カテゴリー別アーカイブ: タイルあれこれ

令和8年熊本地震 及び 千葉豪雨の影響について

令和8年熊本地震及び千葉豪雨により、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

現在、各運送会社において被災地域への荷物の集配見合わせ・送達の大幅な遅れが生じております。
お客様におかれましては誠にご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解・ご了承の程お願い申し上げます。

下記地域宛のお荷物は、現在運送会社で配達遅延および見合わせ中です。何卒ご了承ください。(8月17日現在)
●熊本県下全域(配達遅延)
●千葉県下全域
(集荷・配達遅延)
※運送会社により多少異なります。

出荷済みのお荷物の配送状況については、発送完了時にお送りしているメールに記載のお問い合わせ番号で各運送会社の追跡サービスからご確認ください。

▼西濃運輸
https://track.seino.co.jp/kamotsu/GempyoNoShokai.do

▼日本郵便
https://trackings.post.japanpost.jp/services/srv/search/input

美しいツヤと実用性をもった「ブールバード」

大きめサイズで美しく、機能的に。
光が遊ぶ「海外風ゆらぎ壁」の洗面空間
──────────────────────────────

洗面まわりやキッチンの壁にタイルをあしらうとき、
誰もが一度は頭をよぎるのが「目地のお手入れ」
ではないでしょうか。

水はねや汚れが気になる場所だからこそ、
デザインの美しさはもちろん、
日々の扱いやすさもあきらめたくないもの。

今回ご紹介するのは、そんな実用性の悩みを
スマートにクリアしながら、
まるで海外のホテルのような雰囲気をつくるタイル
「ブールバード」をご紹介。

※生成AIによるイメージ画像です。

■ 目地を減らすという「機能美」
このタイルの大きな魅力のひとつが、
洗練された「大きめサイズ」であること。

一般的なモザイクタイルに比べると、
壁面に通る目地の数が圧倒的に少なくなります。
これにより、水まわりのお手入れの手間が
驚くほど軽減されます。
表面もツヤがあってツルツルとした質感のため、
汚れてもサッと拭くだけで美しい状態をキープ。

毎日使う洗面空間だからこそ、
この「ノンストレスさ」は暮らしに心地よいゆとりを
生み出してくれます。

※生成AIによるイメージ画像です。

■ 光の陰影を愉しむ「ゆらぎ面状」
表面には絶妙な凹凸があり、照明の光や
窓から差し込む外光を浴びることで、
たっぷりとしたなツヤ感を生み出します。
この光の遊びこそが、空間を一気に
「海外風のインテリア」へと格上げしてくれます。

※生成AIによるイメージ画像です。

大判で存在感があるからこそ、
タイルの「向き」や「貼り方」、そしてカラーの選び方次第で、
インテリアの表情はガラリと変わります。

※生成AIによるイメージ画像です。

タイルの縦のラインを強調するようにすっきりと並べれば、
端正で都会的な印象に。
また、ヘリンボーン貼りでダイナミックな動きをつけたり。
遊び心のあるカラーミックスを選べば、
まるでアートのような壁面をつくり出すことも。

お手入れのしやすさという「機能」と、
毎朝ときめきをくれる「意匠」のどちらにもこだわりたいですよね。

毎朝立つおうちの洗面を、お気に入りの海外ホテルのような
特別な場所に変えてみませんか。

実際の質感や色味は、写真だけでは分かりません。
まずは商品ページからサンプルをご請求いただき、ご確認ください。

【ご案内】「BLVD312WG」の白のみ、現在入荷未定となっております。
次回入荷が決まり次第お知らせ致します。予めご了承ください。


最新カタログ

タイルパークのカタログには、これ以外にも様々なタイルをご紹介しています。
何冊でも無料でご請求いただけるタイルカタログ、ぜひお手元に1冊お持ちください。

サンプル請求はタイル仕上げ実現の第一歩

住宅(キッチンや洗面台、玄関など)や商空間をタイル仕上げにする際、実際のサンプルを取り寄せて確認するステップがとても重要です。
タイルには「色」「形」「大きさ」「厚み」「質感(手ざわり)」「小口(側面)の色」など、カタログの写真やモニター越しの画像だけでは伝えきれない情報が沢山あります。
やきもののタイルは、経年劣化もほとんど起きない恒久的に使い続けられる建材です。少しでも長く愛用するためにも、施工する前にイメージと実物のギャップを少しでも減らしておくことがとても大切になります。
また「イメージと違った」など、お客様都合による返品をお受けすることができないため、かならず購入の前にはサンプルをご確認ください。

★★
★★

タイルサンプルの請求方法は下記のページでも詳しくご案内しておりますので、ぜひご参照ください。

タイルサンプル請求について バナー

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釉薬の色の裏の話…その8 「性能と、美しさをも生み出す、砂」

タイルを選ぶとき、まずは「色」、で探すという方が多いと思います。
「タイルの色」=「釉薬(ゆうやく)」
焼き物であるタイルの色は、とても細かな釉薬の調合によってうまれます。
ここでは、日々のタイル製作現場でおきている、色開発の舞台裏を、何回かにわたりご紹介しております。

前回・ 前々回と様々な質感の「白」タイルをご紹介しましたが、今回は質感、それと、機能性にも着目してみます。
前回のお話はこちらから >>>「白って200色… いや、もっとあります」

砂をいかした試作タイル
砂をいかした試作タイル

性能とデザインと、それを叶える「砂」

発売直後から高い反響をいただいているこの2つのタイル。
伝統釉
ハツボーダー

どちらも粗い原料がつくり出す豊かな表情が特徴。レトロな焼き物の風合いで人気をあつめています。

どちらの商品も海外のお客様からの引き合いも多く、「ハツボーダー」は、タイルパークではこの4月に発売、いったん入荷はしたもののすぐに出てしまい、一部カラー在庫がない状態が続いております…(申し訳ありません。次回入荷までいましばらくお待ちください)

伝統釉の白の施工イメージ
「伝統釉」DY-3(粉引)  ※生成AIによるイメージ画像
ハツボーダーの小麦色の施工イメージ
「ハツボーダー」 HTB151-3(WHEAT) ※生成AIによるイメージ画像

この2つの商品は、素地=タイルそのものの生地にやや粗い原料を使用しており、タイル表面にも自然な凹凸や斑点があらわれています。

伝統釉タイルの裏面
伝統釉タイルの裏面。 素地にもツブツブした砂が見える

こんな感じで、 裏も側面も全体にツブツブとした砂、自然な土の素材感があります。
釉薬部屋をたずねてマイスターに聞くと、この黒いツブツブは、山からでる鉄分を含んだ砂だそう。
それと、土のブレンドも、ただ混ぜればいいというわけでなく、高度な技術が必要だそうで、ここは専門の業者さん(陶料会社さま)にお願いしています。

ただ砂を混ぜるのではなく、理想の表情を出すために、『造粒(ぞうりゅう)』という粒を育てる技術で粒子をコントロールするのだそうです。そして、その粒子を粘土や釉薬の中に美しく定着させるために、『バインダー(結合剤)』という目に見えない糊の調合も必要なのだとか。

綺麗な発色を促す白い土が、とても高価で希少というのは聞いていましたが、なんとこのツブツブでザラザラの原料をつくるのも、とても技術が必要だと知りました。そして白い土と同じように原料代が高く付くようです…(ボソッ)

ツブツブした感じの素地

【なぜ造粒するのか?】

均一な表情を作る:
粉末のままだと、焼成中に原料同士が混ざりすぎてしまい、理想の点在(砂の粒々感)ができない。あらかじめ「造粒された粒」にしておけば、焼き上がった際にもその粒が溶けずに残り、狙い通りの「砂の表情」が再現可能

性能の安定:
防滑性を持たせる場合、粒の大きさがバラバラだと滑りやすさにムラが出る。造粒によって粒のサイズを揃えることで、高い防滑性能を安定して発揮させることができる

コスト:
専用の機械で粉を球体にする工程が加わるため、時間と手間がかかる。また、粒の強度も重要で、成形時に潰れず、焼成時に溶けすぎない「絶妙な硬さ」を作るための配合技術が求められる

———————————————————–

【バインダー(結合剤)って?】

成形のつなぎ役:
「粗い砂や骨材」を混ぜる場合、粘土と砂がうまく馴染まないと、タイルがボロボロと崩れてしまう。バインダーを加えることで、成形段階でしっかり形を保つことができる

焼成までのサポート:
焼成前(乾燥状態)のタイルは非常に脆いが、バインダーが粒子同士を繋ぎ止めることで、窯に入れるまでの移動や積み込みに耐えられる強度を与える

重要なポイント:
焼成温度に達すると、バインダーの成分は焼き飛ぶか、釉薬の一部として溶け込む必要がある。そのため、ただの接着剤ではなく、「焼成の邪魔をしない」という高度な材料選択がプロの技

原料ひとつとっても、こうしたミクロな技術の積み重ねから生まれているんですね。
さて、原料について長々と書いてしまいましたが、このブログは「釉薬」の裏話でした。ではそろそろ、本題へ…


「釉薬」×「砂」で可能な表現

下の写真、ツブツブした感じに仕上げた試作バリエーションですが、実は、素地の原料は通常のままのものがあります。さて、どれでしょうか?

正解はーーーーー
こちら…

これ、「釉薬」に「砂」を混ぜたパターンです。
隣のセージ色(きみどり色)のタイルと同じような見た目ですが、
この白のタイルは、ベースは通常の素地で、釉薬に「砂」を混ぜて表現したパターンです。

上の写真、左の白のタイルは通常の素地、その右隣りのタイルは素地に粗い原料が混ぜてあるものです。

また後日、釉薬マイスターのところをたずねると、バリエーション豊かな白のツブツブ試作タイルが並んでいました。

いろいろなツブツブの白タイル

そもそも釉薬の原料自体が、「長石」「珪石」「灰や石灰」などの鉱物の粉末や土だったりするのですが、そこに、少しだけ粗い砂の粒を混ぜて吹き付けます。

前述のとおり、砂を素地に混ぜ込むのは、素地にかかるコストがかなり高くなってしまう。しかも、不良も出やすいとのこと…。
素地に混ぜ込む場合だと、偏析(へんせき)と言ってプレス時に、成分が均一にならず部分的に偏ってしまう現象がおきると、砂が固まったりして素地の強度が落ちてしまうそうです。

釉薬に混ぜた方が生産も安定、いろいろと見た目のバリエーションも、表現の可能性も広がります。

素地に混ぜる砂のひとつを見せてもらいました。
新島は、東京から南へ約150km〜160kmの太平洋上に位置する、伊豆諸島の島。

素地に砂を混ぜた試作タイル

ここで採れる「新島長石」とも呼ばれる石は、ケイ素やガラス成分を多く含んでいるそう。この成分を生かして作られるタイルは、硬く、水を吸わず、耐久性も高いそうですよ。

そう、突然ですが、夏といえばプール!
海外向けの商品ですが、砂を使って滑りにくくした、プール用のタイルもあります。海外では、庭にプールがあるお宅も多いですからね。

砂以外にも、 滑り止め目的などで、珪砂(SiO₂:シリカ)や、アルミナ(Al₂O₃)といった原料を釉薬に混ぜて使用することがあります。

こんなやつです(慌てていてアルミナの袋の中身、撮影忘れました…)
タイルを滑りにくい仕様に仕上げる、機能面での「砂」の使い方です。 砂やアルミナなどの粒を釉薬表面に出すことで、滑り抵抗値を上げます。
釉薬にこれらの原料を混ぜて施釉し、機能性をもたせたタイルは、表面の薄い層だけに機能性素材を使うため、全体に混ぜるよりも使用量を大幅に抑えることが可能。表面の質感も細かく調整できます。


「素地から作る」という選択肢:
伝統釉やハツボーダーのように、土そのものの表情を活かすというアプローチ。揺るぎない質感をうむ

「釉薬で調整する」という可能性:
表面の質感を自由に変えられるというアプローチ。柔軟な対応力で広がる可能性

どちらが良い、とかではなく、現場のニーズや、実現したい空間に合わせて、砂の活かし方を使い分けて、さまざまな試作を繰り返しています。釉薬チーム 『glaze lab.』(グレイズラボ) では、今も、新しい『砂』の使い方を実験中です。

砂をいかした試作タイル
試作タイルを使った生成イメージ
※生成AIによるイメージ画像

砂は、タイルに命を吹き込む ——–
「砂」といっても、その表情は千差万別。
私たちが選ぶのは、単なる素材ではありません。防滑という性能を突き詰めるための「硬質粒子」や、釉薬と反応して美しい色彩を生むための「鉱物粒子」など、一つ 一つ が選び抜かれたプロフェッショナルな素材たちです。

細かく調整した試作

粒子の細かな粒度をコントロールし、どの素材を、どの分量で、どのように焼くのか。その緻密な計算と、素材の個性を引き出す職人の知恵と、炎の力があって、タイルは暮らしを支える「機能と美の結晶」へと姿を変えます。

たかが砂、されど砂…。
素材に向き合い、その可能性を極限まで引き出すこと。タイルメーカーである私たち「TNプロダクト」の挑戦は続きます ―


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


■関連商品のご紹介■

伝統釉(でんとうゆう)
ボディに粗い原料を使っている、日本古来の伝統釉薬を使った内装タイル。懐かしくも現代的な雰囲気を併せ持つ。壁だけでなく店舗什器の天板などで温かみある演出に役立てるのもおすすめですよ!

→「伝統釉」を見る

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夏季休業のお知らせ

いつもタイルパークをご利用頂き、誠にありがとうございます。
お盆期間の営業についてご案内いたします。

休業期間について

誠に勝手ながら、下記の期間は休業致します。
休業日:2026年8月8日(土)~ 2026年8月16日(日)

※上記期間中はご注文商品やサンプルの出荷、電話・メール・FAXでのお問合せのご対応、プロ会員登録の審査・承認がおこなえません。

通常注文の出荷配送について

休業前出荷の締め切り:8月6日(木)正午12:00のご注文分まで

8月6日正午12時以降のご注文分は8月17日からの出荷となります

夏季休業前の出荷は8月6日(木)正午12:00までにご注文を確認できたものまでで締切となります。以降のご注文分は最短で8月17日からの出荷となりますのでご了承ください。
※銀行振込でご注文の場合は、6日12:00までにご入金が確認できた注文までが出荷の対象となります。
※上記は最短の場合であり、中には出荷までにお時間がかかるなど、対応できない商品もございます。夏季休業前に出荷希望の方は可能な限りお早めのご注文をお願いいたします。
※お届け先地域によっては、7日までに出荷したお荷物も8月17日以降の配達となる可能性がございます。

配達休止期間
8月8日~8月16日は運送会社での配達・再配達が原則休止となります。お盆明けすぐに工事をご予定のお客様はご注意願います。

8月8日~8月16日は運送会社の配送がストップします

お盆前の配達について
7月31日頃より順に、お盆前に配達が完了できない地域が発生します。出荷後の配送状況は、発送完了メールに記載のお問合せ番号より運送会社へご確認ください。

各地域のお盆前配達の出荷締め切り目安です。7月31日:沖縄、8月3日:北海道、4日:東北・九州、5日:北陸・中国・四国、6日:その他地域

2024年問題に関するご理解とご協力のお願い

「物流の2024年問題」の影響から、従来通りの納期でのお届けをお約束することが難しくなっております。詳しくはこちら

配達日指定について

7月31日(金)~8月16日(日)の間は、注文手続き画面から到着日指定をお選びいただく事ができません。受取日のご希望がございます場合はお問い合わせ欄へご記載ください。なおご希望に沿えない場合は受取日調整のご連絡をさせていただきます。
※遅延が発生しやすい時期のため、お急ぎの方は可能な限り前倒しでのご注文・お受け取りにご協力ください。
※時間指定はおつけできませんのでご了承ください。

サンプル注文について

サンプルのご注文は、8月7日(金)正午12時までの受付については、可能な限り当日中に出荷を行います。

※入れ違いでサンプルが欠品中の場合や、発送点数が多いご注文については、休業明けの出荷とさせて頂く可能性がございます。
※「ゆうパック」または「ゆうパケット」で出荷となります。お盆期間中に荷物のお受け取りが難しい場合は、注文の問合せ欄に希望お届け日を必ず明記願います。
(※不在持ち戻り後の郵便局保管期限は1週間程度です。保管期限を過ぎたお荷物はキャンセル扱いとなり、再度ご注文手続きが必要となります)
※休業期間中のご依頼分は8月17日より順次出荷となりますが、到着日指定のご希望には添えない可能性がありますので予めご了承ください。
※お盆明けの営業再開直後はご注文が大変集中致しますので、やむを得ず出荷遅延が生じる可能性がございますことを、予めご了承ください。

日本中のタイルが集まる「モザイクタイルミュージアム」

初めまして!先日、企画・デザイン担当として入社した社会人1年目です。
今回は勉強を兼ねてタイルへの理解を深めるため、とある場所へ見学・取材してきました。実際に見て感じたタイルの魅力や、印象に残った展示をご紹介します!

全国一タイルの生産量を誇る岐阜県多治見市笠原町にあるモザイクタイルミュージアムへ行ってまいりました。館内には、日本中から集められた数多くのタイルが展示されており、タイルの歴史や技術を学ぶことができます。

一度訪れたことがあったのですが、今回は学芸員さんに解説をしていただきながら見学させてもらったため、よりタイルのことを勉強させていただきました。

まず、施設の外観から目を引くデザインで山のようなユニークな形をしています。 壁面は粘土と藁で作られていて温かみのある雰囲気でした。タイルや茶碗の欠片などが埋め込まれているため、太陽光が当たるときらきらと光り、屋根にはアカシヤの木が埋め込まれていました。

初めのフロアに向かう階段は、下から上にかけて狭くなっており、遠近法を使って館内をより広く見せる工夫がされていました。
ところどころ館内に工夫がされているため、タイル以外にも見どころ満載でした!

壁面照明が優しく照らす館内通路

4Fへ。壁画からお風呂、机やいすなどのレトロを感じさせるモザイクアートがフロアいっぱいに展示してありました。

一番目を引いたのは、下の写真のモザイクタイルカーテン。天井が吹き抜けになっているため、今の時期はとても暑く、雨や風も直接入ってきます。大胆な設計ですが、天気によって光の加減が変わるので色やツヤが変化し、さまざまな表情が見られるのでおもしろいです。
影も時間によって、太陽光の当たり方が変化するため、タイルの影が蜘蛛の巣のように一周することもあるそうです。
こちらの作品は、さまざまな企業が協力し、ひとつひとつタイル同士を接着剤でくっつけ、ワイヤーに通して制作したそうで、近くから見ても遠くから見ても楽しめる作品でした。

多様な形をした小さなタイルが何千枚も並び、カーテンが垂れ下がっているような形
太陽光でできたタイルカーテンの影

こちらの魚のタイル。実はこれ、銭湯の床にあったものを壁に展示してあるんです。
他にも展示されているものの中には実際使用されていたものもあり、訪れた際には聞いてみてください…

魚をモチーフにしたタイルアート

3Fへ。このフロアはタイルのこれまでの歴史や製造方法などの展示がされていました。
陶製の敷居は、6世紀に朝鮮半島から日本に伝わってきました。当時の日本では木の床が主流だったため、敷居が使われるようになったのは12世紀の終わりのころでした。こちらに展示してあるものは、花模様の敷瓦は19世紀ごろに瀬戸でつくられたものであり、現代のものよりもとても分厚いつくりとなっていました。

中央にはたくさんの種類のタイルがありました。色、形、質感によって与える印象が大きく変わり、「これってタイルなの!」と思うものがたくさんありました。

ちなみに私のお気に入りタイルはこちらです!ツヤとした質感で上品さを出しつつも、花の中心から緑が広がっていく感じがさわやかで素敵です!4ピースそろわないとひとつのお花が完成しないところにも魅力を感じます!

奥では現在開催している「ザ 美術タイル」を見学しました。
こちらには、弊社の商品「陰翳(いんえい)」を展示させていただいてます。

黒と金の厳かな質感、温かみがあり引き締まったテクスチャーを活かしたタイル

陶芸で使われる素材や技法を使い、陶壁のような重厚な質感を表現し、(鱗、石畳、矢羽根、格子)の日本の伝統美を感じてもらえるような格子窓などをモチーフにした4つのデザインを用意。
近年増加している海外からの観光客に向けても日本の伝統美を感じていてもらえる仕上がりを目指しました。

実際に見て、タイルを色ごとに単体で見ると、金の部分は落ち着いているけど2つ合わさることで黒が影となり、金の輝きがぐっと引き立ち重厚感を感じました。また、厳かな質感からも感じられる高級感もあり、日本の美を象徴するタイルだと思います。

2Fへ。こちらでは、「タイルのある生活」の展示が行われていました。実際にタイルを使用された部屋がどんなものなのかがイメージできるショールームのようなものでした。

このライトは、壁にも使用されているタイルを切って張って作られたもので、1つのタイルからちがう用途のものをつくれることにすごく魅力を感じました。同じタイルを使用したインテリアはより部屋に統一感を出すこともでき、より空間をおしゃれにしていると感じました。

三角形のタイルを積み重ねた照明オブジェ

またこちらの展示は、タイル=固いものというイメージを変えるような空間になっていて、まるでやわらかいカーテンのように見え、不思議な感覚になりました。

立体感のある白いモザイクタイルの壁面デザイン

今回の見学を通じて、学芸員さんのお話や先輩とスタッフさんとの会話などからも知識を吸収したり、実際に展示を見てよりタイルの魅力に気づかされました。まだ勉強中の私にとって今まで見たことない視点からタイルのことを知ることができ、もっとタイルの仕組みや技術について学んでいきたいと思いました!

私たちのタイルも展示してあるので、ぜひ足を運んでみてください!


この記事の執筆者:渡邉(タイルパークスタッフ)
デザイン専門学校をでて、企画・デザインとして入社の社会人1年生。新しいことを学びながらタイルの魅力を発信できるよう成長中です。


■関連商品のご紹介■

陰翳セレクト(いんえい)
ハンドメイドによるオーダータイル「陰翳」の、割り付け・施工のしやすいユニットタイプです。

→「陰翳」を見る

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部分張りで空間を引き立たせる「紬」(つむぎ)

洗面カウンターに1列だけ配置

「ちょっとだけ」で、劇的アクセント。
空間の美しさを引き立てる、タイルの「部分貼り」
──────────────────────────────

すべてを埋め尽くさない。あえて「余白」を残し、
タイルの瑞々しい素材感を引き立たせる…

キッチンカウンターや洗面台のわずかなスペースに、
お気に入りを数段だけあしらう「部分貼り」は、
空間を美しく魅せるデザインの選択肢のひとつ。

今回ご紹介するのは、
そんな引き算の美学にぴったりのタイル「紬(つむぎ)」。
織物の糸を紡ぐように、空間にしっとりとした上質さを紡ぎ出す、
日本の焼き物ならではの魅力が詰まったタイルです。

全面ではなく3列貼ったイメージ
※生成AIによるイメージ画像です。

■焼き物らしい表情を愉しむ「釉薬のゆらぎ」
「紬」の最大の魅力は、その繊細な釉薬の表情にあります。
タイルの縁(ふち)にほんのりと異なる色が浮かび上がり、
1枚ごとに異なる焼き物特有の豊かな表情が。
少しの面積を貼るだけでも、空間に奥深い魅力を与えてくれます。

※生成AIによるイメージ画像です。

■空間のイメージに合わせて選べる「2つの形状」
シンプルながらも、釉薬の縁のニュアンスが一番引き立つ
王道の 150角 正方形
すっきりと端正で、どこか凛とした和モダンの空気感も。

スッと通るラインが、空間を広く、
スタイリッシュに見せてくれる 240×90サイズのフレームデザイン
縦貼りで端正に、横貼りでカジュアルに、
それぞれ違ったイメージに仕上がります。

2つの形状

■「少しだけ」だからこそ、質感にこだわりたい
全面に貼る壁とは違い、部分貼りのタイルは
いつも視線が入る「特等席」になります。
だからこそ、機械的ではない、
人の手を感じるような焼き物の質感が活きてきます。

ミックス貼り
※生成AIによるイメージ画像です。

ツヤがある「紬」は、水まわりのお手入れのしやすさも抜群。
落ち着きのあるカラー展開で、ミックス貼りもおすすめです。

お気に入りの器を飾るような感覚で、
洗面台やキッチンに「ちょっとだけ」の贅沢を取り入れてみませんか。

実際の質感や色味は、写真だけでは分かりません。
まずは商品ページからサンプルをご請求いただき、ご確認ください。


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メディア掲載情報

「世界観で心をつかむショップデザイン」(発行元 :PIE International)

「Hot Sauce Bar Tokyo」にて、弊社自社生産品「組絵セレクト」(品番:hi1-U-BW)を使用いただいた施工事例が掲載されています。(※旧社名:TNコーポレーション で記載されています)(104-105ページ)

「商店建築」2026年7月号

弊社TNプロダクトの小ロット特注サービス「THE ONE TILE」についての記事が掲載されております。(182ページ)

「コンフォルト」207号 2026年2月号

和の建材特集ページにて、弊社のタイル「神楽」をご紹介いただいております。(89ページ)

「商店建築」2025年9月号

TNコーポレーションで開発中の、リサイクル原料を使用したタイル「Re-Clay Tile(リクレイタイル)」についての記事が掲載されております。(193ページ)

「商店建築」2025年6月号

タイルパークのタイルを使用していただいた貸オフィスの記事が掲載されております。(189ページ)

釉薬の色の裏の話…その7 続・「白って200色… いや、もっとあります」

タイルを選ぶとき、まずは「色」、で探すという方が多いと思います。
「タイルの色」=「釉薬(ゆうやく)」
焼き物であるタイルの色は、とても細かな釉薬の調合によってうまれます。
ここでは、日々のタイル製作現場でおきている、色開発の舞台裏を、何回かにわたりご紹介しております。

今回は前回の続きで、「白」。焼き物の白の表現は、果てしない可能性を秘めている…

前編はこちら>>>釉薬の色の裏の話…その6

さまざまな白い試作タイル

陶芸における「白」を表現する釉薬は、原料の配合、焼成温度、酸化・還元といった雰囲気、さらに下地の土の色によって無限の表情を生み出します。
白のニュアンスは主に「質感(ツヤ or マット)」と「乳濁具合」によってバリエーションが生まれます。

ベースにカラー、上掛けに白
ベースにカラー、上掛けに白のアップ
ベースにカラー、上掛けに白のレリーフボーダー

前回は、下地にベースとなる色「カラー」を敷いて、上から灰釉系の白をあらわす釉薬を流したパターンを主に見てきました。
今回は、ベースに「白」を持ってきます。


200色の「白」を生み出す要素

釉薬の種類ももちろんですが、その釉薬の量、また組み合わせによってもいくつもの表現が可能です。
また素地の色、原料となる土の成分、それも色に影響を与えます。あとは焼成方法でも雰囲気がかわります。

釉掛けの厚さ
薄いと土の色が透け、厚いと真っ白に乳濁する

重ね掛け
別の釉薬と重ねることで、オリジナルの白が生まれる

素地(土)の色
通常のベージュっぽい土 以外で、白い綺麗な土を使えばより真っ白に近く、赤土や鉄分を含んだ土ならベージュやグレー寄りの白に

焼成方法
酸化焼成(酸素を多く入れて焼く)と還元焼成(酸素を減らして焼く)では、白の質感が大きく変わる

タイルパーク自社工場のトンネル窯は「酸化焼成」なので、実は、還元の炎によって引き出される「ワラ灰釉」特有の、少し青みがかった幻想的な白は苦手だったりします…。酸化焼成だと、どうしても少し黄色みがかった「クリーム色」に近い白に寄ってしまうそうです。

重ね掛けしてうまれる様々な「白」を少し見てみましょう。
タイルパークに「金木犀」という商品があります。

表面に施された麻の生地のような模様と、変化に富んだ釉薬表現が織りなす、温かみあふれる風合いが特徴です。

この商品の素地を使い、さまざまな質感の「白」を釉薬マイスターが作ってくれました。
下掛けに化粧土として灰を使った、さまざまなアレンジ。白ベースで灰の添加量を変えたり他の原料を添加したりと、何パターンも比率をかえて釉薬を施し変化をつけています。

さまざまな白い試作タイル

色、模様が濃く見えている、上の写真でいうと右側が、下掛けの化粧土を施していないものです。
より白く見えている部分が、下掛け+上掛けの2度施釉しています。

下掛けあり、と、なし、でどう違ってくるか、
また、施す釉薬、その割合、いろいろ変えて試しています。

さまざまな表面の状態

素地は全部同じ型、もちろん原料の土も同じ。
でも、触るとツルツル、まさにガラス質の釉薬でコーティングされているといったようなもの(写真下、左)もあれば、素地の布目の模様、少しだけ凹凸があるのですが、それがそのまま残っているもの (写真下、右) もあります。触るとポコポコとした感覚が手に伝わります。

正面から見ただけでは、色の差と、なんとなくツヤなのかマットっぽいのか、それくらいしかわからないですが、凹凸が残っているということは、光の影響でその部分がより際立つ瞬間があるということ。
でも、洗面やキッチンなど、水掛かりや汚れが付きやすい場所には、細かな凹凸があることで汚れが落としにくくなり、すこし厄介。だから、表面がフラットでツルツルの方がよかったりしますよね。

見た目だけではなく、細かな質感もよく考えて、使う場所や場面を考えることも、タイル作りでは重要になってきます。
タイルを選ぶのも、やはり見た目だけでなく、実物サンプルをしっかりと見て、触れて選んでいただきたいです。


釉薬マイスター曰く、ここで狙った「白」は、やわらかい白、その白がうみだす「侘び寂び」の美しさなのだとか。
どうしてもわたしは実用性でものを見てしまうことが多いのですが、せっかくならば、実用的でかつ、美しいものを選びたいものです。

灰釉は、濃さ(釉薬の厚み)によっては青白く、マットな乳濁色に。
失透釉(しっとうゆう)でガラス化を抑えてマット(ツヤ消し)な乳白色に仕上げたり。

光が表面だけでなく釉薬の層の中で散乱し、奥行きのある柔らかな質感を出したり、半透明に乳濁させて、素地の色や模様をヴェールをかけたようにほんのり隠したり、また引き立てたりも。

いろいろな表現は、釉薬を知り尽くした熟練者だから可能になります。
単に「白」を選ぶにも、無限に選択肢があるんですね。


余談:
「偶然が生んだ大発見」が藁灰釉のルーツと言われています。
太古の昔、器を焼く窯の中で起きた「アクシデント」を、昔の職人たちが知恵と観察眼で技術へと昇華させていった歴史があります。

昔話からはじめると、またちょっと長くなってしまいそうだったので、今回触れるのをやめました。
気になる方は「灰釉 起源」で調べてみてくださいね。

2回にわたって、「白」、それにプラスした焼き物ならではの釉薬表現を交えてご紹介しました。
この色が欲しい、というところから、単純に色だけでなく、ツヤなのか、マットなのか、さらには、どんな質感にして、どんなイメージの空間にしたいのか。
釉薬だけでも、多彩な表現が可能ですので、ぜひご相談ください。


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「THE ONE TILE」オーダーメイドタイル サービス
■ GLAZE LAB(釉薬開発)
■ 少ロット生産体制(1㎡から対応可能)
■ 伴走型アシスト
(タイルに詳しいスタッフによるサポート)

3つを軸に、お客さまのご希望に応じた色、形、質感のタイルを実現していきます。

THE ONE TILEパンフレット カラーバリエーションの一部

詳しくはこちら
https://www.tn-corporation.com/the-one-tile


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


ソーヴィニヨンの白

ソーヴィニヨン
ツヤがある「トルテローニ」(ブログ記事の前半で写真載せていましたが)に対して、同じ形状のこのタイルの白は、マット仕上げで温かみのある風合いが特徴。微妙な色差の白をミックスしていて、絶妙なやさしい「白」ですよ!

→「ソーヴィニヨン」を見る


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ちょうどいい個性で、暮らしに馴染む。「チャット」

インテリアにささやかな変化をもたらしてくれる
モザイクタイル「チャット」をご紹介します。
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派手なタイルは勇気がいるけど、
ただの四角いタイルでは、ちょっとつまらない。
そんな方にオススメなのが「六角形」のタイルです。

タイルパークのモザイクタイル「チャット」は
縦長の六角形という、ちょっと冒険心をくすぐられるシルエット。
キッチンや洗面空間にささやかな変化をもたらしてくれます。

■悪目立ちしない「ちょうどいい個性」
形状が個性的なタイルでも、
たとえば白のカラーに白目地で仕上げれば、
主張も控えめになり、空間にしっくりと馴染んでくれます。

※生成AIによるイメージ画像です。

六角形は目地の印象が強くなりやすいので、
タイルの色と近い目地色を選ぶのが、悪目立ちしにくいコツです。

■濃いめのカラーで大人っぽく仕上げることも
Ch-472-3は、くすんだ濃いブルーのカラー。
締まりのある色で、上質な大人の印象に仕上げます。
目地はタイルに合わせて、グレー系を入れるのがおすすめです。

■むしろ目立たせたい!そんな時の選択肢
逆に「タイルの壁を印象付けたい」という場合には、
「タイルの色」か「目地の色」を工夫するといいですね。

グリーンがミックスされたCh-472-2なら、
エネルギッシュで瑞々しい印象をもたらし
空間が一気にポジティブな空気に満たされます。

またCh-472-0や1のホワイトカラーでも、
目地の色を濃くするとパキッと色分けされた壁になり、
印象が大きく変化します。

チャットはツヤのタイルで普段のお手入れもしやすく、
デザイン性と清掃性の両方を備える内装モザイクタイルです。
住宅のキッチンや洗面台に取り入れて、
ささやかなおしゃれを楽しんでみませんか。

実際の質感や色味は、写真だけでは分かりません。
まずは商品ページからサンプルをご請求いただき、ご確認ください。


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タイルパークのカタログには、これ以外にも様々なタイルをご紹介しています。
何冊でも無料でご請求いただけるタイルカタログ、ぜひお手元に1冊お持ちください。

サンプル請求はタイル仕上げ実現の第一歩

住宅(キッチンや洗面台、玄関など)や商空間をタイル仕上げにする際、実際のサンプルを取り寄せて確認するステップがとても重要です。
タイルには「色」「形」「大きさ」「厚み」「質感(手ざわり)」「小口(側面)の色」など、カタログの写真やモニター越しの画像だけでは伝えきれない情報が沢山あります。
やきもののタイルは、経年劣化もほとんど起きない恒久的に使い続けられる建材です。少しでも長く愛用するためにも、施工する前にイメージと実物のギャップを少しでも減らしておくことがとても大切になります。
また「イメージと違った」など、お客様都合による返品をお受けすることができないため、かならず購入の前にはサンプルをご確認ください。

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タイルサンプルの請求方法は下記のページでも詳しくご案内しておりますので、ぜひご参照ください。

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釉薬の色の裏の話…その6 「白って200色… いや、もっとあります」

タイルを選ぶとき、まずは「色」、で探すという方が多いと思います。
「タイルの色」=「釉薬(ゆうやく)」
焼き物であるタイルの色は、とても細かな釉薬の調合によってうまれます。
ここでは、日々のタイル製作現場でおきている、色開発の舞台裏を、何回かにわたりご紹介しております。

前回のお話はこちらから >>>「色だけじゃない、釉薬で模様も作れる?!」

無限の表情を生み出す、焼き物の「白」

灰釉を使ったさまざまな白いタイル
フチがほんのり色づいたれリーフタイル

「白っちゅうのは、200色もあるんやて」

あの方の有名な名言、この辺り(岐阜・美濃地方)の方言にあわせて少しアレンジしてみました。
ところで、焼き物であるタイルの「」ですが、200色どころか、もっと無限にあります。

「何言っとりゃーすか、もっとよぉーけあるわ」(美濃弁Ver.)

しょっぱなから少々脱線してしまいましたが。。。
この言葉の通り、陶芸における「白」を表現する釉薬は、原料の配合、焼成温度、酸化・還元といった雰囲気、さらに下地の土の色によって無限の表情を生み出します。

今回も釉薬マイスターが、その「白」のバリエーションに思いを馳せて、さまざまな試作を作ってくれました。
白のニュアンスは主に「質感(ツヤ or マット)」と「乳濁具合」によってバリエーションが生まれるそうです。

いろいろな白いタイル

乳濁具合って…?
焼き物における「乳濁(にゅうだく)」とは、釉薬(うわぐすり)が焼成時に完全な透明にならず、光を散乱させて白っぽく(または淡い色合いに)濁る現象や状態のこと。
乳濁は、単に「色を白く塗る」のとは違い、ガラスの内部で光がどう跳ね返るかによって作られるため、独特の「奥行き感」や「柔らかさ」を表現するのに欠かせない、やきものの重要な魅力の一つです

代表的な「白」の釉薬の種類

白マット釉:艶消しの落ち着いた白。マット感のある柔らかい印象

藁白(わらじろ)釉 : 藁の灰を使った、乳白色で柔らかく、少し厚みのある白。藁白釉は「白」の代表格

乳白釉(乳濁釉): 透明釉に濁り成分を加え、不透明に白く濁らせたもの。安定した白

萩釉(白萩): 萩焼特有の、少し透け感のある乳白。土の風合いが透けて見える

青白磁(せいはくじ): ほんの少し青みがかかった、ガラス質の透明感のある白

錫(すず)白釉: 錫を原料に用い、鮮明な白色を出す釉薬

陶芸における「白」、を現す釉薬をいくつかあげてみました。
このなかで、「灰」「灰釉」に着目してみます。

2番目に挙げた藁白釉。「藁(わら)の灰」とありますが、稲わらを焼いたものが「藁灰」なのですが、天然の藁灰は今や非常に希少で高価なため、産業製品であるタイルや現代の陶芸においては「合成ワラ灰」(調合ワラ灰)が主流になっています。

合成の灰釉の原料

昔ながらの「稲わら」を燃やして灰にする作業は、手間も時間もかかります。現代の農業では稲わらをそのまま田畑に還元したり、別の用途に使ったりすることが多いため、釉薬用の純粋な藁灰を集めるのは困難。
また、産地や収穫時期によって成分が変わるため、同じレシピで焼いても「前回と色が違う」ということが起こりやすく、大量生産には向きません。

合成ワラ灰 」は天然藁灰の成分構成を分析し、長石、珪石、石灰、リン酸カルシウムなどの鉱物原料を精密にブレンドして再現したものです。

品質の安定性
成分が常に一定なので、大きな窯で焼くタイルなどでも色ムラ(ロットぶれ)を最小限に抑えることができる

コストパフォーマンス
鉱物資源を主材料とするため、天然灰に比べて圧倒的に安価で、安定供給が可能

環境への配慮
本物のわら(天然わら)を燃やす際に出る煙や有害物質の削減や、貴重な資源・伝統の保護という観点からの「環境(サステナビリティ)」への配慮

さまざまな理由で、合成ワラ灰を用いてタイルの「白」を表現しています。
天然由来の成分バランスを忠実に再現した釉薬を使用することで、伝統的な藁灰の温かみを残しながらも、現代の建築に求められる高い品質安定性を実現しています。

また、「合成土灰」というものもあります。
これらは釉薬のベースや調合に使われますが、狙う「仕上がりの質感」によって明確に使い分けられます。

合成の土灰とわら灰
手に持っている上のツヤツヤした方が「土灰」

1. 合成ワラ灰
狙う質感…白く濁った仕上がり(乳白色・不透明)
主な用い方
・温かみや柔らかさのある「白」を表現したいとき
・あえてムラ感やポッテリとした厚み(ニュアンス)を出したいとき
・洋風・和風どちらのインテリアにも馴染む、素材感のあるタイルのベース

2. 合成土灰(どばい)
狙う質感 … 深みのある透明感(オリーブグリーン・茶褐色・透明)
主な用い方
・下地の粘土の色や凹凸を活かした「透明~半透明」の釉薬を作るとき
・いわゆる「織部(おりべ)」や「黄瀬戸(きせと)」のような、焼き物特有の深みや「渋み」を出したいとき
・タイルのエッジ(端)に色溜まりを作り、アンティークな陰影を出したいとき

灰釉 】(カテゴリー)
  │
  │ ── 天然灰釉(薪や稲わらを実際に燃やした灰がベース)
  │
  └ ── 合成灰釉(天然の成分を鉱物で再現したもの)
     │ ── 合成ワラ灰(白く濁るタイプ)
     │ ── 合成土灰(透明~緑・茶に溶けるタイプ)

白く濁らせたいなら『ワラ灰
透明感や渋い色を出したいなら『土灰』
と覚えておくとわかりやすいです。

灰釉を使ったさまざまな白いタイル
白いタイルのフチに出た色のアップ

あと、灰釉系の釉薬は「流れやすい」という特徴があります。
灰はある添加量で高温で溶けると、重力に従ってスッと流れるような表情が出やすいです。この「流れ」が、器の底部に溜まって厚みを作ったり、釉だまり(ビー玉のような溜まり)を作ったりして、深い味わいを生み出します。

タイルでは、起伏のあるデザインの場合、釉薬が流れることで凹凸に濃淡が生まれ、単一な白ではない「立体感」や「揺らぎ」を表現するのに非常に適しています。

「組絵」シリーズのなかの”鱗片” (りんぺん)というタイルです。
このタイルを使った施工例イメージをAIで作ってみました。

「組絵」鱗片 、左がツヤあり、右がマットの白。真ん中は試作カラー
生成AIによるイメージ
※生成AIによるイメージ画像

鱗(うろこ)模様が、部分的に少しだけ間違って再現されてしまいましたが…
光の反射も控えめなセミマットの白は主張しすぎず、少しだけフチに現れたブルーが、デコラティブなデザインの中にもすっきりとしたモダンさを。オフィス空間にやすらぎを与えてくれそう。

生成AIによるイメージ
※生成AIによるイメージ画像

こちらは、「縄文」というシリーズのなかのくさび型模様の商品。このタイルでもイメージをつくってみました。ゴールドのフレームや大理石、間接照明、そして香水瓶やバッグが並ぶハイエンドな高級ブティックやクローゼットのようなシチュエーション。タイルのシャープな幾何学ラインが引き立ちます。

もうひとつ試してみました。
プラハ」という、形状・面状が豊富な商品があるのですが、これがどんな感じになるのか、試しにこれも生成AIを使い色を表現できるか試してみました。

「アイスグレイズ」な質感、とか
透き通るような「ミルキーシアー」カラー
といった表現が合うでしょうか?

レリーフの溝に釉薬が深く溜まることで、まるで手仕事のような陰影のグラデーションが生まれて、こんな感じになるかな?と(あくまでも想像ですが)
優美なきらめきが、ホテルのサニタリーや上品な店舗空間に、クラシカルで贅沢なひとときを添える、そんな1枚になるのでは。

レリーフボーダーで試作
「プラハ」のレリーフボーダーのアレンジ色、奥がツヤで手前がマット

このレリーフボーダー、 冒頭でも写真を載せていますが、ツヤのタイプとマットなタイプ、釉薬マイスターが8色ずつ作ってくれました。

ツヤツヤなのは「アイス」「ソルベ」「シャーベット」
マットは「ミルキー」「シュガー」「淡雪」
あま~いお菓子ばかりですが、ちょっとそんな言葉が合いそうなイメージ。とってもかわいい。そして美味しそう。。。

下地にベースとなる色「カラー」を敷いて、上から灰釉系の白い釉薬を流したパターンを見てきましたが
少し長くなりそうなので、次回「その7」に続きます。
「白」は奥が深いですね…


この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。


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睡蓮-SQ(睡蓮)
睡蓮シリーズの白を基本とした4色 (白・クリーム・ライトグリーン・ライトブルー) 、20番と40番カラーは、フチに色が出ているのが特徴。「トビカンナ」という模様が、うっすらと透けて見える感じ。まさに焼き物らしい、釉薬の表情が見られるタイルですよ。

→「睡蓮-SQ」を見る

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