今日は先月開館10周年を迎えたモザイクタイルミュージアムに足を運び、様々なタイルの見学をしてきました。20年以上多治見に住んでいてずっとモザイクタイルミュージアムの存在は知っていたものの、訪問することができなかったため、とても楽しみにしていました!

モザイクタイルミュージアムは、丸みを帯びて温かみを感じる外観が印象的です。まずはこの外観について学芸員のかたから教えていただきました。全体的にベージュで凹凸のある壁は、土と藁を混ぜて作られています。また、よく壁面を見ていくと色とりどりのタイルや陶器が埋め込まれています。粘土山をモチーフにした外観の屋根部分には赤松が植えられています。かつてタイルや陶器を焼き上げる窯のなかに、赤松を入れ火を起こしていたことから赤松が植えられているそうです。外観からだけでも、この地にちなんでこだわりが詰まっていることが伝わってきました。


館内に入り、4階へいく階段を上っていくと、途中にも手すりにタイルが埋め込まれていたり、階の表示をタイルで製作したりタイル愛を感じました。


4階にはモザイクタイルミュージアムの目玉であるモザイクタイルのカーテンがあります。完全に吹き抜けになっていて雨風や太陽の光が差し込んできます。窓がないことで開放感が味わえたり、ひとつひとつ手作業でつけられたタイルのカーテンからはひとびとのぬくもりを感じられました。ほかにも、閉業してしまった銭湯の壁面からモザイクタイルのアートを持ってきたり、実際に昔使っていた浴槽や洗面台も展示してありました。色とりどりで大小さまざまなタイルは、アートにも装飾にも大活躍していました。




続いて3階には、昭和のモザイクタイルや笠原でのモザイクタイルの誕生秘話や特別展示会などこれまでに見たことがないモザイクタイルが知れる空間がありました。現在のタイルは、工場での大量生産により作られているため、均等な大きさや厚さで細かいサイズ展開が多いです。しかし、昭和時代やそれ以前のタイルを見てみるとひとつひとつの工程を手作業で作り上げたタイルや、複雑な色合いや模様をしたタイルが多くありました。


また、芸術タイルの特別展にはTNコーポレーションのタイル作品も展示されていました。展示タイルの中には、もう製造が終わってしまったタイルや個性豊かなタイルまで多様なタイルが集結していて貴重な経験になりました。


昭和時代のタイルに携わる会社の営業の方は、実際のタイルが貼ってある大きくて重い見本を何枚も現場までもっていき交渉していたそうです。そういった背景を聞いて、地元産業のタイル業界の歴史についても知ることができてとてもよかったです。

最後に2階には、現在のタイルについての展示が行われていました。実際に自身の暮らしの中にタイルを取り入れることができるように、手に取ってタイルを見比べることができます。そのブースの中には、タイルを壁に貼るだけでではなく、照明として使っている作品もありました。これからますます新たなアイデアでタイルを宣伝していけるきっかけになる予感がしました。


今回は、初めてモザイクタイルミュージアムに訪問させていただきました。
タイルは種類も色も豊富で、モザイクタイルアートが特に印象に残りました。特に壁面の窓から見える笠原の様子を表したタイルアートがとても大きい絵なのに1㎝ほどの小さいタイルを使って繊細に表現していたので素敵でした。タイル張りの浴槽をみて懐かしいと感じる方にも、昭和時代に製作されたタイルがレトロでかわいいと感じる方にも、すべての世代の方が楽しめる空間が地元の伝統産業によって作られていることを誇りに思いました。
