いつもタイルパークをご利用いただき誠にありがとうございます。
8月16日から週末にかけて、台風7号の関東接近による大雨や暴風の影響により、出荷済みのお荷物に配達の遅延が発生する可能性がございます。
(※関東以外の地域でも、今後天候や道路状況等によりお荷物の配達に遅延又は見合せが生じる可能性がございます)
出荷済みのお荷物の配送状況については、追跡用のお問い合わせ番号をメールでご案内しておりますので、各運送会社の追跡サービスからご確認ください。
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カテゴリー別アーカイブ: タイルあれこれ
さらさら?でこぼこ?おすすめ内装床タイルの手ざわりを比較!
室内から屋外まで連続で使用できるのが特徴の「イン&アウト」。
同じく屋内外で使用できる石調模様の「イン&アウト マーズ」。
内装と外装で2種類の面状が使い分けられる「ブルー&ホワイト」。
土足の場所だけならあまり気になりませんが、室内の床にも検討するとなると、手ざわりは非常に重要な要素。
そこで今回は、スタッフが実際に手や足で触ってみた感想をストレートにお伝えしたいと思います。床タイル選びの参考となれば幸いです。
今回比較したタイルはこちら

①イン&アウト YZI6S37 ②イン&アウト マーズ M6143 ③ブルー&ホワイト 30NG ④ブルー&ホワイト 30RG ⑤クリマ 2012KLM505 ⑥イン&アウト ハードウッド W122025
今回手ざわりを比較したタイルはこちらの6点。はじめの4つはそれぞれの手ざわりの違いを、うしろの2つはよく似た木目調でどういう違いがあるかをお伝えしたいと思います。
(※シリーズによってはカラーや生産ロットで多少手触りに違いが出る場合もございますのでご了承ください)
人気の床タイル4点の手ざわりを比較
ここからはスタッフが実際に触ってみて、手ざわりがなめらかと感じた順に並べてみます。
究極のさらさらで手ざわり抜群
「イン&アウト」

今回比較したタイルの中では最も凹凸が少なく、まさにすべすべ、さらさら。それでいて滑りの抵抗を測ったC.S.R値は、屋外使用可能な0.48をマークしました。(※タイルパークでは0.46以上を屋外使用の目安としています)
タイルの表面を例えるならまさにフラットな凪の海。手ざわりが良いので素肌で触れる可能性のある脱衣所の壁などにも良いかもしれませんね。

やや凹凸はあるが手ざわりには影響なし
「イン&アウト マーズ」

次に触り心地が良いと感じたのが、今年度から加わった「イン&アウト マーズ」。無印のイン&アウトと比べると若干表面に凹凸が感じられますが、靴下を履いて歩けばほとんど分からない程度。ゆったりとしたスパンの大きな波というイメージでしょうか。
こちらもC.S.R値は0.47のため、屋外でも使用可能です。

細かな凹凸で意見が分かれそう?
「ブルー&ホワイト」 NG(ノングリップ面)

屋外使用を想定したRG(ラフ面)との使い分けとして、室内使用の際におすすめしているノングリップですが、じつはC.S.R値自体は0.47あるので、数値上は屋外でも使用可能です(※玄関ポーチのような雨や泥かかりが多い場所は、より滑り抵抗値の高いRGがおすすめ)。
手ざわりは完全なフラットではなく、ごく浅いけれど細かな波が覆っているようなイメージ。靴下やスリッパで歩行する分にはほとんど気になりませんが、素手で触れると案外よく分かります。凹凸が細かいからか、人によっては下記のRGよりもざらりと感じることがあるようです。

凹凸はハッキリあるけど思ったよりさらさらしてる
「ブルー&ホワイト」 RG(ラフ面)

今回比較した中では最も凹凸を感じるRG。気になるNGとの違いですが、凹凸が多いというよりも「高低差がある」というイメージが適格かもしれません。この凹凸によって滑り止め効果を発揮しますが、とはいえ手で触った時の印象はそれほどざらざらとはしておらず、モップがけの必要がない場所なら、屋内でも十分使用可能です。(※モップが摩耗しやすいため)
C.S.R値は比較した6種類の中で最も高い0.5をマークしているため、水や泥かかりの可能性がある場所なら一番安心して選ぶことができますね。

木目調タイル2点の手ざわりを比較
次は、サイズもデザインもよく似た木目調のタイル「クリマ」と「イン&アウト ハードウッド」を比較してみたいと思います。
滑り止め効果は無いが居室内には最適!
「クリマ」

イタリア産の内装用タイル「クリマ」は屋内使用のみが想定された商品。C.S.R値も0.44と低いため屋外での使用は非推奨ですが、非常にさらさらとした手ざわりのため水濡れしない居室内にはおススメ。
手ざわりの滑らかさを活かして、壁に使用するのも良いかもしれません。

手ざわりには大差なし?内外併用ならこっち!
「イン&アウト ハードウッド」

今年度から「イン&アウト」のシリーズとして登場したハードウッド。実際に触ってみた手ざわりは、クリマと比較するとややすべり止めが効いているような感じはあるものの、凹凸感やさらっと感はほとんど差がありませんでした。
何といっても特徴的なのは、クリマと同じような手ざわりでありながらC.S.R値は0.47をマークしていること。そのため内装専用のクリマと違い、そのままテラスなどの屋外に繋がる場所でも採用することが可能です。使用する場所によってどちらを採用するかぜひご検討ください。

購入前にタイルサンプルで手ざわりをチェック
はじめにも書いた通り、室内の床に使用するタイルは手ざわりの良し悪しがとても重要な要素となります。長く身近に使用する住宅内装において、日々わずかなストレスが蓄積するのは少しでも避けたいところですよね。
ただ、今回の触り心地レビューはあくまでスタッフの主観なので、人によっては違った印象を受ける可能性も十分ございます。
カットサンプルを取り寄せた際は、色見や裏足の形状だけでなく、ぜひ手ざわりもしっかりチェックしてくださいね。
(※手ざわりはロットによって多少変わる場合がございます。予めご了承ください)

さらりとした手触りと、屋外でも使用できる耐滑り性という、これまでは相反すると思われてきたこの二つの特徴を併せ持つタイル「イン&アウト」シリーズ。一つのタイルで室内のデザインを屋外空間まで拡張でき、テラスやアウトドアリビングで調和のとれたデザインを追求。内装タイルに匹敵するなめらかさは清掃性にも優れ、定期的にモップがけをおこないたい飲食店や施設のフロアにも最適です。
この記事の執筆者:金谷(タイルパークスタッフ)
タイルパークの商品情報管理やWEBサイト更新を担当。学生時代に学んだ陶芸の知識を活かし、タイル商品の魅力を発信。
■関連商品のご紹介■

レギャン
今回の比較した中には含まれていませんが、レギャンもラフ面とノングリップ面がございます。タイル表面にデザイン上の高低差があるため室内の床ではあまり使われませんが、石調のタイルをお探しの場合はぜひご検討ください。
→「レギャン」を見る
■おすすめサービス■
タイルづくりの現場から 【番外編】倉庫と作業場
わたしたちがつくるタイル、そのつくっている現場の日常を、写真、動画を交えながら、工程を追って順にご紹介してきました。
前回までで、工場内は一通りぐるっと回りきったので、今回は少し離れて、倉庫とその中で行っている展示会の準備など諸々…について、少しご紹介したいと思います。


タイルパークの本社・工場。会社のすぐ前には川が流れ、一見すると自然豊かな場所のように見えますが、実は意外と市街地の中にあります。(マックまで徒歩3分!)
本社のすぐ前を流れる可児川。長閑な景色 11月撮影。最近は猛暑の日々…秋が恋しい
昭和34年の創業時は、モザイクタイル発祥の地で「タイルの聖地」とも言われる、岐阜県の多治見市、笠原という所に本社を構えていたのですが、平成元年に本拠地をこちら(お隣の可児市)に移転してきました。
そのため、大きな倉庫は、元々本社のあった場所や、他の場所にいくつかに分かれて点在しています。
ここ数年で、海外への輸出がかなり増えました。大きな単位で在庫が動くことも多いので、それなりの保管場所が必要です。

昨年、本社のすぐ隣に新しく倉庫を構えました!
上の写真は、本社から100m先の倉庫への道の開通式の様子。第一便のトラックが出発しました。

なんだか派手な外観。この空き物件、元々はゲームセンターが入っていた建物。

タイルを搬入する前の倉庫内。広々。壁に “Do it when you can.” とあります。うん、間違いないです(笑)
Before:奥の方からタイルを搬入中… After:ぎっしり、タイルで埋まりました!
1つ上の写真が内装工事中の様子のビフォー、こちらが搬入後のアフター。ずらっと並び、積まれたタイル、タイル、タイル…。
こちらの倉庫には、「ぺルラ」シリーズをはじめとする、アメリカのお客様と共同開発している自社製品を主に置いています。

デザインはアメリカ ”Designed in California” の文字が箱に記されており、作っているのは私たちの工場なので、”made in Japan” のタイルです。カタログにも「made by TN」と表記して掲載しています。海外のお客様向けにつくっている製品なので、商品名、形状や色も海外販売用に英語品番で記載されています。

「ぺルラ」は6色展開なのですが、色名が、「Kumamoto」「Kushi」「Moonstone」「Pacific」「Olympia」「CapePearl」。2種類の白の色名が、”熊本”と”櫛”。なぜ白が熊本なのか、真相は不明です。。。
この倉庫は、タイルパークの国内部門と海外部門の共通倉庫。海外へ出荷する製品は、一旦別の輸出専門倉庫へ移動し、そこから港へと運ばれます。船でアジア地域を中心に、世界各地へと運ばれていきます。
今日も倉庫では、フォークリフトが小回りを利かせ通路を通り抜け、安全第一で走っています。

勤続何十年のベテランスタッフさんが、バック走行でスイスイと運んでいました。
私は車のバック駐車でも、焦るとどっちにハンドルきってるのかわからなくなってしまうので、とてもできそうにありません…。
フォークリフトは、荷物を積んだ状態で前に走行すると、載せた荷物が視界の邪魔に。 その点、バック走行なら視界をさえぎられることがないため、よりスムーズに運転できるようになります。
しかも、出入口の段差部分で少し下り坂があるので、前進だと、前のツメの部分(フォーク)がぶつかってしまいます。ガタンっとなって商品が破損してしまったら大変です。
何気なく見ていても気付きませんが、話を聞けば、いろんな配慮がされていることがわかります。

倉庫内の様子をちょっとだけご紹介。
今、毎年9月に出展しているイタリアでのタイルの見本市「CERSAIE」(チェルサイエ)に向けて準備中で、少々散らかっております…。

入口には、チェルサイエに送る用の、出展パネルなどを入れる木箱が。今年もこれに詰め込んで、船で現地に送ります。
余談…入口にあった英文、訳してみました!(笑)
Don’t just sit there and waste your precious time, welcome to the next level! Do it when you can. It’s the only way to live a life.
〈翻訳〉
「 ただ座っているだけで、貴重な時間を無駄にしてはいけない!やれるときにやる。それが人生を生きる唯一の方法なのだから。」
(※DeepLにて翻訳 https://www.deepl.com/ja/translator)
ちょっと気になってネットで調べてみると、ゲーム「ソニッ〇」で使われていたキャッチコピーか何かのようでした。(そういえば、元々はセガワールドさんが入っていた建物でした)
やれるときにやる!
今まさに倉庫の奥では、チェルサイエ向けの展示パネルをどう仕上げていこうかと、作業の真っただ中。
まだ、真っ白な枠だけのものもあります…。
右の写真、ちょっと違うTILEPARKのロゴが写っていますが、これは海外向けに新しく作成したロゴです。しっかりとした安定感と親近感のある既存のタイルパークのロゴと違って、やや細めの書体で、ちょっと上品な感じがします。

こちらは「断片」タイルの新形状との組合せ。
今年の6月にドバイで開かれた「INDEX DUBAI 2024」、全国タイル工業組合のメンバーとして参加。
写真右の方にタイルパークのタイルが展示してあります。
その中のパネルの1つで、この「断片」の新形状を出していましたが、今準備しているパネルは5、6倍大きなものです。ランダムなアクセントではなく、部分的に並べてみました。

遠くから見ると、ボーダータイルのようにも見えますが、凹凸の大きなタイルで、凸部分の釉薬の薄いところと、釉薬の溜まる凹んだ部分で、色の差が大きく出ていて面白いです。
展示はイタリアですが、そこでの評価で、それ以降どう展開させるか、来年の新商品に加わるかなどが決まっていきます。
昨年に比べ、だいぶ時間が迫っている感がありますが、やるしかないですね。
私は印刷物の制作担当なので、タイルや展示パネルはつくれません。出来上がったものを見て、リーフレットなどの制作物を考えます。
単品タイルの撮影などをしつつ、しばし出来上がりを待ちます。
どんなパネルが出来上がってくるのか、今年も楽しみです。
▼ 「タイルづくりの現場から」
過去のブログをまとめました!タイルはどんな風に作られていくのか。
成形、施釉、焼成… それ以外も?!
ぜひご覧ください。
https://tile-park.com/index.php/blog/detail/31422
この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。

断片(だんぺん)
日常のモチーフを切り取った、物語性のある内装用装飾タイル。 パスタを使用してつくったやわらかな表情が魅力。全5色の繊細なカラーにも注目。
下の動画で、タイルの細部をチェック!
→「断片」を見る
■おすすめサービス■
ハンガリー人のタイルのある暮らし 2
前回の「ハンガリー人のタイルのある暮らし」では、ハンガリーの住宅でよく見られる内装タイルのトレンドを紹介しました。今回は外装タイルのお話をします。タイルの話の前に家の外側を想像していただくため、まずハンガリーの街をご紹介します。
ハンガリーの街
ハンガリーの街と日本の街の比較は難しいです。ハンガリーは北海道を一回り大きくしたぐらいの面積(日本の25%)で人口密度は少ないため、家は日本と比べ大きいです。そのため家に大きな庭がある家庭は日本より多いです。
また建物の見た目もハンガリーでは違います。まず、高い建物はあまりないです。そしてハンガリーは地震が無いので古い建物が多いです。最近の建物はコンクリートや木で建てられるが、古い建物は石で作られ壁が厚いです。ですから、日本のように外壁全体にタイルを張る家は少ないです。屋根にはほとんどの場合、粘土タイルが使用されており、50 年くらい長持ちします。
外装壁とタイル
ハンガリーの住宅の外装壁はプラスターが多いです。アクセントとして壁の半分やガレージ、柱などにタイル貼ることもあります。


タイルのパネル以外に窓の周りにも丸や四角くてかわいいデコレーションをタイルで作ることが伝統的です。おしゃれなタイルに番地を書くこともあります。



外装床タイル
ハンガリーでは庭でよくテラスがあります。テラスの床にはタイルを貼るのが一般的です。最近の流行は家の中でも外でも使える大きさで、厚さがない床タイルです。2024年には木目調の磁器タイルは、木の温もりと磁器の耐久性を兼ね備えるため、屋外スペースで人気があります。このトレンドはさらに進化し、さまざまな木目の、よりリアルな木の質感、複雑なパターン、より幅広い色が登場しています。


いかがだったでしょうか?機会があれば、私のブログで読まれたことを実際にご覧になってはいかがでしょうか?ぜひハンガリーに旅行してみてください。
この記事の執筆者:山中(TNコーポレーション 東京ショールーム担当 )
ハンガリー出身、2022年に仏教の研究で修士号を取得。2022年秋に来日。日本の文化や日本での生活を学びながら陶器とタイルの良さを味わい中。
■関連商品のご紹介■

室内から屋外まで。つながる床タイル「イン&アウト」シリーズ

サラサラなのに、しっかり止まる。なめらかさと安全性を最新技術で両立。
さらりとした手触りと、屋外でも使用できる歩行安全性(C.S.R値*1)という、これまでは相反すると思われてきたこの二つの特徴を併せ持つタイル「イン&アウト」シリーズ。一つのタイルで室内のデザインを屋外空間まで拡張でき、テラスやアウトドアリビングで調和のとれたデザインを追求。内装タイルに匹敵するなめらかさは清掃性にも優れ、定期的にモップがけをおこないたい飲食店や施設のフロアにも最適です。
ラインナップ

イン&アウト
あらゆる場所にすっと馴染むコンクリート調デザイン。5色3形状、壁面の装飾にも。
●C.S.R値: 0.48
●サイズ: 600角、600×300角、600×50角(壁面専用)
●参考価格: 6,200円/m2~

イン&アウト マーズ
石調の模様がリッチな空間を演出。高級住宅や店舗内装に。4色3形状。
●C.S.R値: 0.47
●サイズ: 1200×600角、600角、600×300角
●参考価格: 6,200円/m2~

イン&アウト ハードウッド
ナチュラルインテリアに仕上げる木目調。温かみと耐久性を両立。4色1形状。
●C.S.R値: 0.47
●サイズ: 1200×200角
●参考価格: 7,630円/m2
室内から屋外まで。汎用性の高さが選びやすい
素足やスリッパで歩行する「室内」、玄関やテラスといった「土足で歩行する屋内や半屋外」、雨がかかる可能性の高い「屋外」は、従来それぞれの場所に適したタイルを使い分けることが一般的でした。

イン&アウトシリーズは、内装タイルのようななめらかな手触りと、屋外でも使用可能なC.S.R値の両立が特徴。とくに水濡れに対する耐滑り性は高く、雨に濡れる屋外でも安心してご使用いただけます*2。
水滑りの比較動画
乾いた状態と水に濡れた状態での滑り具合を、
従来のマット仕上げのタイルと比較した実験動画です。
また床と同じデザインのタイルを、そのまま壁に施工することも可能。これまでのような場所ごとの使い分けを必要とせず、室内から屋外まで同じタイルでデザインを統一することができる汎用性の高さを有します。
土足の場所もお手入れラクラク、抜群の清掃性
飲食店や食品を扱うお店の入り口やテラス席では、清潔を維持するためにモップがけをおこないたいことがあるかと思います。

お客様の安全も考慮すれば、こうした屋内外の繋がりのある場所には、できるだけ滑りにくいタイルを選びたいところです。しかし、従来の耐滑り性の高いタイルは、主に表面に凹凸をつけることで滑りにくさを維持してきたため、雑巾やモップの繊維が引っ掛かり、すぐに摩耗してしまうというデメリットがありました。
イン&アウトは内装タイルのようになめらかな表面を持つため、水拭きやモップによる掃除がしやすいことも大きなメリット。また「水濡れ時の滑り抵抗値が高い」という特徴も持つため、掃除直後や雨降りの日なども水すべりしにくいという強みを持ちます。

従業員や住人にとって、メンテナンスのストレスはできるだけ避けたいもの。サラサラとした手触りのイン&アウトなら、日々の清掃をおこなう使用者に優しく、美しい見た目も長持ちさせることができます。
研磨技術の進化が生んだ最適なバランス
イン&アウトは最新の研磨技術により、屋外使用ができる耐滑り性と、内装タイルのような均質な表面、両方の特性を残した最適なバランスの表面加工がされています。

従来品ですと凹凸やムラの激しかった表面を可能な限り均質に均し、つい触ってしまいたくなるようなすべすべとした仕上りにしつつも、最低限の滑り止め効果は維持される絶妙な表面加工。デザイン性と安全性、どちらも大事にしたい場合におすすめです*2。
居室、テラス、アウトドアリビング。拡がる使用イメージ

広々としたリビングから外のテラスにかけて、同じタイルを使用したイメージ。
左奥に見えるボーダーの壁面には600×50角を使用。
(「イン&アウト」 YZI6S37-600、YZI6S37-648、YZI6S34-648)

内装タイルのようにすべすべの面状のため、スリッパや靴下で歩行する居室や廊下でも使用OK。
床暖房*3にも対応しており使用の幅は広い。
(「イン&アウト」 YZI6S36-600)

戸建住宅でよく見られるテラス空間など、靴履きとスリッパ両方での歩行の可能性がある場所も安心。
石調のタイルならクラシカルなデザインが叶います。
(「イン&アウト マーズ」 M6142-600)

アーバンな雰囲気の住宅にも馴染む、高級なデザイン。屋外のスペースまでシームレスに繋がっています。
(「イン&アウト マーズ」 M6141-600)

飲食店は飲みこぼし・食べこぼしが床に落ちることもあるためモップがけはマスト。
日常的な拭き掃除でいつでも清潔な店内に。
(「イン&アウト ハードウッド」 W122022)

素足で開放的に過ごしたい場所にも。
(※水濡れした状態で素足で歩行すると、靴履きの時よりも若干滑り易くなります)
(「イン&アウト ハードウッド」 W122027)
「イン&アウト」シリーズをご採用いただいた皆様へ
私どもの販売する「イン&アウト」シリーズをご採用いただきありがとうございます。
タイルパークでは、これからタイルを購入する方への参考情報として、タイル工事が完了後の施工写真の募集と紹介をおこなっております。実際に「イン&アウト」シリーズを使っていただいた感想といっしょに是非お写真をお送りください。

(*1) C.S.R値…JISに定められた滑り性試験によって測定される滑り抵抗係数です。タイルパークでは屋外床での使用適正の目安を0.46以上としています。
(*2) 水濡れ以外の表面条件(泥、油、石鹸の付着など)や傾斜の場所では耐滑り性が下がる可能性がございます。また浴室の床はぬめりや目詰まりなどが原因で滑る恐れがあるため使用をお控えください。
(*3)東邦ガスの温水式床暖房仕上げ材として推奨を受けています。
https://www.tohogas.co.jp/living/yukazai/new_07.html
最終更新日:2024年7月2日
夏季休業のご案内
いつもタイルパークをご利用頂き、誠にありがとうございます。
下記の期間は全社休業となります。ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
2024年8月10日(土)~15日(木)
※16日(金)の営業はご注文・お問合せの受付、サンプル・カタログの発送対応のみとなります。通常注文の出荷は19日(月)より再開いたします。
通常注文の出荷配送について

■8月10日~18日のあいだは商品の出荷がストップいたします。(16日は都合によりご注文の受付・お問合せ対応・サンプルの発送のみとさせていただきます)
■8月1日頃出荷分より、沖縄県などの遠方から順にお盆までに配達がおこなえない地域が発生します。出荷後の配送状況は、発送完了メールに記載のお問合せ番号より運送会社へご確認ください。
■8月11日~15日は運送会社での配達・再配達が休止となる可能性がございます。またお届け先地域によっては、お盆前に出荷したお荷物につきましても、最短の配達が19日以降となる可能性がございます。お盆期間中、またはお盆明けすぐに工事をご予定のお客様は、可能な限り早めのご注文をいただきますよう、ご理解とご協力の程お願いいたします。
■8月9日の出荷は、当日正午12時までにご注文・ご入金が確認でき、かつ当日出荷可能な内容のご注文までが対象となります。ご注文商品や内容によっては、やむを得ず8月19日以降の出荷となることがございますので何卒ご了承ください。
■連休明けの営業再開直後はご注文が大変集中致します。やむを得ず出荷の遅延が生じる可能性がございますこと、予めご理解・ご了承下さいますようお願い申し上げます。
<2024年問題について>
「物流の2024年問題」の影響から、従来通りの納期でのお届けをお約束することが難しくなっております。詳しくはこちら
<配達日指定について>
※8月2日~8月18日の間は、注文手続き画面から到着日指定をお選びいただく事ができません。受取日のご希望がございます場合はお問い合わせ欄へご記載ください。なおご希望に沿えない場合は受取日調整のご連絡をさせていただきます。
※遅延が発生しやすい時期のため、お急ぎの方は可能な限り前倒しでのご注文・お受け取りにご協力ください。
※時間指定はおつけできませんのでご了承ください。
サンプル注文の出荷配送について
サンプルは原則通常通りの出荷・配送体制となりますが、連休前後はご依頼件数の増加が予想されるため、やむを得ず発送の遅れが生じる恐れがございますこと、予めご了承願います。
※休業中はプロ会員申請の登録完了がおこなえないため、業者様でサンプル請求をお急ぎの方は、一般会員にご登録いただき後日プロ会員へ変更も可能です。
※8月2日~8月18日の間は、注文手続き画面から到着日指定をお選びいただく事ができません。受取日のご希望がございます場合は可能な限りご対応をいたしますので、お問い合わせ欄へご記載ください。
※不在による持ち戻り後の郵便局保管期限は1週間です。保管期限内にお客様からの再配達依頼が無い場合は弊社へ返還され、再発送はおこなわれませんのでご注意ください。
このタイル、よく見れば・・アレです。
東奔西走~タイル旅 vol.4
タイルパークの(株)TNコーポレーション、デザイン室の渡辺です。
タイルが使用された建物をいろいろ巡る企画、
「東奔西走~タイル旅」です。
建築に関わる方の何らかの参考になれば幸いです。
今回は、地元の工務店さんの住宅の新築現場を訪ねました。


さて上のタイル、日常生活の時に時々目にする「アレ」を用いて表面の柄を作っています・・・わかりますか?

よーく見ると・・・「パスタ」からなんです。
↓下の画像はその試作の様子です。

タイルパークの自社工場の工房では、
日々新しいタイルを目指して試作を重ねています。




こちらのお宅ではキッチンだけではなく、洗面の場所にもタイルパークのタイルを採用していただきました。



表面に施されたスジ面と、
それを強調するための豊かな濃淡をもつ釉薬が生み出す
レトロなイメージは、
和風住宅や和モダン空間におすすめです。



ご協力いただけた工務店の方、
当日にやさしく対応してくださった施主の方に
心から感謝いたします。
写真協力:株式会社 大幸住宅可児工房
この記事の執筆者:渡辺(タイルパークスタッフ)
タイルパークでお客様からの問合せ対応やコンテンツ作成を担当 。妻、娘、ペットのインコと仲良く暮らす50代。綺麗なものと動物が好き。
■関連商品のご紹介■

断片 DPS-0P / Pasta
身の回りの様々な存在を石膏型で取り留めたものを、タイルに落とし込み、その製作過程からより身近に感じ、楽しんでもらいたいという思いで製作されたタイル。
→詳細を見る

大波 ORNAMI-KAMI
タイル表面に施されたスジ面と、それを強調するための豊かな濃淡をもつ釉薬が生み出すレトロなイメージは、和風住宅や和モダン空間におすすめ。
→詳細を見る
■おすすめサービス■
釉薬がもつ役割、特性
タイルデザインの幅を広げる立役者、「釉薬」
「釉薬(ゆうやく)」とは、やきものをコーティングするガラス質の膜のことで、多くのやきものタイルの表面に施されています。
元々やきものは土を成形・乾燥させた後、そのまま火にくべて焼き固められていました。ところが、土器の焼成に窯が使われ始めるようになると、舞い上がった灰が飛んで行かず焼成中の器に降りかかり、冷え固まってガラス質のようになることを発見(自然釉)。これが釉薬のはじまりで、日本では奈良時代頃から人の手によって釉薬(灰)を乗せた陶器が作られはじめ、その後様々な進化をみせることとなりました。
釉薬には様々な役割がある
土を固めて焼くだけでは満足できず、より高みを目指した人類。長い長い試行錯誤の歴史をもつ釉薬には、様々な役割が生まれます。
1.耐久性をアップさせる
ガラスの膜でコーティングすることで、施釉陶器は様々なメリットを手に入れます。釉薬面から水が内部に侵入しにくくなって耐久性があがり、お手入れもしやすくなるので長く使い続けることができます。身のまわりにあるやきものの器を見ていただくと、ほとんどは土がむき出しの状態ではなく、釉薬でコーティングされていると思います。

2.デザインを与える
釉薬に含まれる成分は、焼成による化学変化で様々な色に姿を変えます。たとえば基礎的な調合の釉薬に酸化鉄を添加すれば焼成後に黄みがかったり、銅を添加すれば織部のような緑色になるなど。時には絵の具のように顔料を混ぜて発色を生み出す場合もあります。
また調合内容によって釉薬が溶け出す温度を調節したり、炎の当て方や冷却スピードによって結晶を生じさせ模様のように見せるなど、質感や模様にも変化を与えることができるため、その可能性は無限大。陶芸家の中には釉薬沼にハマって、作陶よりも釉薬の調合試験に没頭する人もいるほど奥深い世界です。

タイルでよく使われる釉薬の種類
タイルパークで販売中の商品にもよく見られる4種類の釉薬を紹介します。
透明釉
焼成後に無色透明となるベーシックなツヤありの釉薬です。タイルの素地(きじ。土のこと)の色の影響を受け、またベーシックな調合から成分比率を変えることでほんのり色みをつけたり、調合内容によっては素地の凹部分に流れ込んで濃淡を生んだりもします。タイルの業界では「ブライト」と呼ばれることも。


フチなど薄づきの部分は、素地の色がかなりハッキリ見えるものもある。
マット釉
焼成中に釉薬の結晶が表面を覆ったり、半融けになるように調合された、ツヤのない不透明な釉薬です。透明釉と違って素地の色の影響を受けないため、色のブレが出にくいのが特徴です。じつは釉薬の表面には凹凸があって、これが光を乱反射させてツヤ消しに見せているのですが、この凹凸は目には見えないぐらい細かいので、ほとんどはツヤのある釉薬と同じ感覚で使用できます。

ラスター釉
てりてりとした虹彩のような輝きが特徴の釉薬です。他の釉薬とは違い700度程度の低温で焼き付けるため、一度1200度以上でしっかり焼き固めたタイルに、上から施釉してもう一度低温焼成して作られています。独特なツヤ感がとても美しいですが、紫外線や酸で釉薬が劣化してしまうことがあるので、使用場所には注意が必要です。

貫入(かんにゅう)釉
焼成前はタイル素地にも釉薬にも水分が若干含まれるため、焼成で水分を完全に失うと少し小さくなります。この時生じる素地と釉薬との収縮率の差によって焼成後に現れたヒビを貫入と呼び、これを意図的に大きく入るように調合したのが貫入釉です。器でも鑑賞対象として昔から好まれ、時間の経過でも少しずつヒビが増えることがあり、変化を楽しむこともできる釉薬です。
ただしタイル表面にまで現れているヒビなので、当然細かい粒子は隙間から入り込んでしまい、時間とともに汚れの原因にもなってしまいます。そのため、一般的には浴室などの水がかりが激しい場所ではあまり使用されません。

釉薬からオススメするタイル
透明釉 ー透け感によって軽やかな雰囲気に

睡蓮-SQ
スタンダードなサイズの2種類の四角形と、見切りやアクセントに使用できるボーダータイル。表面には水をたたえたようになめらかで透け感のある釉薬が施され、静かな安らぎを与えます。
マット釉 ーツヤ消しのスッキリとした見た目

ニューヨーク-ヘキサゴン
思わず触れていたくなる心地よい手触りと、ツヤ消しならではのスッキリとした見た目が特徴のモダンなヘキサゴンタイル。約5cmと約10cmの2種類のサイズで、それぞれ白と黒を用意。
(※サイズごとに違うマット釉が使われています)
ラスター釉 -華やかな輝きが魅力

ガク(楽)-プレーン
ラスター釉の輝きと、変化に富んだ表面の形状が、照明効果を最大にまで高めて豪華な空間を演出。チャペルやブティック、バーなど、きらきらと華やかな輝きを求める場所におすすめ。
貫入釉 -意匠の一部になる大胆なクラック

魁(かい)
素地に彫りこまれたマジョリカ風の模様に、透明感のある繊細な釉薬の濃淡が混ざり合うデザインタイル。近づいて見ると全体に貫入のクラックが入っており、クラシカルな風合いに。
色や質感は実物でないと分からない
ここまで紹介した以外にも、タイルパークで販売しているタイルでは様々な種類の釉薬が使用されています。こまかな質感や風合いの差は写真では再現できず、手にとってみないと分からない情報がたくさんあります。
カタログやホームページの写真だけで決めてしまい、思っていた手触りやツヤの具合と違ったという失敗談も少なくありません。タイルを検討の際は必ずタイルサンプルをご確認ください。
サンプルの請求方法はこちらをチェック

また釉薬は化学変化によって色や風合いを生んでいるため、生産ロット毎に誤差が生じやすいという特性もあるので注意が必要です。生産ロットの誤差についてはこちらのコラムもぜひ併せてお読みください。
この記事の執筆者:金谷(タイルパークスタッフ)
タイルパークの商品情報管理やWEBサイト更新を担当。学生時代に学んだ陶芸の知識を活かし、タイル商品の魅力を発信。
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これぞやきもの!湿式タイルの魅力
普段目にする機会は少ないかもしれませんが、じつは魅力あふれるタイル「湿式タイル」。土らしさに溢れたあたたかな風合いと、どこか懐かしさを感じるデザイン。湿式タイルが秘める魅力についてご紹介したいと思います。

タイルには2種類の製造方法がある
タイルには大きく分けて2種類の製造方法、「乾式(かんしき)製法」と「湿式(しっしき)製法」があります。製法が異なる要因は、成形時の原料が「乾いている」か「湿っている」かです。

乾式製法は、水分を飛ばして顆粒状にした原料を、高圧プレスで押し固める成型方法です。設備さえあれば効率よく大量生産ができ、元々水分がほとんど無い原料から作られるために、焼成後の寸法精度も高く品質が安定しています。
対する湿式製法は、水分を含んだ「粘土」の状態から成形をおこないます。多くの場合は「土練機」と呼ばれる機械を使って土を均質に練りつつ、ところてんのように押し出しますが、手で粘土を捏ねたり切り出したりといった成形方法も含まれます。


こちらが土を練って押し出す機械「真空土練機(どれんき)」。写真奥側で粘土を練り、円筒の中を粘土が通ってきて、手前の口金から押し出されてきます。湿り気のある粘土を使うため口金やローラーにくっつきやすく、乾くと固まって後から出てくる成型品を汚してしまうため、使用の都度小まめな掃除が欠かせません。
時代とともに少数派となった湿式製法
TNコーポレーションをはじめ様々なタイルメーカーが集う、日本一のタイル生産地であるこの岐阜県美濃地方にも、かつては湿式タイルを生産する工場がたくさんありました。しかし、高度経済成長期にはタイル需要の増大から、コストパフォーマンスの良い乾式製法だけをおこなう工場が次第に増え、今では量産の湿式タイルを製造する工場はかなり減ってしまいました。
焼成時の収縮は原料の含水量が多いほど大きくなるため、粘土から成形する湿式タイルは仕上りに歪みや寸法誤差が生じやすいという難点もあります。それらの土の持ち味がダイレクトに活かされる湿式タイルは、やきものの温かみと歴史が詰まった魅力あふれるタイルなのです。
湿式タイルの魅力
「土」の持ち味がダイレクトに活かされる
粘土を成形して、焼き固める。昔ながらのシンプルな製造方法である湿式製法には、土の持つ魅力が詰まっています。手で押したりつまんだり、ものが触れた痕跡がそのままの姿で残る粘土は、人の手の温もりを感じさせ、大量生産ラインでは生み出せない「素材そのものの美しさやあたたかさ」を表現することができます。

温かみのあるデザイン
湿式製法で作られたタイルには、まるで陶芸作品のような柔らかさと温かみが宿ります。どこか懐かしさを感じさせるデザインは、工芸ブームの波に乗って近年再発見されつつあります。

オールハンドメイドも可能
皆さんも、子どものころに粘土遊びは経験があるかと思います。湿式タイルづくりは、まさにその延長線上。タイルパークでは、黒土の魅力をふんだんに発揮したオールハンドメイドタイル「陰翳(いんえい)」や、粘土で成形した柔らかいタイルに手書きの絵付けを施した「絵本」なども製作しています。

タイルパークの湿式タイル
北野(キタノ)


スマートな形状に雅な色合いが映える、日本の伝統色ボーダーシリーズ。ホワイトやブルーは洋風のインテリアでも馴染みます。湿式のボーダータイルは反りが出やすいため、目地は通常の内装タイルよりもやや広めにしっかりとっていただくのがオススメです。
[日本製タイル]
嵐山(ランザン)


スジの入ったフラット面と山形面の二種類から成るボーダーシリーズ。伝統的な焼き物の釉薬を使用し、温かさ溢れる仕上りになっています。
[日本製タイル]
祇園(ギオン)


特殊釉薬に、さらに鉄釉を掛け合わせた独特の風合い。土の魅力を大胆に取り入れた、力強い空間を生み出します。
[日本製タイル]
ダンボ


中国製の煉瓦タイルに釉薬を掛けて焼き上げました。下地の色と釉薬の色がゆったりとまじりあい独特な風合いに。
[輸入タイル]
絵本


美濃地方の白い土を成形した画用紙のような白い素地に、時折滲む絵の具を使って水や雨を連想させるデザインを施し、絵本のようなやさしい世界を持たせました。1枚1枚にゆらぎのある、ハンドメイドだけが生み出せる物語を感じてください。
[made by TN(日本製タイル)]
陰翳(いんえい)


伝承された陶芸の技法を用いてひとつひとつ丁寧に手仕事で仕上げた、最高級の陶壁タイル。素材・釉薬・成形のすべてにやきものの国・美濃ならではのこだわりを詰め込み、日本独自の趣や重厚感、原料ロスの少ない生産工程などが評価され、2022年度のグッドデザイン賞も受賞しました。
黒と金の厳かな質感、温かみがあり引き締まったテクスチャ-を活かした新しい陶壁。これにより、日本独自の趣や重厚感を表現したいデザイナーに対し、理想の空間を簡易に再現できる機会の提供を可能にします。
[made by TN(日本製タイル)]
(本記事は2021年に開催した「湿式タイルの魅力を知るキャンペーン」を再編集したものです)
この記事の執筆者:金谷(タイルパークスタッフ)
タイルパークの商品情報管理やWEBサイト更新を担当。学生時代に学んだ陶芸の知識を活かし、タイル商品の魅力を発信。
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タイルづくりの現場から サンプル出荷編
わたしたちがつくるタイル、そのつくっている現場の日常を、写真、動画を交えながら、工程を追って順にご紹介しています。
第7回目は、タイルのサンプル出荷の様子をお伝えします。

これまで、タイルが出来上がるまでを順を追って紹介してきましたが…
タイルは焼き物。
その一つ一つの細かな特徴は、実際に手に取って見て、触ってみないことには、なかなかわからないものです。
左(上)から
プランク…ラスターの具合、いろんな角度で見え方を確認
コーン…カラーで異なる釉薬表現、段差での色の変化もチェック
スーベニア…カーブがついた面状でフチで変わる色、側面も確認
遊彩…ウェーブ面の凹凸具合、模様の見え方を違う角度からも
タイルパークではタイルのサンプルを、送料も含め、無料でご提供しています。
実物をみて、しっかりと確認してから購入していただくことで、発注ミスなどのトラブルを未然に防ぎ、安心して施工していただきたい、というのが、サンプルを「無料」にしている大きな理由の一つです。
すぐ届く!タイルサンプル
サンプル注文を受け付けると、原則、翌営業日までに発送するよう迅速に対応しています。
ご依頼いただくと、だいたい2・3日後くらいには、お手元に届くのかと思います。
サンプル出荷担当のスタッフの朝は、受注処理からはじまります。
前日、営業時間終了後に来た注文を捌いていきます。

休業日明けの日は、金曜夜~土・日の2.5日間分の注文がたまっているので、数も多くとても大変。大型連休明けなんかは、なおさらです。
受注リストを出力し、いざサンプル棚へ。
工場の片隅にあるサンプル棚。所狭しと並ぶ様々なタイル。
数百を超える商品群の中から、依頼の品を素早くピッキングしていきます。

サンプルが最もよく出る商品は、作業机のすぐ傍に置いてあります。
・サブウェイ SUW-150
時代を超えて愛される、スタンダードな白の「サブウェイタイル」
・メトロ HLPU36
こちらもスタンダード!絶妙なグレーがどんなスタイルにも◎
この2つは、ずっと人気の定番商品ですね。サブウェイは、ツヤのあるタイプですが、マットタイプの「サブウェイ-マット」(DMW-1501M)も、これらと並んでよく出ます。
メトロの中ではグレーが一番人気ですが、白(HLCO36)とブラウン(HLNA36)も同じぐらいよく出ています。サイズ違いで、大きな 402×100mm も合わせてよくご依頼いただく商品です。
ちなみに、4月のカタログ発刊と共に発売となった新商品も、よくご注文いただいております。

・縄文
穏やかながら変化に富む釉薬の表情が特徴のモザイクタイル
模様入りの長方形と、立体的な縦長六角形の2種類がありますが、長方形の方がよく出ている感じです。どちらも、面状の凹凸で釉薬の表情が変わるので、そこがみどころ。
2番の色は、何色かと聞かれればライトグレーなのですが、なんとも表現しがたい色で…。やわらかい、やさしい、温かみのある色です。
4番の青は、写真ですと、かなり彩度が高い印象を受けますが、実物を見ると、またちょっと印象が変わります。照明によってもだいぶ変わってきますが…。
・大河
雄大な大河を思わせる240×60mmの内装用ユニットタイル
特徴あるレリーフが魅力ですが、意外とフラットの方がサンプルが出ています。釉薬にもかなりこだわっているので、そこに注目される方が多いのかもしれません。これこそ、画像だけではなかなか伝わりにくいので、手に取って見ていただきたいところです。
焼き物らしさをすごく感じる(焼き物の知識がない私にも)、そんな仕上がりです。
ちょっと、新商品の話が長くなってしまいました。。。
ちょっとここでブレイク。
サンプルお取り寄せ人気ランキング発表!

新商品が発売された4月から6月までの3か月間の、シリーズ別のサンプル出荷数を集計しました。
長年人気の自社製品「エルサ」が堂々のダントツ1位!
続いて、昨年の新商品で、今年は3種の新形状が追加された「プラハ」が2位でした。床タイルの新商品「イン&アウト」シリーズもランクイン。
6月1ヶ月間の商品別ランキングでみると、シンプル、白、が根強い人気。2022年発売の、こぶりなボーダー「スーベニア」が2色ランクイン! 健闘しています。
どの商品も、基本の白や淡い色の方がサンプルがよく出る傾向にあります。
送り状を見ながらピックしたタイルを、作業机に集めて一旦確認。表面のタイルの顔をきれいに拭いてから、丁寧に梱包していきます。
手際よく、軽やかに、タイルが箱に詰められていく様子は、見てるだけで気持ちがいい!(モノが散らかっているのが嫌いな性格です…)
下の動画はサンプルを梱包する様子。このサンプルをご依頼されたお客様は、ボーダー系で、カラーは淡いグレーやベージュで落ち着きのある色と、深みのあるグリーンとブルー系。表面はフラットではなく緩やかな面状の変化のある、クラフト感あるタイルをお求めの方かと思われます。

あ、これ私の注文したやつ!と気付かれた方、いらっしゃいましたでしょうか。届いたタイルは、いかがでしたか?
さて、箱詰めを終えたら、送り状を出力。
仮で箱に小さくお客様のお名前をメモしてあるので、間違いないか確認、その上に送り状を貼り付けていきます。
この日は火曜日でしたが、けっこうな量のご注文数。
大きな物件なのか、何枚も依頼される方や、1枚だけの方、さまざまです。
ちなみに一般会員の方は、10点までは無料でお届けしています。
本日分のサンプル出荷分、山盛りいっぱい!完了です!
午後、運送会社さんに集荷にきていただき、皆様の元へと配達されます。
入社した当時は、無料でタイルを配ってしまうなんて、なんてもったいないことを…、と思っていましたが、会社でいろいろとタイルについて学んで知っていくうちに、サンプルを無料で提供する理由がわかってきました。
今は、多いときで一日に40~50件、1件につきタイル枚数は様々なので数量にするともっと多いのですが、毎日とてもたくさんのご依頼をいただいています。
タイルパークのタイルに興味を持っていただき、サンプルをご依頼いただくことはとてもありがたいことです。
さて、サンプルですが、こんな工夫があります。
サンプルタイルの裏側には、QRコードが付いています。このQRコードから商品詳細ページへ飛べるので、商品の在庫状況の確認や、注文まで、スムーズに出来てしまいます。
また、カタログには掲載しきれなかった写真や情報を、Web詳細ページから得られたり、最新情報も常に更新しているので、ぜひご活用いただければと思います。
あと、サンプルに関しての注意点もあります。
サンプルは、ものによって販売している状態とは異なる状態でお出しするものがあります。
床タイルのような大きなものはカットした一部を、モザイクタイルなどユニットシートになっている商品も、10cm程度にカットしたシートの一部をサンプルとしてお出ししています。
表紙張りユニット仕様のものは、タイルの表面に紙が貼ってあるそのままの状態では肝心のタイルが見えません。なので、タイルの裏に紙を貼り直したもの、もしくは、専用の台紙に貼り付けたものをサンプルとしてお出ししています。
サンプル(貼り直したもの) 実際の商品(紙で見えない)
表紙張りのユニット仕様が多いガラスモザイク。
さきほどの表面に釉薬がのっている焼き物タイルと違い、裏表が同じような見た目のものも…。
上の写真の「ジョー」の他、「アガット」など、製造工程の都合上、裏面の方がツルツルとした丸みを帯びた形状になっています。
これらも、サンプルでは「裏」に紙を貼り直して、「表」が見えるようにお出ししているのですが、購入された商品は表紙張りの仕様なので裏面がよく見えている状態。ここでツルツルとした裏面を見て、「……?」「この丸く角がとれた方が表なのでは?」となり、お問合せをいただくことがあります。

実際に、展示会用のパネル張りをプロの施工業者さんにお願いしたときにも、「あれ?これ、こっちが表じゃないの?」と聞かれたことも。
「表紙張りユニット」は…
商品:紙が貼ってある方が「表」
サンプル:表の紙を剥がし「裏」に台紙を貼ったもの
実際にサンプルを見て決定する方と、現場で施工される方とでは、別々の場合がほとんどかと。不安を感じたら、施工前にお問合せいただき、確認していただければ思います。
その他、サンプルに関するご注意をまとめたチラシも、同封してお届けしています。
▼ チラシはこちらからもご覧いただけます。
サンプルに関するご注意(PDFが開きます)
▼ サービス内容について詳しくはこちらもご覧ください。
サンプルについて
タイルを検討する際に、最も重要な参考資料となるサンプル。
素早く確実にピッキングし、丁寧に包み、できる限り早くお客様のもとへ届けられるよう、担当のスタッフさんは毎日忙しく動いています。お打合せまでの時間が少ないお客様もいるため、作業の正確さとスピーディーさが求められます。
タイルの知識はもちろん、それぞれのサンプルの配置場所の把握、サンプルの欠品がないように事前の手配・準備も。
たくさんのサンプルを1つの箱に詰めると結構な重量で、ときには力のいる仕事でもあります。
さて、今日は金曜。
休み明けの出荷作業がスムーズにいくよう、先ほどきたばかりの注文も今のうちにできるものは梱包、月曜にすぐ出荷できるよう準備を進めます 。
この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。
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