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「タイル」「陶板」「陶壁」

タイルパークの金谷です。
今回は「タイル」からやや脱線し、「陶板」…からの「陶壁」について書こうと思います。

京都の北山地区に「陶板名画の庭」という施設があります。
安藤忠雄氏設計の開放的な半屋外の館内には、ミケランジェロの「最後の審判」など世界の名画が陶板で複製されて展示してあり、至近距離でまじまじと見ることができます。

ミケランジェロの「最後の審判」。ほぼ原寸大だそうです

自転車で10分ほどの場所に実家があるため、子どもの頃からよく訪れていました。入館料なんと100円!隣にある府立植物園とのセット券でも250円という破格の入館料と、開放的な心地よい空間でゆったり絵画鑑賞ができることから、今でも帰省するとフラっと足を運ぶことが多いです。

みんな大好き、鳥羽僧正の「鳥獣人物戯画」
モネの「睡蓮」は水の中に展示されています。陶板だからできる手法ですね
建物自体も素敵

ちなみに「陶板の複製絵画」で多くの方がまっさきに思い浮かぶのは、徳島県にある「大塚国際美術館」ではないでしょうか。「大塚製薬」の大塚グループが運営する、日本一大きい美術館として有名ですよね。私も高校時代に一度だけ行ったことがありますが、直前のリサーチで見たフロアマップに驚愕し、慌ててお目当ての作品の場所を入念にチェックした記憶があります。

展示作品数は天と地ほども差がある2つの施設ですが、世界の名画の複製を超至近距離で鑑賞できる点で共通しています。

陶製の大きな板に原画を忠実に再現した陶板名画。「経年による劣化がない」という陶器ならではの長所を生かし、いま多くの名画のレプリカが陶板によって作られています。
「レプリカ」と聞くと反射的にマイナスイメージを持つ方もいるかもしれませんが、絵画というのはどんなに厳重に保管をしていても、やはり長い年月をかけて少しずつ劣化しますし、「修復」という変化は免れません。そのため、少しでもオリジナルに近い状態を複製し未来に残す事はとても重要です。
とくに大塚国際美術館の陶板名画は技術の粋が集められており、間近で見る絵画は作者の筆遣いまでも感じ取ることができる素晴らしいものでした。

古代からの長い人類史をたどりつつ、世界中の美術館をギュッと凝縮したような展示内容のため、歩きながら様々な時代・国に思いを馳せることができます。とは言え、のんびりペースではとても一日で見切れませんが…。

陶板とタイルの違いってなんだ??

インターネットで「陶板」を検索をすると、陶板名画だけでなくお皿やインテリア小物から内外装の仕上げ材まで幅広くヒットします。

ここでふと疑問。普段何気なく「陶板」「タイル」と言い分けていますが、実際のところ建材としての「陶板」と「タイル」は一体どのように違うのでしょうか。

陶板で装飾された壁面は「陶壁」と呼ばれます。とくに昭和の時代に建てられた公共施設の大きな吹き抜けなんかには陶壁がドドンと飾られているイメージがありますよね。

調べても定義上の明確な違いというのは出てこず、どちらかというと「呼び方」の違いなのかもしれません。より陶磁器そのものの特徴を生かした作り方や、造形的な美しさ・空間との一体感に重きを置いたものは「陶壁」と呼ばれている印象でした。タイルが「すでにある空間の中に落とし込むパーツ」であるとすれば、陶壁は「空間そのものを構成するパーツ」というイメージでしょうか。
(もしキチンとした定義をご存知の方がおられたら是非教えてください!)

もちろんどちらも、陶板名画同様「経年劣化しない」という陶磁器ならではの長所をしっかり持ち合わせています(※タイルは時々他の素材のものもあります)。時代を超えて鑑賞者に感動を与えられるというのは、陶磁器のもつ最大の魅力と言えますね。

『陶壁』陰翳(いんえい)

ちなみに弊社が作っているのはすべて「タイル」ですが、ただ1点だけ「陶壁」という呼び方をしているものがあります。それはフルハンドメイドの特注タイル「陰翳(いんえい)」。どっしりとした重厚感があり1枚1枚も異なる表情を持つので、やはり「プレスによる大量生産のタイルとは一線を画したい」という思いから、陰翳だけは「タイル」ではなく「陶壁」という言葉を選びました。その商品を表すとき、言葉が持ってる重量感って案外大切ですからね。

陰翳もやはり「空間の中に落とし込む」というよりは「空間そのものの構成要素」としてとらえてほしいという思いがあります。もちろん壁に施工するだけでなく、パネルとしてエントランスなどに設置するのも素敵ですね。

タイルと違って量産できないのが「陶壁」の弱点でもありますが、その存在感は空間に確かな価値と美しさをもたらします。

▲「陰翳」パンフレット▲

最後に、私が大好きな「陶板」をご紹介。
先ほど「陶板」で検索するとお皿やインテリア小物がヒットすると書きましたが、なかでも北欧で作られた陶板のインテリアは最高に可愛い!とくにスウェーデンの「Jie Gantofta (ジイ・ガントフタ)」社の陶板が素敵で、自宅にも1枚飾っています。陶器ならではの温かさに素朴な愛らしさを感じるデザインで、眺めていると穏やかな気持ちにさせてくれます。


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工業製品のカタチ

こんにちは!T2冨田です。
長期連休の後は露骨に肌の調子がよくなります。なぜなのかはあまり深く考えてはいけないですが、、。
ほどほどに頑張ることを頑張りたい最近です。

さて、本日はなんてことない社内の工業製品たちの写真を並べていきます。

製造上の制約だったり、機能としての合理性から生まれる、使うための物たち。
これらからも何かヒントを貰えるんじゃないかなと思いながら時々工場内を歩いています。
会社にはないですが、テトラポッドとか、いい形してるじゃないですか。
そういった用途のために生まれた形を、単なるカタチとして見た時の面白さ、魅力を探しています。

作業用箱
大小の四角のリズム
トタン
影が作り出す空間の魅力について考えさせられます
フェンス
編み方も色々あります。
ジョイント?のネジネジしてる部分、
左のワイヤーの編み方が個人的にツボです。

台車を引っ張るチェーン
タイルを入れて焼くサヤ
合理的な形、、

制作中も自分の中だけで考えていると、どんどん有機的になりがちなのでこういったものを眺めながら無機質の美しさについて考えなおしたり、反省したりしています。それと、単純に量が積み重なった時の高圧的というか圧倒的な感じ、自分が小さく思えるような量感、雰囲気も感心させられたりします。

今回もあまり写真に色がないので、手書きタイルの過程で出てきた染物のような色合いのタイルの写真も載せておきます。こちらは染織系のイメージで何か作ってみたいなあというメモみたいなものです。
入社して1年半、思ったよりも時間があっという間に過ぎていきます。cersaieが落ち着いたら何をつくろうかそろそろまた考えだしたいと思います。

モザリア

モザリア

【 モザリア 】

優美で穏やかなアースカラー
ラフな雰囲気が似合うタイル

タイルパークの人気内装タイル「モザリア」シリーズをご紹介します。
ラフな面状にたっぷりとたたえた瑞々しい釉薬のツヤが印象的なシリーズ。ややくすみのあるカラーを取り揃え、単色でもミックスでも映えるニュアンス。住宅なら淡いカラーをキッチンやカップボード、洗面台などでベーシックに。視覚的なインパクトがほしい店舗などではミックス張りで遊び心を表現してみるのはいかがでしょうか。

HLCO36(写真協力:株式会社リグスタイルカンパニー)
写真協力:株式会社リグスタイルカンパニー
イメージ
イメージ写真(M7532P1)

くすみのあるアースカラー

「モザリア」では温かみのある白から存在感のある濃緑まで7色をご用意。いずれもややくすみと濃淡があり、表面にはゆるやかな凹凸がつけられているため、単色でも自然なニュアンスをつけられます。

M7532P0
あたたかなホワイト

M7532P0M7532P0

M7532P1
シックなグレー

M7532P1M7532P1

M7532P2
健康的なライトブルー

M7532P2M7532P2

M7532P3
爽やかなライトグリーン

M7532P3M7532P3

M7532P4
繊細なペールトープ

M7532P4M7532P4

M7532P5
深みのあるティールグリーン

M7532P5M7532P5

M7532P6
重厚なダークグリーン

M7532P6M7532P6
HLPU36 (写真協力:株式会社リグスタイルカンパニー)
写真協力:木村左官
写真協力:木村左官

目地割りで広がるデザイン

「モザリア」はベーシックな300x75mmの形状。定番の馬目地貼りはもちろん、通し目地(芋目地)やヘリンボーンなど、目地割りでデザインを変えることが可能です。

参考割付け
馬踏み目地
通し目地
ヘリンボーン
※タイル目地幅3mm
※ヘリンボーンはカットロスが多く発生するデザインのため、発注数にご注意ください。

製品一覧

■B3類(陶器質)・施釉
※釉薬が掛かっていない側面や裏側は、磁器質タイルに比べて若干の吸水性があります。凍害の恐れのある場所では使用しないようご注意ください。 ■輸入品(原産国:中国) ■300x75xt7.5mm ■税別151円/枚(参考㎡価格:6,490円) ■おすすめの場所:キッチン、洗面台・パウダールーム、トイレ、リビング、店舗内装など


イメージ写真(M7532P1)

「モザリア」をご購入いただいた皆様へ

施工例大募集

タイルパークでは「メトロ」の施工事例写真を募集しております!ホームページやSNSで紹介させていただける場合は、ぜひ下記の応募ページより写真をお送りください。


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日々のお仕事

こんにちはT2冨田です。
この頃はcersaieに向けた準備で何かとバタバタしております。展示会については社長がご紹介している通りなので、私の方からは釉薬のテストと試作アイデアをお見せしようと思います。

●釉薬テスト

建築建材展やエシカルジャーナルなどでご紹介した廃棄釉を使用したこちらのタイル。ナチュラルな風合いが人気で、廃棄釉に拘らずこういった釉薬を作成することが決定しました。せっせと実験を繰り返し、なんとかほぼ再現するところまでたどり着きました。また展示会に持って行く新商品の釉薬になりました。

釉薬完成!(タイルについては展示会の回で社長からご紹介があると思います。)

しかし、ちょっとした問題が発覚。私はあまり詳しくないんですが社会情勢に伴い、原料で使用しているペタライト(リチウム長石)が今後手に入らなくなるというお話が、、、。
完成した喜びも束の間、他の長石による置き換えを検討しなければいけません。
そうはいっても、少々成分の比率などが違うだけで近いものを作ることは全然不可能なことではないんです。ただ終わったはずの実験がまた始まるというだけのこと、、(ちょっとショックでした笑)

置き換えテスト
煮えたり、溶けなかったり、表情のバリエーションが豊かです、、
着色材料の量によって溶け方が変わったりもします。

社内で釉薬の調合をするときはプロダクトの社長に指示を仰いでいます。TNに務められる以前に釉薬屋さんで働いていたとかで、原料の成分の比率などがもう頭に入っているんですね。とても心強く、なにかと聞きにいっています。そうして指示を受けながら、社長のつぶやきを拾いながら自分もちょっとずつ学んでいます。
物覚えが悪いのでなかなか伸びませんが、、何事もプロの仕事を間近で見られるのはよい経験だと思っています。

●試作アイデアノート

ノート

アルファベットをトリミングして構成した柄です。
ぱっと見で文字感が強く出ないように、紐で描いたような無機質的なラインにしています。
線の動きとしては面白いけど、面状を一体いくつ作るの、、?という話になってしまうのでアイデア止まりですね苦笑
何か活かし方はないものか、、時間があったらまた焼きたいなあ、色付きの下サビが似合いそうな気がします。

本日は色のない写真が多かったので、パネル撮影で使用したグリーンと白井さんのタイルのショットも載せて置きます。
長いものはマウンテンミントという花です。優しくさわやかな香りで夏にぴったりなお花かもしれません。
暑い日が続きますがお体に気を付けてお過ごしください。

シライナギサさんコラボのタイル「刻」
https://tile-park.com/products/list?product_series_id=292&series_name=%E3%81%93%E3%81%8F%20[%E5%88%BB]&mode=series

お盆時期の営業、出荷配送について

いつもタイルパークをご利用頂き、誠にありがとうございます。
お盆期間の休業日についてご案内いたします。

休業期間について

誠に勝手ながら、下記の期間は休業致します。
休業日:8月11日(金)~ 8月15日(火)
※上記期間中は電話・メール・FAX でのお問合せのご対応、プロ会員登録の審査がおこなえません。 ※注文・サンプル注文・お問合せフォームは期間中もオンラインショップで常時受付をおこなっていますが、ご対応は8月16日以降となります。 ※8月10日(木)と16日(水)は窓口の営業のみとなります。お品物の出荷はおこないませんのでご了承ください。

お盆休み前の出荷について

お盆休み前の出荷は9日(水)正午12:00までにご注文を確認できたものまでで締切となります。以降のご注文分は最短で8月16日出荷となりますのでご了承ください。

9日の正午12時までに受注が確認できた分については最短当日から出荷いたします。以降のご注文分は16日からの出荷となります

※銀行振込でご注文の場合は、9日12:00までにご入金が確認できた注文までがお盆前出荷の対象となります。 ※即日出荷に対応できない商品もございます。お盆前に出荷希望の方は可能な限りお早めのご注文をお願いいたします。 ※お盆明けの営業再開直後はご注文が大変集中致します。やむを得ず出荷の遅延が生じる可能性がございますこと、予めご理解・ご了承下さいますようお願い申し上げます。 ※8月10日・16日は出荷がございません。ご注文確認やお問合せの対応などの窓口業務のみとさせて頂きます。 ※8月11日~15日の間は、運送会社の配達・再配達が休止いたしますのでご注意ください。

お盆前配達の目安について

地域によってお盆前に配達される荷物の出荷締め切りが異なります。下記の表をご参照ください。なおこれらの日付はあくまで目安のため、可能な限り早めのご注文をお願いいたします。

各地域のお盆前配達の出荷締め切り目安です。

※お盆休みの前後は遅延が発生しやすいため、お急ぎの方は可能な限り前倒しでのご注文・お受け取りにご協力ください。
※現場への納入希望の方は、確実にお受け取り頂けるよう注文の際お問合せ欄に配達希望日をご記入願います。

配達休止期間について

8月11日~15日は運送会社で配達・再配達が原則休止となります。
※運送会社の営業店ごとに多少異なる場合がございます。

サンプル注文について

サンプルのご注文は、8月10日(木)正午12時までの受付分については、可能な限りお盆前に出荷を行います。 ※入れ違いでサンプルが欠品中の場合や、発送点数が多いご注文については、お盆明けの出荷とさせて頂く可能性がございます。 ※「ゆうパック」または「ゆうパケット」で出荷となります。お盆期間中も原則配達がございますので、荷物のお受け取りが難しい場合は、注文の問合せ欄に希望お届け日を明記願います。(不在持ち戻り後の郵便局保管期限は1週間程度です。保管期限を過ぎたお荷物はキャンセル扱いとなり、再出荷希望の際は再度ご注文手続きが必要となります)
【お盆明けについて】
恐れ入りますが16日(火)はサンプルの出荷を原則休止とさせていただきます。休業期間中のご依頼分は翌17日より順次出荷となりますが、日付指定のご希望には添えない可能性がありますので予めご了承ください。 ※お盆明けの営業再開直後はご注文が大変集中致しますので、やむを得ず出荷遅延が生じる可能性がございます。

スペインのアンティークタイル

こんにちは。試作担当の吉野です。

今回はスペインのアンティークタイルのご紹介です。スペインは南部のアンダルシア地方からイスラム教が広まり、8世紀から約800年に渡りイスラム教の支配が続いたイスラム文化の影響を色濃く残す国です。国内でのイスラム教とキリスト教の争いも激しく、イベリア半島を中心に独自の文化を展開していきました。

イスラム教の支配下の中で、スペインで独自に生み出されたスタイルをイスバノ・モレスク様式と呼びます。

簡単すぎる説明で申し訳ありませんが、歴史について語っていると長くなり過ぎてしまいますので、早速タイルの方を見ていきましょう。

15世紀末~16世紀初頭に制作されたクエンカ技法を用いたタイルです。どのような技法かと言いますと、型で模様の輪郭線を浮き上がらせ、凹になった部分に色釉を流し込んで色と色が混ざらないようにした技法です。もともとは手間のかかるカットワークモザイクを簡略化して作ったのが始まりです。 バラバラのモザイクタイルを一枚にしてみた、と言う感じですね。また、宗教上の理由で当初は生物の図像表現が禁止されていた為、組紐文、星形文などの幾何学模様が発展したようです。

多少はみ出してもいますが、しっかり色分けされています。カットワークモザイクの簡略化とは言え、この技法もかなり神経を使って製作されてると思います。作れと言われても正直やりたくはないですが、少し崩れて時代なりの良い味が生まれていますね。壁に掛けて飾ると良いかも知れません。

クエンカタイルだけだと寂しいので、もう一点ご紹介します。タイルではありませんが、プリミティブな文様と質感に惹かれるお品です。18世紀頃にスウェーデンで作られた馬具です。馬の口元のハーネスを繋ぐ部分ですね。シカ科最大の動物、ヘラジカの角から削り出されています。少ししょっぱい香りがします。

幾何学模様は青銅器時代からある古いパターンのようです。プリミティブな感覚が良い感じです。 当時の農村で馬の存在は貴重なものと思いますので、馬具も凝った装飾を施したのでしょうね。 スウェーデン語だと『selknä』です。日本だとなかなか貴重な物ではないかと思います。こちらも壁に引っ掛けて飾ると雰囲気出そうです。

次回もアンティークのご紹介になるかと思います。よろしくお願い致します。

メトロ

メトロ

【 メトロ 】

ベーシックの中に品性を宿す
大人のスタンダードタイル

タイルパークでも長年人気が続く内装タイル「メトロ」シリーズをご紹介します。
フラットなツヤ有りの長方形タイルである「メトロ」。それだけ聞くと一見どこにでもありそうな定番のスタイルですが、メトロの場合は品の良さを感じるニュアンスカラーがその一番の魅力。透明感をのあるクリアな風合いも相まって、美しく洗練された内装仕上げにピッタリなアイテムです。住宅のキッチンや洗面台から、飲食店やヘアサロンといった店舗の内装やパウダールームまで、幅広くご採用いただいています。

HLCO36(写真協力:KONARA HOUSE株式会社)
写真協力:KONARA HOUSE株式会社
HLNA416 (写真協力:co-a village 株式会社弘栄工務店)
写真協力:co-a village 株式会社弘栄工務店

洗練された4種類のカラー

「メトロ」シリーズでは、ホワイトカラーの類似製品となる「サブウェイ」シリーズよりも柔らかみのある澄んだ白や、品の良さを感じるニュアンスカラーなど4種類をご用意。

HLCO

HLCO
穏やかさと美しさの
プレーンなホワイト

HLAL

HLAL
柔らかなアイボリーは
優しくフェミニンな印象

HLPU

HLPU
カジュアルさも兼ね備えた
あたたかなグレー

HLNA

HLNA
大人の品格漂う
グレーがかったブラウン

HLPU36 (写真協力:株式会社リグスタイルカンパニー)
写真協力:株式会社リグスタイルカンパニー
HLPU36(写真協力:株式会社タフデザインプロダクト)
写真協力:株式会社タフデザインプロダクト
HLCO36 (写真協力:アオイ建築 hands works )
写真協力:アオイ建築 hands works
HLAL416(イメージCG)
イメージCG

組み合わせも可能な3種類の形状

ゆったりとした幅広の402x100mm(416)、定番的で扱いやすい152x76mm(36)、モザイクタイルの23x23mm(11)の3形状がございます。厚みはすべて同じ9.5mmのため、2種類以上を組み合わせた施工もおすすめです。

メトロ3形状

長方形2種は半マスサイズのカット品もご用意可能。

メトロ半マス

製品一覧

【在庫についてのご案内】
※モザイクタイル(11)はメーカー廃番のため、在庫が無くなったものから販売を終了いたします。ぜひお早めにご検討ください。
HLNA36は現在欠品中です。ロットの都合上、現時点では在庫の再入荷が決まっておりませんので、類似品のSUB-Chocolateもぜひご検討ください。再入荷は決定次第ホームページでご案内いたします。

4色ならべた様子

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美術タイルの最高峰「泰山タイル展」

こんにちは!タイルパークの金谷です。
6月27日~7月2日のあいだ、京都の三条御幸町にある同時代ギャラリーで「泰山タイル展 一枚のタイルがつなぐ、縁。」と題された展覧会が開催されました。滑り込みで観に行くことができたこの展覧会について紹介したいと思います。

泰山タイル展チラシ

時代と人の手のパワーを感じる泰山タイル

ギャラリーのある1928ビルの2階に上がると、すでに入口からお客様が溢れ出そうなほどの賑わいを見せていました。事前の確認不足で着いてから知ったのですが、どうやら訪問したのはトークイベントが行われる日だったため、特別にお客様が多い日だったようです。せっかくの撮影OKにもかかわらず、写真が少ないブログになってしまいますがご容赦ください。

泰山タイル

中へ入ると、目に飛び込んでくるのは手起こしされたパワフルなタイルをびっしりと貼り付けた壁。中でも私が気になったのが「辰砂(しんしゃ)」と呼ばれる赤い釉薬のタイル。色とりどりのタイルの中でも強いインパクトをもって迎えてくれます。

泰山タイル

タイルメーカーとして製造や販売を近くで見ているので、当然赤いタイルを見る機会もありますが、この「辰砂」の赤というのはとても独特で不思議な色です。同じ「赤」でも非常に深みがあって、悪い言い方をすればかなり毒々しく・・・(実際、辰砂とは「水銀」の別名でもあるのだそうです)。
ちなみに陶芸の辰砂釉は「銅」を添加した釉薬を「還元焼成」して発色するという、現代では工場で作るのがいろいろと難しい釉薬です。こうした製造についての話も別の機会でブログに書ければと思っております。

泰山タイル

「泰山タイル」は大正~昭和中期に京都で操業していた「泰山製陶所」で生産されていた装飾タイルを指します。
急速な近代化の波が押し寄せるなか、スペイン風邪の流行を大きなトリガーとし、衛生的な建築資材として急速に拡がりをみせた日本のタイルですが、そのなかで泰山タイルは手作業による生産と意匠性へのこだわりから無二の価値を生み、「美術タイル」などと呼ばれ様々な近代建築を彩りました。

泰山タイル
装飾性の高い役物も

ファインアートなどの「美術品」は、そこにあって鑑賞するだけで価値があります。「工芸品」は使ってこそ価値が生まれるものなので、「美術タイル」は両方どりの「美術工芸品」に分類されるかと思います。
タイルはあくまで建築や空間を彩るパーツの一つ。ギャラリー内では実際にタイルを手で触れて鑑賞することもできますが、1枚1枚のタイルを個別に見ていても真の価値は見えてきません。場内で放映されているムービーに映る、泰山タイルを施工した建築を見ていると「空間の中に居場所を得たタイルはなんてかっこいいんだろう!」と、見え方がぐるっと変わることに驚かされました。

泰山タイル

時代が後押しするもの

柔らかくゆがみのある形状は目地幅に強弱を生み、色むらのある釉薬は力強く側面に流れ落ちてサヤに焼き付いた跡を残し、ぽってりとした色気のある釉薬面にはよく見ると小さな気泡の穴が空いています。
どれも乾式プレス成型の大量生産タイルでは嫌われる要素です。
というより、「嫌う人もいるから、嫌われないように」作った結果、こういった要素は往々にして排除されやすくなります。
しかし、泰山タイルに見られるこれらの要素のなんと魅力的で愛おしいこと。建築業界全体の潮流もこうしたタイルの価値を後押ししたことは、この頃に「泰山タイルっぽいタイル」がたくさん世に生まれたことからもわかります。
時代は変わりましたから、当時と同じ価値観を貫くことはできません。しかし、現代のタイルは大量生産・大量消費。とくにサイクルの早いインテリアにおいては、解体と共に廃棄される運命がそう遠くない未来に必ず待っており、また保存されて後世に残されるほどの価値も正直に言えばありません。
これからもずっとこのままで本当にいいのか、いちメーカーの人間として泰山タイルを見ていると考えさせらるところがありました。

泰山タイル

なお、展覧会にあわせて泰山タイルの公式HPが開設されたそうです。泰山タイルがお好きな方、この記事を読んで興味を持っていただけた方は、ぜひご覧になってみてください。
https://taizantile.com/

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作り手の思いを手でかたちにする。作り手ベースのコンセプトから生まれたタイル
▼「陰翳(いんえい)」
陰翳(いんえい)
▼「断片(だんぺん)」
断片

箸を支える、環境を支える。製造現場の「もったいない」から生まれた箸置き
タイルノハシオキ
クラウドファンディングサイト「Makuake」でプロジェクト実施中!8月20日まで。

型の作り方

こんにちは、T2の冨田です。
じめじめした日が続いていますね。梅雨って字面は美しくて好きなんですが、蒸し暑くてもっとも嫌な季節かもしれないです、、。
夏の暑さの本番が来る前に、先日、社内のパートさん向けのワークショップが行われました。
本日はそのワークショップで使用したものを用いながら、型の作成方法をご紹介しようと思います。

まず、粘土か石膏で原型を作成します。
・粘土原型
成形しやすい一方で、そのやわらかさから形の精度に若干甘いところがでます。
少し硬くしてから(完全には乾かさない)型作りに使用します。
粘土原型は型から外すときに変形させ、もいで取り出せるので、多少融通利くのがよいところですが、元の形状をなるべく維持したまま取り出したいときは油を少し表面に塗ってあげます。今回は型を何個か作成したかったので塗布しておきました。(これは椿油)

・石膏原型
かっちりとした印象のものが作れます。良くも悪くも形のアラが見えやすいです。
作り方は石膏を削り出す方法、あるいは粘土原型から型を作りそこから石膏原型をつくる方法があります。

石膏原型はとくに引っ掛かりがない外開きの形であること(抜け勾配と言います)を確認しながら作成、または型割を決めます。
出来上がった原型には離型剤(あるいはカリ石鹸)を塗りコーティングをします。これをしておかないと型作成時に、原型と型との石膏同士がくっついてそのまま取り出せなくなってしまいます。(これはもうどうにもならない、とても悲しいこと)

抜け勾配になっていない場合も型から原型を取り出せなくなります。また粘土原型を使用し粘土の柔らかさを利用して無理やり型を作成したとしても、成型時に同様のことが起こります。
抜け勾配は、型作りにはとても大事なことです。

原型の準備が出来たら外枠を用意して、中に原型を置き、石膏を流します。

枠にも離型剤を塗る

石膏は元は焼石膏という粉状のものです。これを70%くらいの水と合わせて、攪拌することで化学反応が起き白くて硬いよく見る固形のものになります。

水と合わせた石膏は攪拌と共に少しずつ反応していき、混ぜていくにつれ、だんだんととろみがついていきます。ヨーグルトより少し手前のゆるさが型に流しこむタイミングです。これがなかなかデリケートで、混ぜが足りないと気泡の多い脆いものになり、混ぜすぎるとみるみる固まってしまい、、といった具合で、石膏をベストな状態で固めるのには経験値が必要です。
ちなみに石膏は固まるときに手で触れてわかるくらい熱を帯びます。 そして温かさが引いていくと共に徐々に硬さを増していきます。
この温かいタイミングが固形ではあるがやわらかく、最も加工しやすいタイミングです。食器や立体物を作る場合は、この時に荒削りをしたります。

また石膏は固まるとき、発熱と共に膨張します。なので熱を帯びているときが原型を型から取り出すよいタイミングです。

原型に厚みがあるとすっぽりハマって型から取り出せなくなることがあります。
→ 対策:空気穴をつけてあげるとエアーで取り出せる

原型が取り外せたら、型の角を削り、また裏側を削り水平をだすなどして整え、二日ほど乾かして完成!

石膏は水を吸う性質があるので、これに粘土を詰めて、水を吸わせることで粘土を固めながら成形します。

型に粘土を詰め、へらで整えて成形
ワークショップで作ったもの

ワークショップのお話はまた別の回にてご紹介させていただきます、お楽しみに!