ハンガリーの250年の歴史のある高級な磁器ブランド

皆さま、お久しぶりです。東京ショールーム担当の山中です。今回の記事でも私の国、ハンガリーの伝統的な3大高級陶器のブランドの一つを紹介したいです:Holloházi(ホロハージ)磁器ブランドの歴史やホロハージ食器についての考え方をお伝えします。

ホロハージの歴史

ホロハージは、250年近い歴史を誇るハンガリーの名門磁器ブランドです。美しい自然に囲まれた北ハンガリーにあるホロハーザ村から生まれるその製品は、世界中の人々を魅了しています。今は磁器ブランドとして知られていますが、当初はガラス工場としてスタートしましたが、19世紀初頭には磁器製造を開始。その後、ハプスブルク家の宮廷でも愛された歴史を持ちます。

ホロハージ食器

居間で白いテーブルがあります。テーブルの右側に花瓶に白お花、前のセラミックティーセットが置いてあります。三つのカップと受け皿、隣に小皿があります。食器は白くて、端にゴルドのラインがあります。カップや皿にピンクバラの模様があります。

ホロハージの製品は、ハンガリーの民族文化を反映したデザインが特徴です。伝統的な花柄や自然のモチーフに加え、現代的なアプローチで若い世代にも支持されています。たとえば、ハンガリーのフォークアートを磁器に再現した作品は、地域文化への深い愛情を感じさせます。

居間の白いテーブルにティーカップが置いてあります。カップの上の端にゴルドのラインがあります。カップにバラの模様があります。バラはピンクで、周りにグリーン葉っぱと小さな青とオレンジお花があります。
上から撮ったカップと受け皿の
写真です。白いベースに四つの花柄があります。右と左にある花は青い、上と下にあるお花はピンクと青です。

ホロハージの磁器を手にすると、その温かみのある質感と職人技の緻密さに心を奪われます。この食器は高級で高価なものなので、特別イベントではないと使いません。

私の実家ではクリスマス、誕生日などの全家族が集まる時に使います。

居間のテーブルにセラミックの蝋燭立て,花瓶、宝石箱があります。同じセットのもの。白いベースにピンクと青花柄があります。

私の家族では、ホロハージの食器のセットを母が結婚の時に祖母からもらって、後でこれを私が継ぐことになります。そして、私の子供代も続きます。

カップ、バター入れ、様々なサイズのお皿だけではなく、ホロハージの花瓶や人形もあります。

写真に小判型の灰皿があります。黒白模様でばらを持っている笑顔している女性の絵が描いてあります。

特に祖母世代の家では今でもホロハージ製の陶器の人形がキッチンや居間に置いてあることが多いです。

一方では、若い世代の人はこのような高級さに興味を持っていないようです。個人的には、技術を持って、手で作られている文化の一部を忘れない方がいいと思います。

次の記事では、ホロハージと同じくらい有名なハンガリーの高級陶器ブランドをご紹介しようと思います。


この記事の執筆者:山中(TNコーポレーション 東京ショールーム担当 )
ハンガリー出身、2022年に仏教の研究で修士号を取得。2022年秋に来日。日本の文化や日本での生活を学びながら陶器とタイルの良さを味わい中。


■関連商品のご紹介■

繭[まゆ]

陶芸作家・齋藤まゆ氏とのコラボレーション商品で使用している白マットベースのタイルをユニット化しています。絵柄のタイルとの組み合わせにぜひご使用ください。

→「繭」を見る

タイルづくりの現場から 「土練機」でつくる湿式タイル

わたしたちがつくるタイル、そのつくっている現場の日常を、写真、動画を交えながらご紹介しています。
今回工場でみてきたのは、「土練機」を使ってつくる湿式製法タイルの成形作業。
土練機=どれんき、と読みますが文字通り土を練る機械。空気を抜きながら土を練り、板状に粘土を押し出してタイルの形にする機械です。

土練機

私たちの工場でつくるタイルのほとんどは「乾式製法」なのですが、もうひとつ、この真空土練機を使った「湿式製法」のものがあります。

▼ 乾式製法での成形の様子は、こちらの第2回「成形編」をどうぞ
https://tile-park.com/blog/detail/27124

乾式製法は、水分を飛ばしてサラサラの顆粒状の原料を、プレス機でギュッと押し固める製法です。焼成後の寸法精度も高く品質も安定しており、比較的低コストで大量生産が可能となります。

一方の湿式製法は、水分を含んだ「粘土」の状態から成形をおこないます。基本的にはこの土練機を使いますが、手で粘土を捏ねたり切り出したりといった成形方法も湿式製法になります。

上の写真は、土練機からでた粘土の板を、正寸にカットする前に粗く切り分けたもの。これぞ粘土!という感じですね。

土練機では、成形するのにちょうどいい硬さになるまで、水を少しずつ加えながら練り合わせ、粘土の水分量を調整していきます。この時空気が混ざらないように真空状態で練り合わせ、練った粘土から空気をしっかり抜いて、板状に粘土を押し出します。

今回作っているのは100角タイル。
焼き上がりは97mmを目指し、素地は109.5mmにカットします。
湿式製法のタイルは含水率が高いので、焼成による収縮率が乾式製法のものより大きくなります。

土練機から出た粘土を、まずはざっと切り分けます。

粘土の切り分け

だいたいの大きさに切り分けたら、手動のタタラ成形機で整えていきます。

ならした後の粘土

2本の回転するローラーの間に、必要な厚みよりも厚い粘土を通し、表面をならしつつ厚みも均一にしていきます。

四隅をカット

この後、109.5mmの型紙を使って、四隅を切り落とします。
何枚も何枚も、手作業なので大変です。

成形完了

画像ではわかりにくいのですが、少し布目のついた素地ができました。さきほどの手動でくるくると回して使っていた、タタラ成形機でタイルに被せていた布の跡です。

この湿式タイル、まだまだこの後に表面加工の工程が続きます…。一枚一枚、非常に手間のかかるタイルです。
担当のスタッフが協力し、 試行錯誤しながらがんばっています。

わたしたちの工場をはじめ、数多くのタイルメーカーが集まるこの地域。ですが、かつてたくさんあった湿式タイルを生産する工場は減少。
そんな状況の中、この土練機、 実は今年に入ってから新たに入れた設備なのです。

粘土を成形して、焼き固める。
昔からあるシンプルな製造方法である湿式製法には、土の持つ魅力がいっぱい。
大量生産ラインでは生み出せない「人の手の温もり」と「素材そのものの美しさ」を表現することができます。

今では、3メートルも超えるようなとても大きな、しかも薄い、そんなタイルがどんどん増えています。ダイナミックで美しい見た目、それに加え耐久性やメンテナンス性にも優れ、ホテルや、商業施設、オフィスビルなど、需要も多い。

確かにかっこいい。でも…

こんな時代の風潮の中ではありますが、 一枚一枚に味のある風合い豊かなタイルが、もっと身近にあるような、そんな空間が求められてもいいのでは、と感じます。
実際にタイルが焼き上がってくる現場を見ていただけると、その魅力を見出すきっかけがたくさんあるかと思います。


▼ 「タイルづくりの現場から」
過去のブログをまとめました!タイルはどんな風に作られていくのか。
成形、施釉、焼成… それ以外も?!
ぜひご覧ください。
https://tile-park.com/index.php/blog/detail/31422


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


■関連商品のご紹介■

ダンボ

ダンボ
240×60サイズの湿式製法のタイル。
白とグレーの2色。 濃淡をつけたミックスになっています。
その色幅がなんともかわいい!

→「ダンボ」を見る

■おすすめサービス■

無料タイルサンプル請求
無料タイルサンプル請求
カットサービス
カットサービス
Webカタログ一覧
Webカタログ一覧

在庫予約サービス
在庫予約サービス
CADデータ提供サービス
CADデータ提供サービス
よくある質問
よくある質問

街並みの雰囲気に見事にマッチ

東奔西走~タイル旅 vol.8

タイルパークの(株)TNコーポレーション、デザイン室の渡辺です。
タイルが使用された建物をいろいろ巡る企画、
「東奔西走~タイル旅」です。
建築に関わる方の何らかの参考になれば幸いです。

今回は東京、下北沢のタリーズコーヒーさんを訪ねました。

『タリーズコーヒー 下北沢店』

少し前に「東奔西走~タイル旅 vol.5」にてご紹介した
渋谷アクシュ店さんとはまた違った雰囲気です。

大きなぬいぐるみのクマさんの足が・・

床に使われている白っぽい600角のタイルは
「ヌサドゥア CCN-60-22」というタイルで
やや古びた感じのコンクリートの風合いがあります。

使用タイル:ヌサドゥア CCN-60-22

下北沢は若者に人気のエリアですが、
レトロでどこか懐かしい雰囲気もあるため、
このタイルの古びた感が、いい味を出している気がします。
街並みの雰囲気に見事にマッチ・・

床にはもう1種類、黒っぽい(ダークグレー?)の
600角タイルが使われています。
お店の中央を白っぽいタイル、
これを挟むように黒っぽいタイルが使われています。

この黒っぽい方のタイルも
使い込まれたセメントの風合いをイメージした600角タイルです。

使用タイル:ブルー&ホワイト CE66034RG

ちょっとわかりにくいのですが、
このお店ではカウンターの後ろ(キッチン)の
壁にもタイルパークのタイルが使われています。
艶消しの白いタイル(150×75角)です。

使用タイル:サブウェイ-マット DMW-1501M

今日もやっぱり、タリーズさんで
私が選ぶのは
「エスプレッソシェイク」一択!
本当に昔から好きなんです・・
ほろ苦くて、大人のシェイクという感じです。

タイルを採用してくださった設計の方、
施工いただいた職人さん、
タリーズコーヒージャパン株式会社 広報の方に
心から感謝いたします。

写真協力:タリーズコーヒージャパン株式会社
店舗名:タリーズコーヒー 下北沢店
https://shop.tullys.co.jp/detail/5563184


この記事の執筆者:渡辺(タイルパークスタッフ)
タイルパークでお客様からの問合せ対応やコンテンツ作成を担当 。妻、娘、ペットのインコと仲良く暮らす50代。綺麗なものと動物が好き。


■関連商品のご紹介■

ヌサドゥア CCN-60-22
コンクリートの風合いをもつ内装用の床・壁兼用600角タイル。

→詳細を見る

ブルー&ホワイト CE66034RG
使い込まれたセメントをイメージした壁・床用600角タイル。モダンデザインやレンガタイルとも相性抜群。

→詳細を見る

サブウェイ-マット DMW-1501M
スタンダードなタイルとして大人気の「サブウェイタイル」のマットカラー。汎用性の高さはそのままに、ツヤ消しならではのしっとりとした触り心地と上品な美しさが魅力です。

→詳細を見る

■おすすめサービス■

無料タイルサンプル請求
無料タイルサンプル請求
カットサービス
カットサービス
Webカタログ一覧
Webカタログ一覧

在庫予約サービス
在庫予約サービス
CADデータ提供サービス
CADデータ提供サービス
よくある質問
よくある質問