗では、飲食店やブティックのカウンター腰壁など、
落ち着いた大人の雰囲気を演出したい場所におすすめです。

グリップ仕様の床用タイルとしてお使いいただける「ウッドグレイン」。
壁面にも活かすことで、統一感のある空間コーディネートにいかがですか。

実際の質感や色味は、写真だけでは分かりません。
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釉薬の色の裏の話…その5 「色だけじゃない、釉薬で模様も作れる?!」

タイルを選ぶとき、まずは「色」、で探すという方が多いと思います。
「タイルの色」=「釉薬(ゆうやく)」
焼き物であるタイルの色は、とても細かな釉薬の調合によってうまれます。
ここでは、日々のタイル製作現場でおきている、色開発の舞台裏を、何回かにわたりご紹介しております。

前回のお話はこちらから >>>「陶芸の器とは違う、タイルに合った釉薬づくり」

桜満開、タイルも春色満開?

ここ美濃焼の産地、岐阜県東濃地方はもう桜は散りはじめてしまいましたが、みなさんのお住まいの地域はどうでしょう。まだ蕾、というところもあるでしょう。ウキウキ、ワクワク、でもちょっと憂鬱、そんな季節ですね。
そんな季節に合わせた色のタイルを、釉薬チームに相談して試作品をいくつか作ってもらいました。

春色のタイル
ピンク、白、グリーンのタイルアップ
白いシュガーグレイズがかかったお菓子のような表面を、釉薬で表現

テーマは「桜」色でしたが、このピンク・白・緑の3色団子カラーが気になってしまい、「花より団子」イメージで写真を撮ってみました。

生成前と生成後

左の写真、手前が3色団子で、奥が桜の木のイメージ。この写真に、AIにお願いして団子とお茶を生成してもらいました。(休憩時間に撮影用にお団子を買いにいったのですが、ちょうど3色団子だけ売り切れでした…残念)

右の生成写真は団子が主役になり過ぎてしまったので、それをちょっと控えめにしてタイルを目立つように修正したのが、冒頭のイメージ写真です。

アップでもやってみました(タイルを団子に見立てて…)

最近のAIは、すごく上手に雰囲気に合わせて生成してくれるので、とっても重宝しています。ちょっとタイルの大きさとの比率がおかしいのはご愛敬 …(団子が大き過ぎたり小さかったと)。
タイルの表面に凹凸があってキラキラしているのは、実は釉薬。素地(タイル本体)の表面はフラットで、釉薬だけでこんな面白い表面が作れるそうです。

形状は「ピノグリ」「ぺルラ-スティングレイ」という商品のカタチで、152×84mmのちょっと変わった扇形です。

「ピノグリ」という商品には、元々ピンクというか、エンジに近い色味のもの(下の写真: PG-3 )がありますが、彩度を抑え、優しく落ち着きのある雰囲気の、使いやすい色・質感に仕上げています。

ピノグリの生成イメージ
AIで生成したピノグリ( PG-3 )のイメージ。夕陽があたったように赤味が強く出てしまったが

トンネル窯の中でおこる化学変化によって様々な表情に焼き上がる「窯変」(ようへん)による奥深い発色、色幅をもたせて作ってあります。モワモワっとした感じの色の出方が特徴的です。


釉薬で表現できる模様って?

ピノグリは控えめなモワっと感、いわゆる色むらですが、もっと結晶を強く出したり、いろいろなアレンジが釉薬の調整で可能。釉薬チームのマイスターの手にかかれば、いろんな模様が再現できます。

結晶が上品にでる釉薬

こちらは結晶が強めに出ているタイプ。ピノグリより斑点模様が際立っています。さらに少しメタリックな質感もあって、高級感があります。

斑点を様々に出した釉薬

斑点模様ではなく、点々を綺麗に出したもの。イチゴチョコミント柄ですね。美味しそう!チョコ少な目なやつもいます。(なぜか食べ物ばかりに見えてしまいます)

ちなみにこの点々は、”鉄分” だそうです。
釉薬や土に含まれる鉄分が焼成時に酸化し、黒や褐色の点として表面に現れたもの。「鉄粉」(てっぷん)と呼ばれます。白いプレーンなタイルでは、鉄粉が少しでも出たら不適合品となってしまいますが、これは狙って出したパターン。陶芸作品では土の風合いを生かすために、あえて鉄粉の出る土が使われることも多いです。

モワモワっとした釉薬

こちらは斑点ではなく、モワモワを最大級に出して、華やかなマーブル模様に。派手!汎用性はなさそうですが、壁面装飾として、他にはない、個性的な空間をつくってくれそう。
再びAIにこのタイルで施工イメージを作ってもらいました。

ピンクの生成イメージ
ピンクのマーブル模様タイルの生成イメージ

「ピンクのタイルと深いグリーンのラグのコントラストは、この空間の大きなポイントですよね。くすんだピンクの壁に、落ち着いたグリーンが加わることで、甘くなりすぎず、都会的で洗練された印象が生まれていると思います。」(AI談)
淡いピンクのマーブル模様と独特な形状を最大限に活かし、タイルを壁一面に美しく敷き詰め装飾したブティック。優雅で個性的な空間ができました。

緑の生成イメージ
淡いグリーンのマーブル模様タイルの生成イメージ、タイルは逆の向きで

グリーンバージョンでも作ってみました。今度はタイルの丸い方を下に向けて配置。
「大理石の重厚感と、職人技が宿るタイルの繊細な揺らぎ。光を纏うマーブル模様が、洗面室を美意識の宿る特別なサンクチュアリへと昇華させます。」(AI談)
サンクチュアリへと昇華…って、ちょっと大げさですが。。。

均一ではない、手仕事ならではの贅沢を感じられるタイル。計算し尽くされた釉薬の配合が、洗練された空間に工芸品の深みをももたらしてくれるのでは。

ベージュ寄りピンクの生成イメージ
ベージュ寄りの色でも作ってみました。これは商品化もよさそう?

こんな独特の模様でキレイな色のタイル、すごくステキだけれど、わたしたちタイルメーカーとしては、通常在庫としての商品化はちょっと難しいところ。
でも、この空間のためだけの、ここに合わせるためだけの、特注タイルだったら、アリ、ですよね。
しかも、タイルの面状を金型から作るとなると費用は膨大になってしまいますが、でもこれは釉薬だけで表現できるので、コストも抑えられます。

凹凸のあるピンクのタイル

最初に紹介した3色団子のピンク。アップでイメージを生成してみました。
表面は白いシュガーグレイズがかかったお菓子のよう。釉薬でできた少し凹凸のある表面が、光でキラキラっとします。
このタイルの形状が描く美しい曲線と、光を反射して輝く表面のテクスチャーは、シンプルでモダンな空間に一点豪華なアクセントを加えるのにもぴったりですね。

凹凸のあるピンクの生成イメージ

ゴールドや、アンティークの真鍮、大理石調の床とも相性が良さそうです。洗練された「大人可愛い」スタイルとして、また、北米などのハイエンドな市場でも注目されそうな質感です。

この凹凸、粘り気など性質の異なる複数の釉薬の組み合わせで出来ています。詳細は秘密…

複数の釉薬を重ねる「斑点掛け」は、成分や厚みの差が生む力により、焼成時に独自の隆起や縮れを誘発します。
釉薬の縮れ(釉ちぢれ・釉はげ)は、焼成中に釉薬が縮み素地から剥がれてダンゴ状になる現象。この現象は一般的に「不良」とされることが多いですが、陶芸の技法や表現としては、独特な「味」や「表情」を生み出す要素にもなります。
マーブル模様のタイルも、ほんの少しだけ表面に凹凸があります。(動画をみていただいけるとよくわかります)

もともと成形段階から表面に凹凸をつけて、ゆらぎの面状をつくるタイルもありますが、釉薬だけでもこんな表現ができるのです。単なる着色ではなく、熱による釉薬の化学反応が、写真のような立体的で奥深い質感を創り出します。


今回は、春の桜をイメージした色、それにプラスした焼き物ならではの釉薬表現を交えてご紹介しました。
この色が欲しい、というところから、単純に色だけでなく、ツヤなのか、マットなのか、さらには、どんな質感にして、どんなイメージの空間にしたいのか。
釉薬だけでも、多彩な表現が可能ですので、ぜひご相談ください。
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「THE ONE TILE」オーダーメイドタイル サービス
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3つを軸に、お客さまのご希望に応じた色、形、質感のタイルを実現していきます。

THE ONE TILEパンフレット    カラーバリエーションの一部

詳しくはこちら >>> https://www.tn-corporation.com/the-one-tile


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


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式部SKWH-3

式部(しきぶ)
こちらも窯変の奥深いピンクがあります。緑がかったアイボリーの1番色も春っぽくていいです。一部の色は限定在庫なので、お早めに!

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釉薬の色の裏の話…その4 「陶芸の器とは違う、タイルに合った釉薬づくり」

タイルを選ぶとき、まずは「色」、で探すという方が多いと思います。

「タイルの色」=「釉薬(ゆうやく)」
焼き物であるタイルの色は、とても細かな釉薬の調合によってうまれます。
ここでは、日々のタイル製作現場でおきている、色開発の舞台裏を、何回かにわたりご紹介しております。

前回のお話はこちらから >>>「黄色や赤のタイルが少ない理由」

釉薬の三角座標
さて、これは…?

釉薬マイスターのいる釉薬部屋をたずねると、とてもカラフルなタイルの見本台紙がおいてあります。

例えば…

かわいい色のタイルがたくさんあります。タイルパークでは通常売っていないような色がいっぱい。見ているだけで気分が上がります。

その中で一つ、ちょっと変わった並びの見本台紙が置いてあります。

釉薬の三角座標

それが、ピラミッド状に並んだこれ。
なんだか地味な色が並んでいます。ぱっと見、あまり興味がそそられない色味です。。。

不揃いのタイル見本

しかも、近くで見るとプツプツと細かな穴があったり、ザラザラしていたり。ポコッと反ってしまってるタイルもあって、不揃いでイヤな感じです。

しかし、実はこの三角に並んだこれが、この並びを理解することが、釉薬を知る原点なのだとか。
釉薬マイスターが、カラーブレンダー達を育てる為に用意したものでした。


釉薬の三角座標

ここからは、ちょっと専門的な話。
といっても、陶芸の知識も何もない私が、マイスターから聞いた話をざっとまとめた(?)ので、そんなに難しくはないはず。しばしお付き合いください。

このピラミッド状に並んだタイル見本は、基本的な釉薬の原料となるものの、割合、配合をかえるとどうなるのか、それをわかりやすくまとめたもの。
目で見て、手で触れて確認、わかりやすく、釉薬の基礎知識が得られます。

三角座標と材料となる原石
指しているのは長石の原石、頂点のところは長石100%

「釉薬の三角座標」と呼ばれているそうで、この一番上、ピラミッドの頂点が、「長石100%」だそうです。
長石(ちょうせき)、と聞くと、タイル素地(きじ)となる土の原料の話と錯覚しそうですが、釉薬にも細かく粉砕して調合されています。

“長石” は釉薬で「ガラス」・「つなぐ」・「溶かす」の3要素が入った原料
ガラス: 長石は釉薬の重要な媒溶剤であり、釉薬を溶かす役割を果たす
つなぐ: 長石は釉と素地の接着剤としても機能し、釉薬の安定性を高める
溶かす: 長石は釉薬を溶かすために必要な酸化カルシウム(CaO)を少し含み、釉薬の融点を下げる役割を担う

こんな素晴らしい性質を兼ね備えている長石。でも、これだけではタイルにふさわしい釉薬にはならないようです。

長石の原石

これ、長石の原石だそうです。種類が違いますが、2つとも長石。
美濃焼で有名な志野釉* は、ほとんどがこの長石でできているそうです。
*志野釉(しのゆう)…長石を主成分とする厚掛けの乳白色が特徴で、素朴な景色を生み出す美濃焼の代表的な桃山時代の茶陶

志野釉のお茶碗は、焼成中にできる気泡の跡の小さな穴(ピンホール)や、赤褐色の「火色(ひいろ)」が現れるのが味わい。ですが、タイルに小さな穴がいっぱいでてしまったら困ります。

小さな穴が見える一番上の見本
角度を変えて見てみると、表面が小さな穴でブツブツ

上の動画でもわかりますが、長石100%だと小さな穴がいっぱいで、タイルとして使うには、ゴミが入りそうだし、汚れもとれにくそう。
お茶碗としては、見た目の味わいとして評価されても、タイルには不向きな感じです。

粘土100%の見本アップ

長石を三角形の頂点として考え、底辺の左端が粘土100%、右端が石灰100%とします。 粘土100%だと、こんな風にひび割れてしまいます。
蛙目粘土(がいろめねんど)は可塑性(変形しやすくその形を保つ性質)が大きく、素地に含めると素晴らしい性質を発揮する粘土ですが、乾燥収縮率が高いため、入れすぎると釉薬にひび割れが起きたりや剥がれたりしてしまいます。

石灰100%の見本アップ

石灰100%だと、釉薬が完全に溶けず、石灰の白く粉っぽい超マットな、ザラザラとした感じになってしまいます。

長石なしで、粘土+石灰だけだと下の写真のような感じに、熱膨張で反ってしまうことがあるようです。
色といい、形といい、瓦せんべいみたいでちょっとおいしそうですが…。

膨らんだタイル

タイルに合った、釉薬

ちなみに上から2段目は、左が長石80%+粘土20%、右が長石80%+石灰20%というような構成です。

見た感じ、表面が一番きれいで素人目にもタイルっぽいな、と感じるのは3段目の真ん中でしょうか。
この辺り、長石60%+粘土20%+石灰20%、という割合が、一番タイルに向いている配合のようです。

釉薬の三角座標

タイルに向いているというか、わたしたちのTN工場のトンネル窯を使って、1250度付近の温度で焼成するタイルの作り方において、「一番基準となる配合」ということらしいです。
ここを基準に、ツヤにするのか、マットにするのか。どんな仕上げで、どんな色を出すのか。この釉薬の基礎を踏まえたうえで、さまざまな色の出し方を考えて、細かな調合をし、いろんな質感、色のタイルをつくっていくのです。

タイル作りの中でも、釉薬の部分はとても奥深いですね。

こんなものも見せてもらいました。

カラー三角座標

カラフルでかわいいカラー三角座標。色を考える上で使うのだとか…。
こちらの話はまたの機会に。

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TN工場の紹介ブログ、タイルの原料についての記事もご覧ください >>>「タイルづくりの現場から 原料編」
釉薬の原料についてはこちらも >>> 「釉薬とその原料・道具のはなし」


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


ホワイトシリーズ

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釉薬の基本を見てきましたが、タイルの基本と言えば、やはり、白のツヤ。
最近は、シンプルな白のタイルにカラー目地を合わせたりと、そんな使い方のアレンジで、シンプルなタイルが再注目されています。

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色の履歴 test

〈2025年12月16日 更新〉

新たな釉薬調合で得た、色の一覧です。
常時更新していきます。
欲しい色がある方はno.でお問い合わせください。

釉薬の色の裏の話…その3 「黄色や赤のタイルが少ない理由」

タイルを選ぶとき、まずは「色」、で探すという方が多いと思います。

「タイルの色」=「釉薬(ゆうやく)」
焼き物であるタイルの色は、とても細かな釉薬の調合によってうまれます。
このブログでは、日々のタイルづくりでおきている色開発の舞台裏を、何回かにわたってご紹介しています。

前回のお話はこちらから >>>「タイルの美しい結晶は、釉薬技術の結晶」

タイルカラー見本

求めている理想の色と形。
100%これだ!というタイルをみつけるのは、なかなか難しいかと思います。

パラパラとカタログをめくりながらタイルを探していて、

「このグリーンのタイルがいいのだけど、100角サイズはないの?」
「細い20mm幅くらいのボーダーの白、形はこれがいいんだけどツヤがないものが欲しいな…」


というようなことが、多々あるのではないでしょうか…。

日々のお客様からいただくお問合せのなかで、先日
「この写真にあるようなイメージの、黄色のタイルが欲しい」
というお話をいただきました。

いただいた1枚の写真は、ディスプレイのデザインイメージで、とても鮮やかな黄色で装飾されたもの。
タイルパークでは、暖色系のタイルが少なく、ザ・黄色!というようなタイルが残念ながらほとんどありません。

タイルパークのWebサイトでは、サイドメニューから色を絞って商品を検索することができるのですが、イエローとオレンジに絞ってスマホで商品検索してみると、、、

ブラウンよりのガラスタイルとか(黄色のパーツが含まれている)、ミックスカラーのものがでてきますが、パキっとした黄色はサブウェイタイルとアクセントボーダーのみ。

彩度控えめで落ち着きのあるカラーや、ほどよく幅をもたせたミックスカラーはあわせやすく、様々なシーンで取り入れられニーズも多い。
その一方で、主張の強いはっきりとしたカラーは、使い方が限られてしまうため、ラインナップが少ない…。

赤やオレンジ色のタイル
タイルパークで取り扱っている赤やオレンジ色のタイル(写真奥はガラスタイル)

既存の商品ではご提案できるものがなく、今回は特注で製作することになりました。
送っていただいた1枚の写真と1枚のサンプルを頼りに、黄色のタイルを作っていきます。
黄色といっても、もう少しだけ山吹色寄りでしょうか。少しだけ赤みを帯びた色。でも、かすかにくすみも感じるような。

黄 色 = Y100+M0~10
山吹色 = Y100+M20~25

この間くらいで、少し+ C か?

私はパンフレットなど主に紙媒体の制作をしていたので、どうしても色をCMYKで考えしまいます。印刷で使われる、C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエロー、K=ブラック(スミ=墨と呼ぶ)です。

タイルパークの既存商品には山吹色はないのですが、もうちょっとオレンジよりの色ならあります。

既存のオレンジ色のタイル

このタイルの色が、Y100+M40~45ぐらいの色でしょうか。これではだいぶ濃すぎます。

見本カラーチップ

カラーチップにあるこの黄色ともまた少し違います。隣の黄色は明るすぎます。
サブウェイの明るい黄色と、このタイルの間の色、でももうちょっと赤み控えめの黄色寄りを目指します。

カラフルな釉薬の材料

調合を少しずつ変えて、いろんな黄色を作っていきます。
知識豊富な釉薬マイスターが原料の細かな配合を算出、それをもとにカラーブレンダーと呼ばれるスタッフ達が細かく調合、割合を変えて何パターンもつくります。
イエロー、オレンジ系の顔料だけでも、いろんなメーカーさんから取り寄せ、何種類もあります。明るいもの、赤みの強いもの、また土に練り込み用に使うものなど。

スプレーガンを使い施釉したものを、実際に窯で焼き上げ、何枚か「見本焼き」タイルをつくります。

濃いの、薄いの、いろいろでています。

黄色タイルの試作

素地、「きじ」と読みますが、タイルそのものの土の色が、いただいた見本と、通常タイルパークで使用するものとで、だいぶ違っています。この素地の色、陶土の種類も、焼き上がりの発色に大きく影響してきます。

見本との素地の違い
左の見本(赤い土でせっ器質)とタイルパークで通常使う素地とは違う

見本はちょっと温かみのある色の赤っぽい土でした。写真のように並べて比べてみると、全然違う。色も違えば、土に含まれる成分も違います。材質が違えば、焼成温度も異なります。
かける釉薬が同じでも、素地が違えば出来上がりも全く変わってきてしまいます。言い換えると、素地が違えば、釉薬もそれに合わせたものを選んで使わなければならないということ。

なので、そもそもの原料となる土から変えてみたり、下掛け、お化粧でいえばカバー力のある下地クリームでベースを整える、みたいに、目的の色を出すための美しい土台づくり用に「下掛け」の釉薬を工夫してみたり、もしくは「上掛け」を変えてみたり。

あと、かける釉薬の量=「釉薬の厚み」による発色の違いもあります。釉薬が薄すぎると素地が透けたり、土の成分の影響を受けやすく、釉薬の本来の発色がでない場合もあるそう。

さきほどの施釉の動画で、施釉後にタイルの重さを量っているのは、どれだけ施釉したのか、その釉薬の厚みを重さでしっかりと確認するため。
いろんな知識と経験をいかし、希望の色に焼き上がるよう、細かな調整をして近づけていきます。

見本が焼き上がり、2パターンをお客様に提出しました。
タイル下半分の色がないところは、上掛けのツヤ出し用の透明釉だけの状態のもの。質感を出す為の工夫のひとつ。

色味はOK、もう少し色むら感が欲しいとのこと。ハンドメイドタイルのような、ゆらぎのある色むら。
もともといただいていた見本のタイルは、完全なフラットではなく、表面にわずかに凹凸のある面状で手作りの風合いがありました。
そこで、もともとある「ホワイトシリーズ」というタイルの「ディンプル面」の金型を使って成形した素地を使うことにしました。

この面状×さきほどの黄色で、2回目の見本焼きを提出。

2回目に提出した見本焼き

こちらでOKをいただきました!これでやっと本生産に入ります。

上の動画は、実際の生産時のものです。
600tプレス機で成形するところから、施釉されている場面。このタイルの施釉は2回(ものによっては3回の場合もある)、バケツに入った黄色のドロドロが釉薬です。1回目のほうが濃い黄色、二回目がちょっとグレーっぽい感じでした。
さきほども少しふれましたが、今回は上掛け釉薬でツヤや質感を与えています。
決してキレイとは言えない地味な色ですが、これが、焼き上げると美しいツヤを生み出すので、不思議です。

ときどき工場の様子を見学しに行きますが、釉薬はグレーや白っぽいものや、赤茶色が多く、焼き上がりの色とは無関係なイメージでしたが、今回は黄色っぽくて、焼き上がりの色と結びつきます。
それは焼成後の安定した発色を求め、黄色の顔料を多く添加しているから。

伝統的な釉薬においては、暖色系の発色には高度な技術と経験が求められることが多いとのこと。近年では、安全性の高い無機顔料や、焼成条件に左右されにくいタイプの釉薬も開発されているそうで、安定した色を得るために、積極的に取り入れています。

しかし、顔料としての黄色は、他の色に比べて隠蔽力(下地を覆い隠す力)や着色力が低いものが多く、他の色の顔料と混合した場合、ごく少量の他の色によって簡単に色が支配されてしまい、鮮やかな黄色を維持するのが難しいようです。絵の具の黄色に何かを混ぜた感じ?でなんとなく想像がつきます。

高価な色
釉薬マイスターに高い色を教えてもらいました…

暖色系は難しい、そしてさらには原材料も高い!
鮮やかな黄色やオレンジ、赤、きれいな青(瑠璃色)も原料がお高いとのこと…。
しかも、添加量を多くしないとキレイな色が出ないということで、とっても原価が上がってしまいます。

オレンジだけ高い商品
南天」のなかで一番高価なオレンジ色

というわけで、数少ない暖色系の既存商品のなかでも、黄色・オレンジ系だけものすごく高かったりします。
南天(旧品名:プランク)は、ラスター釉をほどこして二度焼きするので、ラスター(パールのような特徴ある光沢と輝き)カラーは値段があがり、なかでもオレンジ(黄色)は、白の3倍以上のお値段になってしまいます…。


さて、納品するタイルが、一昼夜かけてやっと窯からでてきました。

焼き上がった黄色のタイル

ご注文数より多めに作るので(万一の破損などを考慮)、ちょっと何枚かもらってきて並べてみました。

夕方近くの太陽光が入る場所で撮ったので、前出の写真(夜間の室内、蛍光灯の下で撮ったもの)よりかなりオレンジ色っぽく写っていますが…。ディンプル面で光を反射、鮮やかな黄色のタイルが焼き上がりました。

屋外で見た黄色のタイル

こちらはお天気のよい午前中、太陽の下で撮ったものです。

原料となる土、形、面状、そこに色を施し、焼成。長い道のりを経て、やっとタイルができあがります。
無事にお客様のご希望するタイルが焼き上がり、出荷されるときはホッとし、またうれしさもひとしお。。。


最近では、釉薬の調色技術をいかし、お客様のご希望の色のタイルをつくることに力をいれており、特注タイルとしてご注文をお請けしています 。
特注といっても、変わった形や300角以上の大きなタイルなど、金型がないような形状のものは、金型からつくらないといけません。ものによってはできないこともないのですが(大判は不可…)、時間も金額もかなりかかってしまい、すべてをお請けすることは難しい。

タイルパークにある形状
タイルパークにあるいろいろな形状、面状(全てではありません)

まずは、工場に今ある金型を使ってできる形状で、「タイルパーク」の商品ラインナップにはない「色」を、お客さまが「欲しい色」を、調色技術をいかして実現していこうというものです。

THE ONE TILE」と名付けたこのカスタムタイル事業。
GLAZE LAB(釉薬開発)
少ロット生産体制(1㎡から対応可能)
伴走型アシスト(タイルに詳しいスタッフによるサポート)
の3つを軸に、お客さまのご希望に応じた色、形、質感のタイルを実現していきます。

鮮やかな黄色やオレンジ、赤、商品としては少ないだけで、ご希望があればお作りできます(原料が高い分、他の色よりも価格が高くなる場合がありますことをご了承ください…)。ピンク色のタイルも、最近よくお問い合わせをいただきますよ。
欲しい色がない、この形でこの色が欲しい、 などなど… ぜひ一度、ご相談ください。


カスタムタイル事業「THE ONE TILE」、来週開催予定の「BAMBOO EXPO」でも展示、ご紹介いたします。皆様のご来場をお待ちしております。

BAMBOOEXPO

BAMBOO EXPO 24 開催概要
会期:2025年12月11日(木)、12日(金)
時間:11:00~20:00
会場:東京都立産業貿易センター 浜松町館〈5F〉展示ホール
ブースNo.:A-2
https://bamboo-expo.jp/


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
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ミッドセンチュリー

ミッドセンチュリー
途中で紹介したオレンジ色のタイル。全4色で、ブルーグリーンが人気ですが、オレンジも可愛い!
4月から値上げ予定。急げ!!

→「ミッドセンチュリー」(LM-3)を見る


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