犬のデルフトタイル特集

こんにちは。試作担当の吉野です。

デルフトタイルをコレクションするにあたり、特定の絵柄を集めると楽しいですね。 今回は犬の絵柄のものが5枚集まりましたのでご紹介します。歴史については以前少し触れましたので省略させて戴きます。

勝手にタイトルを付けてみるのも楽しみ方のひとつです。

『おすましマルチーズ』1600年代後半

鼻ペチャ系ですね。

『細マッチョ』1600年代後半

ダイエットし過ぎてしまった感じですね。実家で昔飼っていた雑種犬に少し似ています。何となく白い犬のような雰囲気がします。

『はらぺこ悪役顔』1600年代

よく見ると凄い顔です。

『楽しい時間』1600年代前半

楽しさが抑えきれない感じが滲み出ていて好きです。散歩中でしょうか。表情が良いですね。

『盗塁』1600年代前半

すいません。ちょっと面白いタイトルが思い付きませんでした。ですが目とか結構面白い表現をしています。描き方がもう漫画のようですね。

犬の絵柄は比較的多いそうなので当時としても身近な動物だったのでしょう。当時のことを想像しながら鑑賞するのも楽しいポイントかと思います。

皆さんも好きな絵柄のデルフトタイルを探してみてください。

「タイル」「陶板」「陶壁」

タイルパークの金谷です。
今回は「タイル」からやや脱線し、「陶板」…からの「陶壁」について書こうと思います。

京都の北山地区に「陶板名画の庭」という施設があります。
安藤忠雄氏設計の開放的な半屋外の館内には、ミケランジェロの「最後の審判」など世界の名画が陶板で複製されて展示してあり、至近距離でまじまじと見ることができます。

ミケランジェロの「最後の審判」。ほぼ原寸大だそうです

自転車で10分ほどの場所に実家があるため、子どもの頃からよく訪れていました。入館料なんと100円!隣にある府立植物園とのセット券でも250円という破格の入館料と、開放的な心地よい空間でゆったり絵画鑑賞ができることから、今でも帰省するとフラっと足を運ぶことが多いです。

みんな大好き、鳥羽僧正の「鳥獣人物戯画」
モネの「睡蓮」は水の中に展示されています。陶板だからできる手法ですね
建物自体も素敵

ちなみに「陶板の複製絵画」で多くの方がまっさきに思い浮かぶのは、徳島県にある「大塚国際美術館」ではないでしょうか。「大塚製薬」の大塚グループが運営する、日本一大きい美術館として有名ですよね。私も高校時代に一度だけ行ったことがありますが、直前のリサーチで見たフロアマップに驚愕し、慌ててお目当ての作品の場所を入念にチェックした記憶があります。

展示作品数は天と地ほども差がある2つの施設ですが、世界の名画の複製を超至近距離で鑑賞できる点で共通しています。

陶製の大きな板に原画を忠実に再現した陶板名画。「経年による劣化がない」という陶器ならではの長所を生かし、いま多くの名画のレプリカが陶板によって作られています。
「レプリカ」と聞くと反射的にマイナスイメージを持つ方もいるかもしれませんが、絵画というのはどんなに厳重に保管をしていても、やはり長い年月をかけて少しずつ劣化しますし、「修復」という変化は免れません。そのため、少しでもオリジナルに近い状態を複製し未来に残す事はとても重要です。
とくに大塚国際美術館の陶板名画は技術の粋が集められており、間近で見る絵画は作者の筆遣いまでも感じ取ることができる素晴らしいものでした。

古代からの長い人類史をたどりつつ、世界中の美術館をギュッと凝縮したような展示内容のため、歩きながら様々な時代・国に思いを馳せることができます。とは言え、のんびりペースではとても一日で見切れませんが…。

陶板とタイルの違いってなんだ??

インターネットで「陶板」を検索をすると、陶板名画だけでなくお皿やインテリア小物から内外装の仕上げ材まで幅広くヒットします。

ここでふと疑問。普段何気なく「陶板」「タイル」と言い分けていますが、実際のところ建材としての「陶板」と「タイル」は一体どのように違うのでしょうか。

陶板で装飾された壁面は「陶壁」と呼ばれます。とくに昭和の時代に建てられた公共施設の大きな吹き抜けなんかには陶壁がドドンと飾られているイメージがありますよね。

調べても定義上の明確な違いというのは出てこず、どちらかというと「呼び方」の違いなのかもしれません。より陶磁器そのものの特徴を生かした作り方や、造形的な美しさ・空間との一体感に重きを置いたものは「陶壁」と呼ばれている印象でした。タイルが「すでにある空間の中に落とし込むパーツ」であるとすれば、陶壁は「空間そのものを構成するパーツ」というイメージでしょうか。
(もしキチンとした定義をご存知の方がおられたら是非教えてください!)

もちろんどちらも、陶板名画同様「経年劣化しない」という陶磁器ならではの長所をしっかり持ち合わせています(※タイルは時々他の素材のものもあります)。時代を超えて鑑賞者に感動を与えられるというのは、陶磁器のもつ最大の魅力と言えますね。

『陶壁』陰翳(いんえい)

ちなみに弊社が作っているのはすべて「タイル」ですが、ただ1点だけ「陶壁」という呼び方をしているものがあります。それはフルハンドメイドの特注タイル「陰翳(いんえい)」。どっしりとした重厚感があり1枚1枚も異なる表情を持つので、やはり「プレスによる大量生産のタイルとは一線を画したい」という思いから、陰翳だけは「タイル」ではなく「陶壁」という言葉を選びました。その商品を表すとき、言葉が持ってる重量感って案外大切ですからね。

陰翳もやはり「空間の中に落とし込む」というよりは「空間そのものの構成要素」としてとらえてほしいという思いがあります。もちろん壁に施工するだけでなく、パネルとしてエントランスなどに設置するのも素敵ですね。

タイルと違って量産できないのが「陶壁」の弱点でもありますが、その存在感は空間に確かな価値と美しさをもたらします。

▲「陰翳」パンフレット▲

最後に、私が大好きな「陶板」をご紹介。
先ほど「陶板」で検索するとお皿やインテリア小物がヒットすると書きましたが、なかでも北欧で作られた陶板のインテリアは最高に可愛い!とくにスウェーデンの「Jie Gantofta (ジイ・ガントフタ)」社の陶板が素敵で、自宅にも1枚飾っています。陶器ならではの温かさに素朴な愛らしさを感じるデザインで、眺めていると穏やかな気持ちにさせてくれます。


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工業製品のカタチ

こんにちは!T2冨田です。
長期連休の後は露骨に肌の調子がよくなります。なぜなのかはあまり深く考えてはいけないですが、、。
ほどほどに頑張ることを頑張りたい最近です。

さて、本日はなんてことない社内の工業製品たちの写真を並べていきます。

製造上の制約だったり、機能としての合理性から生まれる、使うための物たち。
これらからも何かヒントを貰えるんじゃないかなと思いながら時々工場内を歩いています。
会社にはないですが、テトラポッドとか、いい形してるじゃないですか。
そういった用途のために生まれた形を、単なるカタチとして見た時の面白さ、魅力を探しています。

作業用箱
大小の四角のリズム
トタン
影が作り出す空間の魅力について考えさせられます
フェンス
編み方も色々あります。
ジョイント?のネジネジしてる部分、
左のワイヤーの編み方が個人的にツボです。

台車を引っ張るチェーン
タイルを入れて焼くサヤ
合理的な形、、

制作中も自分の中だけで考えていると、どんどん有機的になりがちなのでこういったものを眺めながら無機質の美しさについて考えなおしたり、反省したりしています。それと、単純に量が積み重なった時の高圧的というか圧倒的な感じ、自分が小さく思えるような量感、雰囲気も感心させられたりします。

今回もあまり写真に色がないので、手書きタイルの過程で出てきた染物のような色合いのタイルの写真も載せておきます。こちらは染織系のイメージで何か作ってみたいなあというメモみたいなものです。
入社して1年半、思ったよりも時間があっという間に過ぎていきます。cersaieが落ち着いたら何をつくろうかそろそろまた考えだしたいと思います。

モザリア

モザリア

【 モザリア 】

優美で穏やかなアースカラー
ラフな雰囲気が似合うタイル

タイルパークの人気内装タイル「モザリア」シリーズをご紹介します。
ラフな面状にたっぷりとたたえた瑞々しい釉薬のツヤが印象的なシリーズ。ややくすみのあるカラーを取り揃え、単色でもミックスでも映えるニュアンス。住宅なら淡いカラーをキッチンやカップボード、洗面台などでベーシックに。視覚的なインパクトがほしい店舗などではミックス張りで遊び心を表現してみるのはいかがでしょうか。

HLCO36(写真協力:株式会社リグスタイルカンパニー)
写真協力:株式会社リグスタイルカンパニー
イメージ
イメージ写真(M7532P1)

くすみのあるアースカラー

「モザリア」では温かみのある白から存在感のある濃緑まで7色をご用意。いずれもややくすみと濃淡があり、表面にはゆるやかな凹凸がつけられているため、単色でも自然なニュアンスをつけられます。

M7532P0
あたたかなホワイト

M7532P0M7532P0

M7532P1
シックなグレー

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M7532P2
健康的なライトブルー

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M7532P3
爽やかなライトグリーン

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M7532P4
繊細なペールトープ

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M7532P5
深みのあるティールグリーン

M7532P5M7532P5

M7532P6
重厚なダークグリーン

M7532P6M7532P6
HLPU36 (写真協力:株式会社リグスタイルカンパニー)
写真協力:木村左官
写真協力:木村左官

目地割りで広がるデザイン

「モザリア」はベーシックな300x75mmの形状。定番の馬目地貼りはもちろん、通し目地(芋目地)やヘリンボーンなど、目地割りでデザインを変えることが可能です。

参考割付け
馬踏み目地
通し目地
ヘリンボーン
※タイル目地幅3mm
※ヘリンボーンはカットロスが多く発生するデザインのため、発注数にご注意ください。

製品一覧

■B3類(陶器質)・施釉
※釉薬が掛かっていない側面や裏側は、磁器質タイルに比べて若干の吸水性があります。凍害の恐れのある場所では使用しないようご注意ください。 ■輸入品(原産国:中国) ■300x75xt7.5mm ■税別144円/枚(参考㎡価格:6,190円) ■おすすめの場所:キッチン、洗面台・パウダールーム、トイレ、リビング、店舗内装など


イメージ写真(M7532P1)

「モザリア」をご購入いただいた皆様へ

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日々のお仕事

こんにちはT2冨田です。
この頃はcersaieに向けた準備で何かとバタバタしております。展示会については社長がご紹介している通りなので、私の方からは釉薬のテストと試作アイデアをお見せしようと思います。

●釉薬テスト

建築建材展やエシカルジャーナルなどでご紹介した廃棄釉を使用したこちらのタイル。ナチュラルな風合いが人気で、廃棄釉に拘らずこういった釉薬を作成することが決定しました。せっせと実験を繰り返し、なんとかほぼ再現するところまでたどり着きました。また展示会に持って行く新商品の釉薬になりました。

釉薬完成!(タイルについては展示会の回で社長からご紹介があると思います。)

しかし、ちょっとした問題が発覚。私はあまり詳しくないんですが社会情勢に伴い、原料で使用しているペタライト(リチウム長石)が今後手に入らなくなるというお話が、、、。
完成した喜びも束の間、他の長石による置き換えを検討しなければいけません。
そうはいっても、少々成分の比率などが違うだけで近いものを作ることは全然不可能なことではないんです。ただ終わったはずの実験がまた始まるというだけのこと、、(ちょっとショックでした笑)

置き換えテスト
煮えたり、溶けなかったり、表情のバリエーションが豊かです、、
着色材料の量によって溶け方が変わったりもします。

社内で釉薬の調合をするときはプロダクトの社長に指示を仰いでいます。TNに務められる以前に釉薬屋さんで働いていたとかで、原料の成分の比率などがもう頭に入っているんですね。とても心強く、なにかと聞きにいっています。そうして指示を受けながら、社長のつぶやきを拾いながら自分もちょっとずつ学んでいます。
物覚えが悪いのでなかなか伸びませんが、、何事もプロの仕事を間近で見られるのはよい経験だと思っています。

●試作アイデアノート

ノート

アルファベットをトリミングして構成した柄です。
ぱっと見で文字感が強く出ないように、紐で描いたような無機質的なラインにしています。
線の動きとしては面白いけど、面状を一体いくつ作るの、、?という話になってしまうのでアイデア止まりですね苦笑
何か活かし方はないものか、、時間があったらまた焼きたいなあ、色付きの下サビが似合いそうな気がします。

本日は色のない写真が多かったので、パネル撮影で使用したグリーンと白井さんのタイルのショットも載せて置きます。
長いものはマウンテンミントという花です。優しくさわやかな香りで夏にぴったりなお花かもしれません。
暑い日が続きますがお体に気を付けてお過ごしください。

シライナギサさんコラボのタイル「刻」
https://tile-park.com/products/list?product_series_id=292&series_name=%E3%81%93%E3%81%8F%20[%E5%88%BB]&mode=series