タイルあるところ、必ず目地あり!

TNコーポレーション社内にて毎月開催されている「タイルの基礎知識 勉強会」。
「タイルの施工」に関して、施工の基本は「下地」「接着剤」「目地材」この3つ、ということを学んできました。前回は張り付けに何を使うかや下地の種類などについて勉強しましたが、今回は「目地材」についてのお話です。

目地なし?いえいえ、それは…

「目地は入れてないです」
なんて会話をたまに聞きますが、へぇー、目地ないんだー、なんて思っていたのですが…
“目地がない”なんていうことはなく、正しくは”目地詰めをしていない”ということだったらしい…。(タイル業界2年目、全然わかっていなかったワタクシ)
「目地」とは → タイルとタイルのすき間
のことを指すのですが、そのすき間がない、という話ではありませんでした。


焼き物でもあるタイルは、寸法誤差がどうしもでてしまいます(焼くと縮みます。収縮率もいろいろなんです)。なので、目地幅を確保(内装で2~3mm、外装で8~10mm程度)しないと残念ながらうまくキレイに収まりません。もちろん施工するときにも、多少なりとも誤差はでてしまいます。

目地なしで施工する「突きつけ目地」またの名を「眠り目地」は、最悪の場合、剥がれて落下する原因にも…。
目地幅をある程度とらないと、下地の膨張・収縮や地震による動きなどを吸収することができず、タイルに直接負荷がかかってしまい、欠けやヒビが入って割れやすくなってしまうのです…。

目地詰めをしない“とは
「目地は入れてないです」というのは”空目地”という方法で施工すること。目地がないわけではなく、目地材を詰めない方法なんですね。ちなみに”空目地”は高性能な弾性接着剤を使います(モルタルは不可です…。この辺のお話は前回のブログへどうぞ)。

目地詰めの際に使用するのは、ゴム鏝(コテ)。柔らかいコテで、タイルのような傷がつきやすい素材のときに使用します。
タイル貼り付け後、ゴム鏝を用いタイル面目地にしっかり目地材が入るように、詰めていきます。 目地材が乾ききらないうちに、 軽く濡らし水を絞ったスポンジなどで、タイル表面の余分な目地材を拭き取ります。その後しっかりと乾かしてから仕上げ拭きしたら完成です。
目地を詰め、しっかり押さえれば防水性があがり強度もでます。また、コテでしっかり押さえることはせずにラフな仕上げにして、全体的にやわらかな印象にすることもできます。

1本目地におすすめなのは表面がデコボコしていたり、ざらつきのあるタイル。表面に目地を残したくない場合や、目地部分を深く (深目地) したいときにも適しています。
1本目地の施工をする際には、目地材と水をよく混ぜて耳たぶ程度の硬さになるまで練り、その後、絞り袋などに練った目地材を詰め、目地の幅に合わせて絞り袋の先端をカット。クリームを絞るようにゆっくりと目地に詰めていく方法です。

▼目地の役割もおさえておきましょう
★タイル一枚一枚の寸法の誤差を調整
★施工時の誤差を調整
★下地(躯体)素材の収縮や膨張する力を吸収し、タイルの割れを防ぐ
★下地への接着力の強化
★外部からの水や埃などが入るのを防止

前置きが随分と長くなりましたが…さて、本題。”目地材”についてでしたね。

外装用
●現場調合
●既成調合

昔はほぼ100%で現場調合でやっていたそうですが、今ではほとんど見なくなったようです。
骨材は粗め、内装用に比べて色は少ないようです。昔は墨汁なんかを入れて色を調整したのだとか。

既成調合の目地モルタルは、メーカーであらかじめセメント、細骨材、保水剤を調合したもので、現場では規定量の水で混練するだけで使用できるもの。防カビ・抗菌目地材、油汚れ防止目地材、弾性目地材など高機能な目地材も開発されているそうです。

既成調合のうち「ブリックモルタル」というものは、骨材が粗めで(砂などが表面に見える感じだそう)、古びたヴィンテージ感のある仕上がりにしたい場合なんかにおすすめ。
目地幅を広くとるタイルや煉瓦などに最適で、タイルパークの商品では「上海レンガ」なんかに使うといいのではないでしょうか。
入れ方も一本目地で、わざとはみ出した状態にして無骨な感じを演出してみるのもよさそうですね!


内装用
●現場調合
●既成調合(モルタル or 樹脂系)

外装用と同じで、基本的に2つに分かれます。
内装用のモルタルは色が豊富で、細かい骨材が使われています。粉を水で溶いて練って使います。
材料のキメが細かいのは、狭い目地でも奥まで埋められるように。そのため幅が広い目地に内装用を使用すると、ヒビ割れたりするので注意が必要です。

床用には樹脂系目地材が使われます。下地の動きに対して追随性が高い目地材として樹脂系目地材が用いられ、エポキシ系、アクリル系、ポリマーセメント系などが市販されているそうです。
たわんでもある程度追随できるので、目地のひび割れ等も抑制することができます。室内の合板下地にも適用、床暖房も対応可です!


なんだか本題の目地材についての内容が薄かったですが…

タイルを語る上で、目地は絶対についてくる、決して外せない項目。例えそれが空目地でも。
意匠に反映されてくるとても重要なものです。よく調べ、考えて、目地を決めていきましょう。

▼ 目地についてのいろいろなお話はこちらのブログもどうぞ!

“貼られてなんぼ” の、タイルです。
…きれいに貼るための、目地割りや割付けなどのお話★

馬、芋…。目地のお話
…目地割りと、その目地におすすめのタイルをご紹介♪

芋目地の魅力
…まっすぐなラインが魅力の芋目地、施工例を交えて解説!

目地で変わるタイルの印象
… 目地材の色で変わってくる仕上がりの違いとは?

さて、次回の勉強会は「施工後の検査」についてです。
品質評価やメンテナンス法などについて教えていただきます。


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下地、接着剤、目地材。施工の基本はこの3つ!

TNコーポレーション社内にて毎月開催されている「タイルの基礎知識 勉強会」も第5回目。半年をかけて全6回予定でいろいろ学んできましたが、そろそろ最終章を迎える…はずだったのですが、好評につき(?)延長回が追加。
ここからはしばらく、まったくの未知の世界…「タイルの施工」について学んでいきます。

今はほぼ接着剤で張ってます!

タイルを施工するにあたって必要となるものは3つ。「下地」「接着剤」「目地材」これらが揃ってはじめてタイルを張ることができます。
まずは内装の壁への施工から―。

内装の壁には、2つの工法
●接着剤張り
●積上げ張り

内装の壁に張る場合は大きく分けてこの2つの工法があるのですが、現在ではほぼ100%が「接着剤」で張っているのだそうです。

かつては「積上げ張り」が主流だったのですが、なにしろ難しいらしく熟練の技が必要とか…。
「積上げ張り」は「だんご張り」とも呼ばれ、モルタルを団子のようにたっぷりとタイルにのせて、施工する壁に押しつけグイグイっと押し込んで張っていく方法。張っていきながら”平面”を自分で出していかなくてはならないということで、とても難しいようです。
技能五輪で「タイル張り」の技術を競い、世界大会もあるみたいですよ。ちょっと見てみたいですね!

ちなみに積み上げ張りは150角ぐらいまでのタイルでやっていて、あまり大きいものだと、たっぷりのせた団子(モルタル)が落ちてしまってダメ、ということでした(笑)
それにくらべると接着剤は作業性がよく、いろいろな下地で使えます。


内装の壁には、2種類の下地
●ボード下地
●モルタル下地
(ブロック・コンクリート造)

大きく分けると基本的にはこの2つ。
内装壁ではほとんどの場合ボード下地のところが多いのですが、施工場所によって使われるボードの種類もいろいろ変わります。

・石膏ボード
・シージング石膏ボード
・耐水合板
・珪酸(けいさん)カルシウム板(ケイカル板)
・デラクリートセメントボード

表は代表的な事例を挙げたもので、実際の水がかりの程度を考慮してボードの選定をします。

水を使わない場所はよくある「石膏ボード」、浴室などには、耐水性・耐久性に優れたデラクリートセメントボード(外壁にも使われる)…というように、実際の水がかりの程度を考慮して、それに対応したボード下地が使われています。

シージング石膏ボードとは
石膏ボードの両面の原紙および芯のせっこうに防水処理を施したもの。 湿度、温度による伸縮、変形が少ないので、「アバレのない下地」としてタイル接着工法をはじめ、各種下地として優れている。 台所、洗面所などの室内の壁、天井の下地材として使用
耐水合板とは
耐水性を持たせた合板のこと。合板の接着強を保証するため、耐水性能によって、JASの基準が設けられている
珪酸カルシウム板とは
水酸化カルシウムと砂を使って成型した板材。主に耐火断熱材として用いられ、鉄骨の耐火被覆としても重要な材料。比重も軽く施工性も高いことから、軒天など様々なところに利用される

モルタル下地もまた、常に水がかかるような場所などに使われます。
タイルの目地から頻繁に水が入ってきてしまうようなところには、先ほどのセメントボードやモルタル下地にします。


ところでモルタルって?
「土間はモルタル仕上げで!」なんて聞くと、セメントを塗って仕上げたコンクリートみたいなあんな感じかな…?って、なんとなくイメージはわきますが、モルタルとコンクリートって、全然違うものらしいです。
ちなみにモルタルもコンクリートも、材料としてセメントを使っているのですが…

モルタル → セメント 1:砂 3
コンクリート → セメント 1:砂 3:砂利 6

が通常の割合だそう(作業内容によって調整要)。
モルタルはセメントと水と砂を混ぜたもので、このモルタルにさらに2~3cmの砂利を混ぜて強度を上げたものが、コンクリートです。
コンクリートは強度が高いので建物の構造材など向け、一方モルタルは柔軟性と装飾性が高く、建物の表面部分に使用されることが多いということでした。

下地の厚さは? タイルの厚さにも注意
施工場所による下地の選定方法をみてきましたが、ボード下地には厚さの基準があるようです。

・石膏ボード → 厚さ9.5mm以上(9.5mm、12.5mm、15mm、21mm、25mm)
・合板 → JISⅠ類以上、厚さ9.5mm以上
・珪酸カルシウム板 → 厚さ6.0mm以上、比重1.0

耐久性に優れたセメントボードに関しては特に使用基準はないのですが、タイルの厚さが15mmを超える場合、基本的に石膏ボード下地は適していません。
“石膏ボードは、23kg/㎡以下の商品を新築に施工する場合に限り可”など、厚みで言ったり重さで言ったりと、メーカーによって推奨基準は様々だったりします。
厚いタイル=重い、大判タイル=重い…というわけで、600×300のような大きくて重量のあるタイルも石膏ボード下地はおすすめできません。

石膏ボードは、石膏を芯材に使用し、両面を石膏ボード用原紙で包んで板状に成型したもので、表面は紙なのです。重たいものがくっつくとその重みで剥がれてきてしまう可能性があります。

300角以上のタイルを壁に施工するときは弾性接着剤を使い、さらに3m以上の高いところでは、金具を併用して施工します。
弾性接着剤で張ることで、構造躯体からくる変形に対する追従性が高くなり、剥離の危険性も低くなると言うことだそうです。

躯体(くたい)とは
建物の骨格部分を指す言葉で、具体的には基礎、柱、梁、壁面、床などが躯体に含まれる

いろいろと書きましたが、タイルパークでは接着剤等は残念ながら取り扱っておりません…。(さきほどの、大判タイルのときは”弾性接着剤を使う”ということや、特殊なもの(ガラスタイルなど)に関してはセメダインさんの商品を 一部 推奨してはおります…)
100角くらいまでのタイルなら、タイル張りの職人さんが自分が扱いやすい接着剤を使っていることが多いそうですよ。


内装の床には、2種類の張り付材料
●有機系接着剤
●樹脂モルタル

今では樹脂モルタル(砂・セメント+樹脂を混ぜて強く固まる)を使うことはほぼなく、接着剤がほとんど。床は踏まれる度にしなるので、しなりを吸収してくれる弾性接着剤がおすすめだそう。

内装の床の場合は、1つ床を底上げしてからその上に下地を、さらにその上にタイルを張ります。

例えば…
コンクリート造の商業施設ビル、コンクリートの上に直接タイルを張ったりはしません。入っている店舗が変わり、タイルを張り替えるときに、直接貼っていたら剥がすときに傷つけてしまい、改装のときに困ってしまいます。なので必ず1つ床を底上げしています。
住宅も、土間より上がった廊下やリビングは、基礎があってその上に根太(ねだ)があって、その上に下地、そしてタイルの順になります。

下地は合板ならば12mm以上。合板が薄いとたわんでタイルや目地が割れてしまいます。強度が確保できる合板の厚さが必要です。下地の精度が仕上がりに直結してくるので要注意。
しっかりとした下地と、接着剤も弾性接着剤が準備できると安心ですね。

そして一番の心配は、やはりタイルが割れてしまうこと…。そこの不安をなくすために準備はとても大事!
接着剤も安いやつを使ってしまうと、水がかかるとふにゃふにゃになってしまったり…。
“エポキシ樹脂系”の接着剤が、強い接着力で、耐水性や耐熱性、耐薬品性にも優れ、耐久性があっていいそうです。
地域によっても、また季節によっても使う接着剤をかえていたとか。夏用、冬用。。。寒くてもそんなに硬くならないものとか…あるみたいです。ちなみに暖炉は直火じゃなければそんなに影響はないそうですよ。


外装の壁には、3つの工法
●外装有機系接着剤(弾性接着剤)張り
●圧着張り
●モザイクタイル張り

圧倒的に多いのは下の2つ。
「圧着張り」はモルタル下地と、張り付けにもモルタルを使ってタイルを張ります。作業性も良く、そして安い!気候と(寒いと表面凍るとか…)、職人さんの腕にも左右されやすいので要注意(笑)。あとモルタルは目地詰め必須です!入れないとタイルが落ちてきてしまいます。

これよりも安全性を高めた「改良圧着張り」という工法もあります。こちらはタイルの裏面にもモルタルを塗りつけて、張り付け側とタイル側とでダブルモルタルでガッチリ張り付けます。

「モザイクタイル張り」も基本的には同じ。モルタル下地に張り付けモルタル塗って張りますが、ユニット化されているので作業効率がよいです。場合によっては直張りも可能(下地の精度が重要)。

「モザイクタイル張り」の改良版で「マスク張り」というのもあって、目地部分をマスキングしてから張り付けモルタルを塗り、マスクを外し目地部分以外にモルタルがのっている状態で張り付ける方法も。
「モザイクタイル張り」では、張り付けモルタルを塗り付けた後、タイル張りまでの塗り置き時間が長くならないよう管理が大変でしたが、「マスク張り」はその影響による接着力のバラつきを少なくし、良好な接着力が得られる利点があります。

有機系の接着剤張りですが、先述の内装の床でも少し触れましたが、固まってもある程度柔軟性のある弾性接着剤は、下地の収縮や地震の揺れにも強く、追従性に優れています。価格は高いですが、高性能で安全性が高いことから最近ではよく使われるようになりました。

他の工法では、目地を詰めることで強度を出していたのが、その強力な接着性は空目地や深目地なども可能とし、意匠性も広がります。
表面に凹凸があったりして塗り目地ができず、一本目地(絞り袋でクリームを絞るようにゆっくりと目地部分に詰めていく)で仕上げないといけなかった様なものでも、弾性接着剤を使えば「貼るだけでOK」になったのです。

全国タイル工業組合で、外装タイルと有機系接着剤の組合せ品質認定制度「Q-CAT」という仕組みもつくられました。

そんな注目の弾性接着剤ですが、あまり大きなタイルはダメで…、300角以下(JASS19)となっています。
300角より大きなタイルは、弾性接着剤と併用して金具ささえるなど対策が必要です。各メーカーさんで推奨しているものがあるようなので、調べてみてください。(再:タイルパークでは接着剤などの施工関連用品は取り扱っておりません…)


外装の床も、3つの工法
●圧着張り
●セメントペースト張り
●大型床タイル張り

広い面積への施工もしやすく、もっとも一般的なのが「圧着張り」。(先述の外装壁と同じです)

「セメントペースト張り」は敷きモルタル、通称バサバサモルタル(笑)を使います。砂に少し水分が入ったような感じのバサバサしたモルタルを、下地にも、張り付け材としても使用
バサバサモルタルが硬化する前に水分の多いしゃびしゃびのセメントペーストをかけて加工します。締まろうとするバサバサモルタルとセメントを含んだ水分が一緒になってかたまっていきます。

少々長くて疲れましたね… (しかもちょっと難しい)
あと、”目地材”についても少し教えていただいたのですが、また次回にします!


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レリーフタイルを使った施工例 in アメリカ

タイルパークの林です。今回は久しぶりに海外施工例です。アメリカでつかわれている凹凸のあるタイルを3種類紹介します。
これらのタイルは一般的に商業施設向けが多いですが、写真のように住宅に使うのも新アイデアです。
1点目はキール。まずは暖炉の周りにたて貼りされたキール。

キール KL−01S使用例

続いてキッチンに貼られたキール。

キール KL−01S使用例

次はペルラクレスト
同じようにキッチンに使用されています。
海外ではよく使用されていますが、日本ではこのような使われ方はあまりされておらず、新鮮に感じます。

最後に紹介するのは、ペルラテント。この写真はペットの足洗い場のようです。我が家のお風呂より広いかも・・・。そしてここにこんなにお金をかけるのか?流石にアメリカ、スケールがでかいですね。

TE-2

このように使い方次第で住宅でも引き立つレリーフタイル。是非新しいアイデアにご活用ください。

新潟県宛荷物の配送遅延について

いつもタイルパークをご利用いただき、誠にありがとうございます。
現在大雪の影響により、新潟県の一部地域宛て荷物の配送遅延や引受停止が発生しております。
誠にご迷惑をお掛け致しますが何卒ご了承願います。

※すでに出荷済みのお荷物の配達状況については、発送完了メールに記載のお問合せ番号で運送会社へ直接ご確認ください。
※周辺地域においても道路状況によって遅延が発生する可能性がございます。

断片

断片

Design concept

なんの変哲もない日常の気づきを大切にして
日常にある、見慣れた身のまわりにあるものの一面を切り取り
それらを用いて再構成することで、ものの見方を変え、それを新しいアートへと昇華する
作家 冨田 まりこ の作品をタイルで表現しました。

手仕事によるレリーフ

特別でなくとも何気ない日常の断片を慈しみたい。
心情や偏見などに左右されず、気づきを見落とさないように。
ものの価値はその人の眼差しによって変わる。
魅力を感じるか否かはすべて自分次第。
だからこそキラキラした目で観る事を忘れず
そのものの魅力を見出して気づく。
そしてそれを学びとする。

手仕事によるレリーフ

完成品の先にある無形の価値

断片から見出す価値、それは本来つかい手が携わることのできない過程にふれてもらうこと。
そのために、断片は原案の石膏モデルからお見せしています。
またテクスチャーひとつひとつには名前と詩(ポエム)をつけ、面状、素材と共に手記のような形でノートにまとめています。
タイルを完成品だけではなく、その製作過程からより身近に感じ、たのしんでもらいたい。そのような思いで製作されたのが「断片」です。

冨田のノートより
冨田のノートより

Detail

2種類の面状

パスタ(レリーフ面)

やさしさに溢れた表情のレリーフ面「Pasta(パスタ)」は空間のアクセントに。ベースタイルにはフラットな「smooth(スムース)」を併用して、組み合わせ方も楽しめるシリーズになっています。

5種類の色

「パスタ」のレリーフが生きるよう、濃淡の出やすい釉薬を採用。彩度をおさえた落ち着きのある色合いも特徴です。

Variation

Spec

B1類(磁器質)・施釉
118x90xt7.5mm
(目地共シート寸法:360x276mm)
10.2シート/㎡
参考価格(税別)
パスタ:18,360円/m2
スムース:10,710円/m2

納期について

当面は受注後生産での対応とさせていただきます。ご注文をいただいてから20営業日程度お時間を頂戴しますので、納期に余裕をもってご注文ください。なお生産量により納期は前後いたします。

サンプルについて

「パスタ」のサンプルは1面状のみとなります(指定はできません)。他の面状は写真でご確認ください。
サンプルのご依頼は商品ページからどうぞ
(※サンプル請求には事前の会員登録が必要です)
断片(だんぺん) シリーズ一覧へ

その他

・釉薬の自然な色むら・色幅がございます。
・「パスタ」の絵柄と配置はランダムです。柄や比率の指定はできません。

特注対応について

「断片」は表面レリーフの特注製作のご相談をお受けしています。ぜひお問合せください。
※下記は参考価格です。ご相談内容をもとに御見積いたします。
特注レリーフ…型費用30,000円 + タイル代 3,000円/シート


T2 PROTO.LAB

TNコーポレーションに所属するタイルの開発チームです。それぞれが陶芸の技術と知識を持ち、タイルデザインに新たな風を吹き込んでいます。
T2 PROTO.LAB ホームページへ

2023年1月『断片』発売

今年も残すところわずか半月ほどですね。
年内、T2が担当するブログの最後は冨田が担当させていただきます。 よろしくお願いいたします!

4月入社以来、企画開発担当していました『断片』がカタログより少し先行して、2023年1月にタイルパークにて販売を開始いたします。
以前、他の方の書いたブログでちらりと登場していたり、展示会でのお披露目も何度か行っていますが、年明けの発売を控え、商品になるまでの経緯と併せて、今回改めてご紹介させていただこうと思います。

『断片』はアートをタイルに落としこむ試みとしてご紹介しています。
はじまりは、もともとは私の学生時代のデザイン基礎課題のスケッチ(石膏)でした。
形を写し取ることで、モノの意外な一面だったり、造形のおもしろみなどを感じられるということで身の回りの様々なものからテクスチャーを起こしたものたちです。(課題の意図は違ったかもしれません、、、)

まずそれらをなぞるように、多くのものから形を写し取り、石膏のモデルの作成を始めました。押し花みたいに形をそのまま貼り付けるのではなく、少しだけ意図的に、でもそのものらしさを損なわないように、と心がけながらテクスチャーを起こしていきます。パスタからはじまり、文房具、ナッツ、体、カトラリー、、、身の回りの色々なものを道具として使い、多くの面状が並んでいきます。

学生時代のモデル
TNにて再製作

行き当たる壁はこれらをどのようにタイルにするかというところ。多くの面状を一つの商品とする事はあまりに現実的ではない。しかしこの中からいくつか、形を選んでしまっては魅力が損なわれてしまうのではないか。どうしたらこの魅力が伝えられるだろうか、そもそも『断片』の魅力って何だろう、、、多くの議論が交わされました。

そうして行きついたのが、過程をアートとし、それをタイルに落とし込むというかたち。これらの最も魅力的なところはタイルになるまでの過程なのではないかという結論です。
ならば、そのタイルになるまでの過程、アートの部分をまず好きになってもらうことがポイントなのではないか、ということで二次創作物の作成をしました。
まずはテクスチャーひとつひとつに名前と詩(ポエム)をつけました。これは出来上がったものをまた改めて見て、感じたこと思ったことなどを自分と重ねたりしながらひとりごとのようなものを綴ったものです。
そして、面状や素材、名前・詩を記したノートをまとめなおしたもの(わたしは早見表と呼んでいます)を作成しました。
これらは手記のような形として、イラストをつけたりしながら手書きでまとめています。

先日行われたジャパンホームショーでは1日目(2日目にも少々、、)に配布していました、リーフレットに挿まれていたクラフト紙がこのノートに当たります。
今後これらの二次創作物が表向きに出ていくかどうかはまだ曖昧ですが、一応バックグラウンドとしてはそんな感じでひとつひとつに名前と意味みたいなものがついています。

ちなみに、まだ公開されていませんが実は色にも名前がついていたりします。
テクスチャーの名前や色の名前、断片にまつわる言葉たちは、タイルの作り方と同様に身の回りのものからヒントをもらいながら、連想的につけております。

以上のような過程を経て、『断片』 は作り手の思い、過程と併せて魅せる、アートをタイルに落とし込んだ商品となりました。 半年ほどかけて外部のデザイナーさん、社長・先輩方にご助力いただきながらようやく仕上がりました。とても感謝しております。
わたし自身、かねてより、厳かで触れられないようなものよりも、触って感じられる身近なものをつくりたいという思いがあったので、私欲も満たされつつ燃え尽きたような感じが若干あります笑
リアクション次第では今後も展開を広げていけると思うので、頭の傍らで思考を遊ばせながら思案したいと思います。
ひとまずは、手元を離れて行くので、誰かの感情をくすぐるものでありますようにと願いながら送り出します。

わたしたちが目指すのは、匠と感性の力で豊かな空間づくりに貢献すること。
「誰かに話したくなるような空間、日常を非日常にしてくれる空間」をお届けすることです。
今までにないものをとは思いません。現代を生きるものとして、今の価値を、自分で感じられることを形にしていけたらと思います。

商品ページは断片発売に合わせて修正中ではありますが、もしお時間ありましたらぜひ一度覗いてみてください。
またご意見ご感想等、お聞かせいただければうれしく思います。

T2ホームページ https://t2protolab.com/
『断片』 https://t2protolab.com/work/danpen/

アップサイクル第2弾 テラゾー

タイルの端材と上海レンガの端材を使ったテラゾー

タイルパークの林です。今回はテラゾー製作の報告です。
社内ではいろんな素材の廃材が出ます。タイルはもちろん、レンガを切断するときに出る不良とか縁かかし処理を行なったタイルの廃材もあります。今回は組絵とアルターナキュート、上海レンガをミックスしてみました。レンガは柔らかくすぐ削れますが、研磨の時に少し赤色が周りに染まってしまうことがありました。
施釉タイルは釉薬部分が削れると生地部分が表れます。原料の色が汚いと、そのままテラゾーの表面が汚くなってしまいます。それに比べ組絵は白い原料が使用されており、釉薬部分がなくなっても生地の白い部分が表れ、微妙に綺麗です。この試験はシリコンの型で流し込んで作っています。それに対し、プレス成形で作ったものが下の写真です。

岩面の金型を使いプレス成型したのテラゾー

岩面の金型を使ったので、エッジ部分がガタガタしており、自然な雰囲気が出ています。また、岩面の低い部分にセメントが入り込み、まるでトラバーチンのような感じが出ます。

白ばかりでは面白くないので灰色も作ってみました。ポイントは青いタイルです。グレーの中にダークブルーが散りばめられる予定でした。本当はもっと細かい青が出るはずでしたが、残念なことに中に入り込んでしまい、研磨した部分では表れませんでした。

灰色にAiri の端材を混ぜたもの

それでもまずまずの出来上がりです。青い塊はAiri、白い部分は組絵の廃材、ダークグレーはレジーアモザイクの廃材です。(ゴールドが出る予定でしたが、これもいまいち)
それでもで自分では気に入っています。

このように楽しみながら試験を続けていますが、量産にはいろんな弊害があります。少しずつ試験を続けていくつもりです。

追伸

前回作ったアートパネルが仕上がりました。黒色の方がしまって見えるみたいです。フック部分はキーをかけるためのものです。
今玄関にかけるように妻に交渉中です。

これからも、いろんなプロダクトに挑戦していきます。

年末年始のご案内

いつもタイルパークをご利用頂き、誠にありがとうございます。
年末年始の営業についてご案内いたします。

休業期間について

誠に勝手ながら、下記の期間は休業致します。
休業日:12月28日(水)~ 1月4日(水)
※上記期間中は電話・メール・FAX でのお問合せのご対応、プロ会員登録の審査がおこなえません。
※注文・サンプル注文・お問合せフォームは期間中もオンラインショップで常時受付をおこなっていますが、ご対応は1月5日以降となります。

年内の出荷について

年内出荷の締め切りは23日(金)正午12:00までのご注文分となります。以降のご注文分は最短1月5日出荷となりますのでご了承ください。

23日12時までのご注文分は最短23日に出荷します。以降のご注文分は1月5日出荷となります。

※銀行振込でご注文の場合は、23日12:00までにご入金が確認できた注文までが年内出荷の対象となります。
※即日出荷に対応できない商品もございます。年内出荷希望の方は可能な限りお早めのご注文をお願いいたします。
※年明けの営業再開直後はご注文が大変集中致します。やむを得ず出荷の遅延が生じる可能性がございますこと、予めご理解・ご了承下さいますようお願い申し上げます。
※12月26日・27日はご注文確認・サンプルの受注出荷・お問合せの対応のみとさせて頂きます。

年内配達の目安について

地域によって年内配達の出荷締め切りが異なります。下記の表をご参照ください。

なおこれらの日付はあくまで目安となります。
現場への納入希望の方は、確実にお受け取り頂けるよう注文の際お問合せ欄に配達希望日をご記入願います。
※年末年始は遅延が発生しやすいため、お急ぎの方は可能な限り前倒しでのご注文・お受け取りにご協力をお願い致します。

各地域の年内配達の出荷締め切り目安です。
上記を過ぎますと、運送会社の状況によっては
配達が1月5日(水)以降となる可能性がございます。

配達休止期間について

30日から1月4日の間は配達がございません。

サンプル注文について

サンプルのご注文は、12月27日(火)正午12時までの受付分については、可能な限り年内に出荷を行います。

※入れ違いでサンプルが欠品中の場合や、発送点数が多いご注文については、1月5日以降の出荷とさせて頂く可能性がございます。
※年明けの営業再開直後はご注文が大変集中致します。やむを得ず出荷の遅延が生じる可能性がございますこと、予めご理解・ご了承下さいますようお願い申し上げます。
※休業により荷物のお受け取りが難しい場合は、注文の問合せ欄に希望お届け日を明記願います。不在持ち戻り後の郵便局保管期限は1週間程度です。保管期限を過ぎたお荷物はキャンセル扱いとなり、再出荷希望の際は再度ご注文手続きが必要となります)


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「陰翳(いんえい)」オンライン商品説明会開催!

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陶芸の伝統技法を生かしながら、
日本の美を目指したタイル
「陰翳(いんえい)
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ご紹介イベントのご案内です。

日本の美学の底には
『暗がり』と『翳り』がある。


文豪、谷崎潤一郎による
著書「陰翳礼讃」から
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オンラインでの説明会にて
楽しく、わかりやすく説明いたします。

【開催日程】
2022年12月20日(火)16:00〜16:30(終了)
※終了時間は前後する場合がございます。



オンライン説明会に、
ぜひ!ご参加下さい。

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2022年12月20日(火)16:00〜16:30(終了)

※終了時間は前後する場合がございます。

【会場】
Zoom(オンライン会議アプリ)

【対象】
・高級ホテルや店舗の企画に関わる、設計士、デザイナー、インテリアコーディネーター、オーナー企業様
・空間価値を高めた提案をしたい⼯務店など建設業の皆様
・高級な和の雰囲気の住宅を求めておられる施主の方

【説明会内容】
・新商品、タイル「陰翳」について

【お申し込み方法】
ご希望の方は開催日別の参加ボタンよりお申し込みください。

お申し込み後、Zoomより入場用のURLが届きますので当日までメールの保管をお願い致します。

開催当⽇は、開始5分前よりご入室いただけます。

【ご注意事項】
・「Zoom」を使⽤いたします。詳しい動作環境については Zoomヘルプセンターをご確認ください。
・視聴リンク(URL)はご本人限りのご利用にてお願い致します。
・視聴に使用される端末の回線によっては、再生遅延や途中停止が起こる場合がございますが、予めご了承ください。
・説明会の録⾳・録画はご遠慮くださいますよう、お願い致します。

担当:TNコーポレーション 渡辺

あなたのご参加、
心からお待ちしております。