ウィリアム・ド・モーガンのラスター彩タイル

こんにちは。製品開発担当の吉野です。今回もアンティークタイルの回です。 今回はウィリアム・ド・モーガン工房作のラスター彩タイルです。 ウィリアム・ド・モーガン(1839~1917)は19世紀後半のイギリスで展開された『アーツ・アンド・クラフツ運動』の時代に活躍した人物ですね。

まず、『アーツ・アンド・クラフツ運動』とは、 ウィリアム・モリスのモリス商会が中心となり、近代化に伴い急激に加速する工業化社会を危惧し、前時代的手工芸に芸術的価値を求めた運動のことです。 モーガンはそのモリス商会にタイル、ステンドガラス、家具等のデザインを提供していたようです。

モーガンのタイルは16世紀トルコのイズニックタイルを参考に独自にアレンジしたものが多いように見受けられます。 今回のタイルは、赤絵でイズニック的草花文を描き、表面をラスター彩で仕上げた作品です 。ラスター彩もイズニック陶器で多用される技法ですね。19世紀後半には再現の難しい技術でしたが、科学にも精通していたモーガンは再現に成功。釉薬や絵の具、転写技術の開発なども得意だったようです。 では作品を見ていきましょう。

写真だとなかなか撮影が難しいのですが、ラスター彩のオパールの様な煌めきが綺麗です。額装は入手時からのものです。裏面の隙間から乾式製法で作られているのが確認出来ますね。ですが、INAXのタイルデータベースで確認すると湿式のものしか確認出来ないので本作は贋作か?と一瞬頭をよぎりましたが、それなりに古そうに見えますし、違和感も感じません。 『アーツ・アンド・クラフツ運動』 に参加した人物としては、粘土から手作りで成形している方が説得力はありますが、時代的にも乾式製法は発明されていますし、製造に転写技術なども使っている人物なのでそんなに変な事でもないのかも知れません。 このタイルは工房末期の作なのでしょうか。

気に入っておりますし、恐らく日本で ウィリアム・ド・モーガンのラスター彩タイルを持っている人なんてそうそう居ないと思います。日本ではレアタイルだと思います。

本当ならばウィリアム・ド・モーガンの工房や他作品の写真もご紹介したかったのですが、著作権的なものに引っかかる可能性もありますので今回は写真少な目です。所有しているタイルのみです 。すいません。ご興味のある方はお調べになってみて下さい。

次回も恐らくアンティークの回になるかと思います。よろしくお願い致します。

③アウトドアリビング

パース作成 ㈱ユニマットリック デザインサービス

アウトドアリビング(テラス)部分使用タイル
(上記CGパース)
「イン&アウト YZI6S34-600 / 600角」

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表面は滑らかなのに水濡れに対する高い防滑性が特徴。
室内から半屋外のアウトドアリビングにかけて、
同じタイルで連続性のあるデザインを実現します。

こちらのタイルもオススメ

①門塀・駐車場

パース作成 ㈱ユニマットリック デザインサービス

門塀部分使用タイル(上記CGパース)
レギャン ST66220NG-630 /600×300角

ライムストーン風の模様が施されたタイルです。
重厚感と高級感のある仕上がりとなります。

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駐車場部分使用タイル(上記CGパース)
ジュラ CO-606T /600角

厚さ20mm!高い強度と耐久性で
ガレージにも使用可能な大判タイルです。

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門塀には2種類以上のタイルを組み合わせる、こんな使い方もオススメ
※画像はハメコミ合成によるイメージです。

アクセント部拡大図

レギャン ST66220NG-630 /600×300角

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錆[さび] SB-1 /モザイクタイル

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アクセント部拡大図

レギャン ST66224NG-630 /600×300角

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ジョー JAW-Border-Abruzzo (アブルツォ)

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ペルラ-ライナー LIN-5 /Olympia-Liner

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アクセント部拡大図

スプリット BS-BLK1530

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アクセント部拡大図

レギャン ST66220NG-630 /600×300角

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錆[さび] SB-1 /モザイクタイル

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アクセント部拡大図

レギャン ST66224NG-630 /600×300角

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ジョー JAW-Border-Abruzzo (アブルツォ)

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ペルラ-ライナー LIN-5 /Olympia-Liner

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アクセント部拡大図

スプリット BS-BLK1530

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笠木


出隅コーナー用役物

②アプローチ・玄関ポーチ

パース作成 ㈱ユニマットリック デザインサービス

アプローチ部分使用タイル(上記CGパース)
「レギャン ST66224R-630 /600×300角」

ライムストーン風の模様が施されたタイルです。
重厚感と高級感のある仕上がりとなります。

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玄関ポーチ部分使用タイル (上記CGパース)
「レギャン ST66220R-300 /300角」

アプローチ部分と同じシリーズ(レギャン)の300角、
白系のタイプです。

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こちらのタイルもオススメ

エクステリアを魅力的に仕上げるタイル

説明文ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

使用場所別 オススメのタイル
下記の画像をクリック!

①門塀・駐車場

②アプローチ・玄関 ポーチ

③アウトドアリビング

パース作成 ㈱ユニマットリック デザインサービス

ゴールデンウィーク期間の配達について

いつもタイルパークをご利用頂き、誠にありがとうございます。

ゴールデンウィーク期間の営業について

誠に勝手ながら、下記の期間を休業とさせていただきます。
2023年5月3日(水) ~ 2023年5月7日(日)
※休業期間中、電話・メール・FAXでのお問合せのご対応、プロ会員登録の審査がおこなえませんので予めご了承ください。

ゴールデンウィーク期間中の配達について

★4月28日以降の出荷分は、すべて最短5月8日からの配達となります。
★下記の日付以降に出荷されたお荷物はゴールデンウィーク前に配達ができません。地域によっては配達が5月8日以降になる恐れもございますのでご注意ください。

27日正午12時以降のご注文分は4月28日出荷、5月8日からの配達となります。

※当日の出荷締め切りは正午12時です。銀行振込でご注文の場合は、正午12:00までにご入金が確認できた注文までが当日の出荷の対象となります。
※即日出荷に対応できない商品もございます。ゴールデンウィーク前の配達をご希望の場合は、可能な限りお早めのご注文をお願いいたします。
※連休直後はご注文が大変集中致します。やむを得ず出荷の遅延が生じる可能性がございますこと、予めご理解・ご了承下さいますようお願い申し上げます。
※5月1日~2日は縮小営業につき、ご注文内容によっては注文商品の出荷を5月8日以降とさせていただく可能性がございます。

配達休止期間について

地域によってはゴールデンウィーク期間中は配達がございません。

サンプル注文について

ゴールデンウィーク明けの営業再開直後はご注文が大変集中致します。やむを得ず出荷の遅延が生じる可能性がございますこと、予めご理解・ご了承下さいますようお願い申し上げます。
※荷物のお受け取りが難しい場合は、注文の問合せ欄に確実にお受け取りが可能な希望お届け日を明記願います。不在持ち戻り後の郵便局保管期限は1週間程度です。保管期限を過ぎたお荷物の再発送はおこなっておりません)


手作り手書きタイルの使い方

TNでは社内のデザイナーが企画するハンドメイドタイルに力を入れています。今回はその中で、生地から手で作り、手書きで仕上げる完全ハンドメイドタイルを紹介します。
3月の建築建材展で紹介させていただきましたが、生産能力やコストに問題があり、広い面積で使いにくいとのご指摘をいただきました。

建築建材展で紹介した手書きタイル

今回は少し広い面積でも使えるように、タイルパークで販売している睡蓮SQの20番色と組み合わせてみました。

上部分 SU2010=20  下部分 SU1010-20

次の写真は、艶あり、艶なしをミックスしたものです。タイプは違いますが、睡蓮の柔らかな表情と相性が良さそうです。別の組み合わせも面白いです・

これなら壁にも使えそうです。
手書き部分の比率を20%程度にすれば、かなりコストを下げることができます。
まだまだデザインや色調も開発中です。最後の写真は今までが水彩画であるならば、少し油絵に近い仕上げをしたいと考え取り組んだものです。残念ながら、今の所うまくいっていませんが、近いうちにお見せできるものができると考えています。

右の上から2枚へは、あえて厚みを持たせようと釉薬を細子したもの

今年9月のイタリアで開催される展示会では正式にお披露目できるように進めています。完成したら改めてお見せしたいと思います。

建材展からの経過 その②

こんにちは、T2冨田です!
昼間のあたたかさと朝晩の子寒さで風邪をひかぬよう体調管理に気をつけたいこの頃です。
さて、本日の建材展後の経過はエシカルな取り組みについてです。

TNではかねてより、タンブルボーダーをはじめ、インテリアパネルやテラゾーなど様々な角度から 環境を配慮した取り組み、商品開発を試みてまいりました。
そのなかで私が担当していたのが廃棄釉薬を使用した実験です。

商品の生産過程で排出された釉薬はタンクに集められ、フィルタープレスでしぼり、原料にもどして粘土として再利用していますが、これはごく一部です。
そこで残りの行き場をなくした廃棄釉をなんとか活用できないかということで、これを釉薬の下掛けとして活用する実験を行ってきました。(昨年の夏ごろのブログでも少しお見せしていたかと思います。)

廃棄釉を活用するにあたり想定される大きな問題は、
その時の工場の生産商品により廃棄釉の色調、性質が大きく変わること。
下掛けであればその差も多少の印象の変化程度に抑えられるのではないかという算段でした。

廃棄釉は見た目の印象で色ごとに分けてテストする
画像は赤、黒、グレーの三色に分けて水で溶き施釉したもの

しかし、定期的に実験していくと予想を上回る色調の幅で、浅い川のような淡い緑色の時もあれば、飴のような茶色みのときもあるというなんとも困った七変化具合。
はたまた、上掛けとの相性か、釉縮みが起きたりなんだりと課題が続出しました。

12月採取 単味
1月採取 単味
釉縮みが発生

上記課題を経て添加物による色の調整、上掛けにも糊剤の添加、施釉量の微調整などを行い、なんとか着地したのがこちら。

上が単味
下が上掛けに白マットを掛けたもの

味のある自然な表情のものができあがりました。
奥ゆかしさを感じさせるやわらかい印象のためか、建材展にて「環境配慮の取り組みとして」の枠を超えて比較的よいリアクションをいただけたのも嬉しく、ほっとしたところでした。頑張って良かった、、!

これらを踏まえて、現在は商品化へ向けて、定期的な採取で調整幅の検討をしていくことと、これらから生まれた表情の活用を考えています。
廃棄釉が生み出した表情はなかなかに魅力的だったので意図的につくることができないかという実験もしています。が、そうそう簡単には再現させてくれなさそうです。

3月採取 
再現実験

実験は上手くいかないことの方が多いですが、思わぬ寄り道を楽しみながら地道に進めていこうと思います。

エシカルな取り組みについて、いくつかウェブブックとしてまとめています。
よろしければぜひ一度ご覧ください。

エシカルジャーナル01https://tile-park.meclib.jp/TN_ethical_journal_01/book/index.html#target/page_no=1
エシカルジャーナルhttps://tile-park.meclib.jp/TN_ethical_journal_02/book/index.html#target/page_no=1

Thailand(タイ)のタイル調査

コロナも治まり、久しぶりにタイを訪問することにしました。
タイは昔から焼き物が盛んで、北部にはランパーンという陶器の街があり、ガラスの貫入入りタイルも多く作られています。この地区のタイルは小さなメーカーが多く、手作りで商品を作っています。

ランパーン地区のタイルメーカーのショールーム
手作りで、主にガラス釉薬の換入入りを作っています

最も焼き物が盛んなのはバンコクから北に100キロぐらい離れたサラブリ地区です。ここには多くの大手メーカーがあり、タイル作りが盛んな地域です。
ここではTNと近い商品が作られています。
ライバルというよりは、お互いの良さを引き出せるような業務提携先になればと考えています。

試作用の生地
試作品
工場風景

今回は上記以外に数社を訪問してきました。世界の焼き物は大型化しており、焼き物の味を残した小さなタイルはどの地区も苦戦しています。
しかし競争も減りつつあり、お互いの特徴を活かしていけば、いろんな進み方があると考えています。
まずはお互いに相手を認識し、自分の強みを磨くことを考えることが重要だと思います。
今回の出張では、多くを学ぶことができました。
近い将来新しい取り組みができればと考えています。