いつもタイルパークをご利用いただき、誠にありがとうございます。
1月24日から非常に強い寒気が日本列島に流れ込んだ影響により、各地で幹線道路の通行止めや渋滞が相次いでおります。
これにより、各運送会社での大幅な配送遅延が発生しております。
1月26日時点で運送会社の集荷は再開いたしましたが、依然として指定日配達をお約束できない状況が続いております。
ご迷惑をお掛け致しますが何卒ご了承願います。
※出荷後のお荷物の状況については、発送済み連絡メールに記載のお問い合わせ番号で運送会社にご確認ください。
水で濡れても滑りにくい、内・外使用可能な床タイル
新商品!床タイル
「イン&アウト」ご紹介
「滑らかなのに、水に濡れてもキュッと止まる」
▼ 「イン&アウト」とマットタイプのタイルで水滑りを比較!
2つのタイプの床タイルを使って簡単な比較実験をしています
雨などで濡れる外部の床に使う大判タイルの場合、弊社の従来品では滑り止めの効果を持たせるためにタイル表面がザラザラした感触のものとなっていました。
新商品「イン&アウト」は水で滑りにくいのに、サラサラした滑らかな感触を実現。
例えるなら・・
従来品:サンドペーパー(紙やすり)に似た手触り
新商品:コピー用紙に似た手触り
ぜひ、サンプルで手触りをお確かめいただきたい商品です。
弊社従来品(商品名:ブルー&ホワイト)では内部用と外部用・・別々にご用意していましたが、新商品( 商品名:イン&アウト)は表面が滑らかなのに水で濡れても滑りにくく、様々な場所に活用いただけます。
もちろん、床だけではなく壁にも使用いただけます。
建築の内と外、床と壁・・統一感のある質感が実現可能なタイルです。
※履き物の材質や泥・油等により滑る可能性はありますので、常に汚れやすい床面での使用についてはご注意ください。
600×600角(6,200円)
600×300角(6,290円)
( )は参考㎡価格
※壁面でのアクセントとして600×50角もご用意
滑らかな表面なので、お手入れもしやすく掃除が簡単。素足や靴下で歩いても大丈夫。
キッチン、脱衣所などの水に濡れる可能性のある場所でも安心です。(注:浴室床には石鹸などの影響もありますので使用出来ません。)
従来品 (商品名:ブルー&ホワイト)に比べ、新商品( 商品名:イン&アウト)は表面が滑らかなのに、水濡れ時の滑りにくさは同等程度を実現。(履き物の材質や石鹸・泥・油等により滑る可能性はあります。 )
表面の滑らかさは下記画像からもわかります。
左:従来品 (商品名:ブルー&ホワイト)
右:新商品( 商品名:イン&アウト)
住宅のリビング~アウトドアリビング・リビングテラス
などには特にオススメです。
ぜひ、下記のボタンから
↓サンプルをご依頼ください。
▼ こちらの比較動画もぜひご覧ください
水濡れに強い「イン&アウト」と、グリップ、マット 2つのタイプから選べるスミニャック、
この2種類の床タイルを簡単な比較実験をしながらご紹介しています!
T2plus(仮称)の取り組み
こんにちは、T2の千田です。 今回はT2puls(仮称)の取り組みについて紹介したいと思います。
現在T2では2/28(火)~3/3(金)の期間に開催される“建築・建材展2023”に向けて急ピッチで準備を進めております。今回の建築・建材展はT2の1年間の活動報告の場として位置付けておりまして、各人の1年間の取り組みが皆さんに上手く伝わるように意識して展示方法などを考えております。
その1年間の取り組みの中でも、今回はT2puls(仮称)の取り組みについて紹介したいと思います。T2plusとは【”アートタイル”を”プロダクト”へ】をコンセプトにゲストアーティストとタイルの共同開発をする取り組みの事です。現在はシライナギサさん、齋藤まゆさんという二人の陶芸作家さんと共同開発を進めております。と言っても共同開発自体はすでにほぼ終わり今は2023年のカタログ掲載に向けて動いております。こちらの商品については4月以降に正式に皆さんにお披露目できるかと思います。
共同開発と言ってもあまりおおげさなことはしていなくて、いかにしてゲストアーティストの魅力を損なわないように商品として仕上げていくか、を念頭に進めております。今回のシライさん、齋藤さんの二人の事を例に出すとシライさんの場合は現物のタイルを石膏で型取りして金型に起こし、タイル生地をTNの工場で生産できるようにしました。T2の吉野さんの活躍もありそこまでは苦労なく進み、大変だったのは色の表現で現物のタイルの色と質感を再現するのには一苦労あり、どうにか再現できたもののその後の色展開も一筋縄ではいきませんでした。
また、もう一人の齊藤さんの場合はもともとのタイルの形や質感を再現するのは現実的ではなかったので、TNの豊富にある形状の中で彼女のテイストに合う形状をチョイスし施釉~焼成したものに彼女の考案した図案を上絵付していただく、というかたちで共同開発を進めました。こちらも当初はTNで使っている釉薬と上絵焼成の相性が悪く難航しましたが、現在は上絵付の仕方を工夫していただき難なく生産できる体制になっております。
このようにしてT2ではタイルの共同開発をしておりまして、この先もT2ではT2plusに参加していただけるアーティストの方を募集しております。「我こそは!」と思う方は是非ご一報下さい。宜しくお願いします。
コラボレーション希望の方はホームページよりお問合せください。
タイルの組み合わせ
タイルパークの林です。2023年の幕が開けました。今年もタイルの魅力を伝えるために頑張っていきます。今回は組み合わせの面白さをお伝えしたいです。今、タイルパークでは2023年版のカタログを準備している真っ最中です。いろんな写真で皆様に使い方にお魅力をお伝えしたいと考えています。
その中から、今回は新商品の軽量コブ出し風タイルと光沢のあるインテリア系タイルを組み合わせて使う写真を紹介します。
まずは黒系の重量感のあるタイルとペルラリーフの組み合わせです。石材調の軽量タイルは今までほとんど外壁に使用されていました。しかしエントランスや店舗の内装にも組み合わせを変えれば充分使用できるのではないでしょうか。
軽量タイルは1m2あたり15キロ程度で加工もしやすく、躯体を選びません。ぜひサンプルと手にして、その質感と重量を体験してみてください。
続いて白い軽量タイルとゼリージュの組み合わせです。地中海の明るさを表現したような組み合わせです。ライムストーン調の石面とモロッコの手作りタイル風ゼリージュは、ギリシャの丘から地中海を眺めている様な気がします。(かなり妄想が広がっているかもしれません)
最後はブルート白の組み合わせです。イタリアンブルーを表現した帯シリーズの群青(GUNJYO)とスペイン製タイルのシャトーを組み合わせた壁。地中海の明るさを表現したような組み合わせです。私の勝手な想像ですが、シチリア島でキンキンに冷えた白ワインと海鮮料理で、昼間から海を眺めながらほろ酔い気分になっいる、そんなことをイメージさせてくれる様な気がします。
タイルを組み合わせるとき、場所や表現したい空間をイメージするとタイル選びが楽しくなります。時には妄想もいいのではないでしょうか?
タイルノオサラ発売
明けましておめでとうございます。T2の吉野です。新年一発目のブログ更新ですが、『タイルノオサラ』の話です。新年関係無くてすいません。タイル百年祭でも好評でした『タイルノオサラ』が遂に正式に発売となりました。昨年12月からなので実は既に発売しています。弊社のタイル通販サイト『タイルパーク』でタイル雑貨のコーナーを新設しましたので、其方でご購入出来るようになっております。イメージ写真は弊社近くの美容室とカフェを併設されていらっしゃる『volpe』さんをお借りして撮影させて戴きました。料理やスタイリングも含め大変お世話になりました。ありがとう御座いました。
12月発売という事でXmasカラー2色もご用意させて戴きましたが、Xmas以外でも使えるかと思います。シンプルな北欧風のイメージ?おもちゃ感もあり、かわいいのではないでしょうか?赤い方は新年にも。。。ってお正月に紅白の食器とか使いませんよね。すいません。でも普通にかわいいと思います。
自社通販サイト以外にも、多治見まちづくり会社さんの運営する『喫茶わに』さんでオサラを一部販売して戴ける事になりましたので、準備が出来次第納品させて戴きます。一月中には納めさせて戴く予定です。お取扱い1号店なので勝手にもうアンテナショップだと思っています。わにさんでは喫茶の方でも実際にお料理を盛ってお客様に提供して戴けるようで嬉しく思います。多治見にいらっしゃった際はぜひお立ち寄り下さい。喫茶店と本屋さんを併設されている楽しい場所です。
現状の売れ筋といたしましては、対面式イベントの際は渋めの窯変の激しい個体差のあるお色の売れ行きが良かったのですが、ネット販売では乳白やピンクの売れ行きが好調です。リムは太い方が売れていますが、飲食店さまのヒアリングでは細リムの方がお料理を盛った時の余白のバランスが取りやすいようです。わにさんで実際に使用して戴けるオサラも細リムのほうです。今後はアイテムのサイズ、色数も順次増やしていく予定です。イベント出店やSNS上でもプレゼント企画、イベント等続けて行って盛り上げていきたいと思います。
ご期待ください。
タイルあるところ、必ず目地あり!
TNコーポレーション社内にて毎月開催されている「タイルの基礎知識 勉強会」。
「タイルの施工」に関して、施工の基本は「下地」「接着剤」「目地材」この3つ、ということを学んできました。前回は張り付けに何を使うかや下地の種類などについて勉強しましたが、今回は「目地材」についてのお話です。
目地なし?いえいえ、それは…
「目地は入れてないです」
なんて会話をたまに聞きますが、へぇー、目地ないんだー、なんて思っていたのですが…
“目地がない”なんていうことはなく、正しくは”目地詰めをしていない”ということだったらしい…。(タイル業界2年目、全然わかっていなかったワタクシ)
「目地」とは → タイルとタイルのすき間
のことを指すのですが、そのすき間がない、という話ではありませんでした。
焼き物でもあるタイルは、寸法誤差がどうしもでてしまいます(焼くと縮みます。収縮率もいろいろなんです)。なので、目地幅を確保(内装で2~3mm、外装で8~10mm程度)しないと残念ながらうまくキレイに収まりません。もちろん施工するときにも、多少なりとも誤差はでてしまいます。
目地なしで施工する「突きつけ目地」またの名を「眠り目地」は、最悪の場合、剥がれて落下する原因にも…。
目地幅をある程度とらないと、下地の膨張・収縮や地震による動きなどを吸収することができず、タイルに直接負荷がかかってしまい、欠けやヒビが入って割れやすくなってしまうのです…。
“目地詰めをしない“とは
「目地は入れてないです」というのは”空目地”という方法で施工すること。目地がないわけではなく、目地材を詰めない方法なんですね。ちなみに”空目地”は高性能な弾性接着剤を使います(モルタルは不可です…。この辺のお話は前回のブログへどうぞ)。
目地詰めの際に使用するのは、ゴム鏝(コテ)。柔らかいコテで、タイルのような傷がつきやすい素材のときに使用します。
タイル貼り付け後、ゴム鏝を用いタイル面目地にしっかり目地材が入るように、詰めていきます。 目地材が乾ききらないうちに、 軽く濡らし水を絞ったスポンジなどで、タイル表面の余分な目地材を拭き取ります。その後しっかりと乾かしてから仕上げ拭きしたら完成です。
目地を詰め、しっかり押さえれば防水性があがり強度もでます。また、コテでしっかり押さえることはせずにラフな仕上げにして、全体的にやわらかな印象にすることもできます。
1本目地におすすめなのは表面がデコボコしていたり、ざらつきのあるタイル。表面に目地を残したくない場合や、目地部分を深く (深目地) したいときにも適しています。
1本目地の施工をする際には、目地材と水をよく混ぜて耳たぶ程度の硬さになるまで練り、その後、絞り袋などに練った目地材を詰め、目地の幅に合わせて絞り袋の先端をカット。クリームを絞るようにゆっくりと目地に詰めていく方法です。
★タイル一枚一枚の寸法の誤差を調整
★施工時の誤差を調整
★下地(躯体)素材の収縮や膨張する力を吸収し、タイルの割れを防ぐ
★下地への接着力の強化
★外部からの水や埃などが入るのを防止
前置きが随分と長くなりましたが…さて、本題。”目地材”についてでしたね。
外装用
●現場調合
●既成調合
昔はほぼ100%で現場調合でやっていたそうですが、今ではほとんど見なくなったようです。
骨材は粗め、内装用に比べて色は少ないようです。昔は墨汁なんかを入れて色を調整したのだとか。
既成調合の目地モルタルは、メーカーであらかじめセメント、細骨材、保水剤を調合したもので、現場では規定量の水で混練するだけで使用できるもの。防カビ・抗菌目地材、油汚れ防止目地材、弾性目地材など高機能な目地材も開発されているそうです。
既成調合のうち「ブリックモルタル」というものは、骨材が粗めで(砂などが表面に見える感じだそう)、古びたヴィンテージ感のある仕上がりにしたい場合なんかにおすすめ。
目地幅を広くとるタイルや煉瓦などに最適で、タイルパークの商品では「上海レンガ」なんかに使うといいのではないでしょうか。
入れ方も一本目地で、わざとはみ出した状態にして無骨な感じを演出してみるのもよさそうですね!
内装用
●現場調合
●既成調合(モルタル or 樹脂系)
外装用と同じで、基本的に2つに分かれます。
内装用のモルタルは色が豊富で、細かい骨材が使われています。粉を水で溶いて練って使います。
材料のキメが細かいのは、狭い目地でも奥まで埋められるように。そのため幅が広い目地に内装用を使用すると、ヒビ割れたりするので注意が必要です。
床用には樹脂系目地材が使われます。下地の動きに対して追随性が高い目地材として樹脂系目地材が用いられ、エポキシ系、アクリル系、ポリマーセメント系などが市販されているそうです。
たわんでもある程度追随できるので、目地のひび割れ等も抑制することができます。室内の合板下地にも適用、床暖房も対応可です!
なんだか本題の目地材についての内容が薄かったですが…
タイルを語る上で、目地は絶対についてくる、決して外せない項目。例えそれが空目地でも。
意匠に反映されてくるとても重要なものです。よく調べ、考えて、目地を決めていきましょう。
▼ 目地についてのいろいろなお話はこちらのブログもどうぞ!
“貼られてなんぼ” の、タイルです。
…きれいに貼るための、目地割りや割付けなどのお話★
馬、芋…。目地のお話
…目地割りと、その目地におすすめのタイルをご紹介♪
芋目地の魅力
…まっすぐなラインが魅力の芋目地、施工例を交えて解説!
目地で変わるタイルの印象
… 目地材の色で変わってくる仕上がりの違いとは?
さて、次回の勉強会は「施工後の検査」についてです。
品質評価やメンテナンス法などについて教えていただきます。
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下地、接着剤、目地材。施工の基本はこの3つ!
TNコーポレーション社内にて毎月開催されている「タイルの基礎知識 勉強会」も第5回目。半年をかけて全6回予定でいろいろ学んできましたが、そろそろ最終章を迎える…はずだったのですが、好評につき(?)延長回が追加。
ここからはしばらく、まったくの未知の世界…「タイルの施工」について学んでいきます。
今はほぼ接着剤で張ってます!
タイルを施工するにあたって必要となるものは3つ。「下地」「接着剤」「目地材」これらが揃ってはじめてタイルを張ることができます。
まずは内装の壁への施工から―。
内装の壁には、2つの工法
●接着剤張り
●積上げ張り
内装の壁に張る場合は大きく分けてこの2つの工法があるのですが、現在ではほぼ100%が「接着剤」で張っているのだそうです。
かつては「積上げ張り」が主流だったのですが、なにしろ難しいらしく熟練の技が必要とか…。
「積上げ張り」は「だんご張り」とも呼ばれ、モルタルを団子のようにたっぷりとタイルにのせて、施工する壁に押しつけグイグイっと押し込んで張っていく方法。張っていきながら”平面”を自分で出していかなくてはならないということで、とても難しいようです。
技能五輪で「タイル張り」の技術を競い、世界大会もあるみたいですよ。ちょっと見てみたいですね!
ちなみに積み上げ張りは150角ぐらいまでのタイルでやっていて、あまり大きいものだと、たっぷりのせた団子(モルタル)が落ちてしまってダメ、ということでした(笑)
それにくらべると接着剤は作業性がよく、いろいろな下地で使えます。
内装の壁には、2種類の下地
●ボード下地
●モルタル下地(ブロック・コンクリート造)
大きく分けると基本的にはこの2つ。
内装壁ではほとんどの場合ボード下地のところが多いのですが、施工場所によって使われるボードの種類もいろいろ変わります。
・石膏ボード
・シージング石膏ボード
・耐水合板
・珪酸(けいさん)カルシウム板(ケイカル板)
・デラクリートセメントボード
表は代表的な事例を挙げたもので、実際の水がかりの程度を考慮してボードの選定をします。
水を使わない場所はよくある「石膏ボード」、浴室などには、耐水性・耐久性に優れたデラクリートセメントボード(外壁にも使われる)…というように、実際の水がかりの程度を考慮して、それに対応したボード下地が使われています。
シージング石膏ボードとは
石膏ボードの両面の原紙および芯のせっこうに防水処理を施したもの。 湿度、温度による伸縮、変形が少ないので、「アバレのない下地」としてタイル接着工法をはじめ、各種下地として優れている。 台所、洗面所などの室内の壁、天井の下地材として使用
耐水合板とは
耐水性を持たせた合板のこと。合板の接着強を保証するため、耐水性能によって、JASの基準が設けられている
珪酸カルシウム板とは
水酸化カルシウムと砂を使って成型した板材。主に耐火断熱材として用いられ、鉄骨の耐火被覆としても重要な材料。比重も軽く施工性も高いことから、軒天など様々なところに利用される
モルタル下地もまた、常に水がかかるような場所などに使われます。
タイルの目地から頻繁に水が入ってきてしまうようなところには、先ほどのセメントボードやモルタル下地にします。
― ところでモルタルって? ―
「土間はモルタル仕上げで!」なんて聞くと、セメントを塗って仕上げたコンクリートみたいなあんな感じかな…?って、なんとなくイメージはわきますが、モルタルとコンクリートって、全然違うものらしいです。
ちなみにモルタルもコンクリートも、材料としてセメントを使っているのですが…
モルタル → セメント 1:砂 3
コンクリート → セメント 1:砂 3:砂利 6
が通常の割合だそう(作業内容によって調整要)。
モルタルはセメントと水と砂を混ぜたもので、このモルタルにさらに2~3cmの砂利を混ぜて強度を上げたものが、コンクリートです。
コンクリートは強度が高いので建物の構造材など向け、一方モルタルは柔軟性と装飾性が高く、建物の表面部分に使用されることが多いということでした。
下地の厚さは? タイルの厚さにも注意
施工場所による下地の選定方法をみてきましたが、ボード下地には厚さの基準があるようです。
・石膏ボード → 厚さ9.5mm以上(9.5mm、12.5mm、15mm、21mm、25mm)
・合板 → JISⅠ類以上、厚さ9.5mm以上
・珪酸カルシウム板 → 厚さ6.0mm以上、比重1.0
耐久性に優れたセメントボードに関しては特に使用基準はないのですが、タイルの厚さが15mmを超える場合、基本的に石膏ボード下地は適していません。
“石膏ボードは、23kg/㎡以下の商品を新築に施工する場合に限り可”など、厚みで言ったり重さで言ったりと、メーカーによって推奨基準は様々だったりします。
厚いタイル=重い、大判タイル=重い…というわけで、600×300のような大きくて重量のあるタイルも石膏ボード下地はおすすめできません。
石膏ボードは、石膏を芯材に使用し、両面を石膏ボード用原紙で包んで板状に成型したもので、表面は紙なのです。重たいものがくっつくとその重みで剥がれてきてしまう可能性があります。
300角以上のタイルを壁に施工するときは弾性接着剤を使い、さらに3m以上の高いところでは、金具を併用して施工します。
弾性接着剤で張ることで、構造躯体からくる変形に対する追従性が高くなり、剥離の危険性も低くなると言うことだそうです。
躯体(くたい)とは
建物の骨格部分を指す言葉で、具体的には基礎、柱、梁、壁面、床などが躯体に含まれる
いろいろと書きましたが、タイルパークでは接着剤等は残念ながら取り扱っておりません…。(さきほどの、大判タイルのときは”弾性接着剤を使う”ということや、特殊なもの(ガラスタイルなど)に関してはセメダインさんの商品を 一部 推奨してはおります…)
100角くらいまでのタイルなら、タイル張りの職人さんが自分が扱いやすい接着剤を使っていることが多いそうですよ。
内装の床には、2種類の張り付材料
●有機系接着剤
●樹脂モルタル
今では樹脂モルタル(砂・セメント+樹脂を混ぜて強く固まる)を使うことはほぼなく、接着剤がほとんど。床は踏まれる度にしなるので、しなりを吸収してくれる弾性接着剤がおすすめだそう。
内装の床の場合は、1つ床を底上げしてからその上に下地を、さらにその上にタイルを張ります。
例えば…
コンクリート造の商業施設ビル、コンクリートの上に直接タイルを張ったりはしません。入っている店舗が変わり、タイルを張り替えるときに、直接貼っていたら剥がすときに傷つけてしまい、改装のときに困ってしまいます。なので必ず1つ床を底上げしています。
住宅も、土間より上がった廊下やリビングは、基礎があってその上に根太(ねだ)があって、その上に下地、そしてタイルの順になります。
下地は合板ならば12mm以上。合板が薄いとたわんでタイルや目地が割れてしまいます。強度が確保できる合板の厚さが必要です。下地の精度が仕上がりに直結してくるので要注意。
しっかりとした下地と、接着剤も弾性接着剤が準備できると安心ですね。
そして一番の心配は、やはりタイルが割れてしまうこと…。そこの不安をなくすために準備はとても大事!
接着剤も安いやつを使ってしまうと、水がかかるとふにゃふにゃになってしまったり…。
“エポキシ樹脂系”の接着剤が、強い接着力で、耐水性や耐熱性、耐薬品性にも優れ、耐久性があっていいそうです。
地域によっても、また季節によっても使う接着剤をかえていたとか。夏用、冬用。。。寒くてもそんなに硬くならないものとか…あるみたいです。ちなみに暖炉は直火じゃなければそんなに影響はないそうですよ。
外装の壁には、3つの工法
●外装有機系接着剤(弾性接着剤)張り
●圧着張り
●モザイクタイル張り
圧倒的に多いのは下の2つ。
「圧着張り」はモルタル下地と、張り付けにもモルタルを使ってタイルを張ります。作業性も良く、そして安い!気候と(寒いと表面凍るとか…)、職人さんの腕にも左右されやすいので要注意(笑)。あとモルタルは目地詰め必須です!入れないとタイルが落ちてきてしまいます。
これよりも安全性を高めた「改良圧着張り」という工法もあります。こちらはタイルの裏面にもモルタルを塗りつけて、張り付け側とタイル側とでダブルモルタルでガッチリ張り付けます。
「モザイクタイル張り」も基本的には同じ。モルタル下地に張り付けモルタル塗って張りますが、ユニット化されているので作業効率がよいです。場合によっては直張りも可能(下地の精度が重要)。
「モザイクタイル張り」の改良版で「マスク張り」というのもあって、目地部分をマスキングしてから張り付けモルタルを塗り、マスクを外し目地部分以外にモルタルがのっている状態で張り付ける方法も。
「モザイクタイル張り」では、張り付けモルタルを塗り付けた後、タイル張りまでの塗り置き時間が長くならないよう管理が大変でしたが、「マスク張り」はその影響による接着力のバラつきを少なくし、良好な接着力が得られる利点があります。
有機系の接着剤張りですが、先述の内装の床でも少し触れましたが、固まってもある程度柔軟性のある弾性接着剤は、下地の収縮や地震の揺れにも強く、追従性に優れています。価格は高いですが、高性能で安全性が高いことから最近ではよく使われるようになりました。
他の工法では、目地を詰めることで強度を出していたのが、その強力な接着性は空目地や深目地なども可能とし、意匠性も広がります。
表面に凹凸があったりして塗り目地ができず、一本目地(絞り袋でクリームを絞るようにゆっくりと目地部分に詰めていく)で仕上げないといけなかった様なものでも、弾性接着剤を使えば「貼るだけでOK」になったのです。
全国タイル工業組合で、外装タイルと有機系接着剤の組合せ品質認定制度「Q-CAT」という仕組みもつくられました。
そんな注目の弾性接着剤ですが、あまり大きなタイルはダメで…、300角以下(JASS19)となっています。
300角より大きなタイルは、弾性接着剤と併用して金具ささえるなど対策が必要です。各メーカーさんで推奨しているものがあるようなので、調べてみてください。(再:タイルパークでは接着剤などの施工関連用品は取り扱っておりません…)
外装の床も、3つの工法
●圧着張り
●セメントペースト張り
●大型床タイル張り
広い面積への施工もしやすく、もっとも一般的なのが「圧着張り」。(先述の外装壁と同じです)
「セメントペースト張り」は敷きモルタル、通称バサバサモルタル(笑)を使います。砂に少し水分が入ったような感じのバサバサしたモルタルを、下地にも、張り付け材としても使用。
バサバサモルタルが硬化する前に水分の多いしゃびしゃびのセメントペーストをかけて加工します。締まろうとするバサバサモルタルとセメントを含んだ水分が一緒になってかたまっていきます。
少々長くて疲れましたね… (しかもちょっと難しい)
あと、”目地材”についても少し教えていただいたのですが、また次回にします!
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レリーフタイルを使った施工例 in アメリカ
タイルパークの林です。今回は久しぶりに海外施工例です。アメリカでつかわれている凹凸のあるタイルを3種類紹介します。
これらのタイルは一般的に商業施設向けが多いですが、写真のように住宅に使うのも新アイデアです。
1点目はキール。まずは暖炉の周りにたて貼りされたキール。
続いてキッチンに貼られたキール。
次はペルラクレスト。
同じようにキッチンに使用されています。
海外ではよく使用されていますが、日本ではこのような使われ方はあまりされておらず、新鮮に感じます。
最後に紹介するのは、ペルラテント。この写真はペットの足洗い場のようです。我が家のお風呂より広いかも・・・。そしてここにこんなにお金をかけるのか?流石にアメリカ、スケールがでかいですね。
このように使い方次第で住宅でも引き立つレリーフタイル。是非新しいアイデアにご活用ください。
新潟県宛荷物の配送遅延について
いつもタイルパークをご利用いただき、誠にありがとうございます。
現在大雪の影響により、新潟県の一部地域宛て荷物の配送遅延や引受停止が発生しております。
誠にご迷惑をお掛け致しますが何卒ご了承願います。
※すでに出荷済みのお荷物の配達状況については、発送完了メールに記載のお問合せ番号で運送会社へ直接ご確認ください。
※周辺地域においても道路状況によって遅延が発生する可能性がございます。
断片
Design concept
なんの変哲もない日常の気づきを大切にして
日常にある、見慣れた身のまわりにあるものの一面を切り取り
それらを用いて再構成することで、ものの見方を変え、それを新しいアートへと昇華する
作家 冨田 まりこ の作品をタイルで表現しました。
特別でなくとも何気ない日常の断片を慈しみたい。
心情や偏見などに左右されず、気づきを見落とさないように。
ものの価値はその人の眼差しによって変わる。
魅力を感じるか否かはすべて自分次第。
だからこそキラキラした目で観る事を忘れず
そのものの魅力を見出して気づく。
そしてそれを学びとする。
完成品の先にある無形の価値
断片から見出す価値、それは本来つかい手が携わることのできない過程にふれてもらうこと。
そのために、断片は原案の石膏モデルからお見せしています。
またテクスチャーひとつひとつには名前と詩(ポエム)をつけ、面状、素材と共に手記のような形でノートにまとめています。
タイルを完成品だけではなく、その製作過程からより身近に感じ、たのしんでもらいたい。そのような思いで製作されたのが「断片」です。
冨田のノートより
Detail
2種類の面状
やさしさに溢れた表情のレリーフ面「Pasta(パスタ)」は空間のアクセントに。ベースタイルにはフラットな「smooth(スムース)」を併用して、組み合わせ方も楽しめるシリーズになっています。
5種類の色
「パスタ」のレリーフが生きるよう、濃淡の出やすい釉薬を採用。彩度をおさえた落ち着きのある色合いも特徴です。
Variation
Spec
B1類(磁器質)・施釉
118x90xt7.5mm
(目地共シート寸法:360x276mm)
10.2シート/㎡
参考価格(税別)
パスタ:18,360円/m2
スムース:10,710円/m2
納期について
当面は受注後生産での対応とさせていただきます。ご注文をいただいてから20営業日程度お時間を頂戴しますので、納期に余裕をもってご注文ください。なお生産量により納期は前後いたします。
サンプルについて
「パスタ」のサンプルは1面状のみとなります(指定はできません)。他の面状は写真でご確認ください。
サンプルのご依頼は商品ページからどうぞ
(※サンプル請求には事前の会員登録が必要です)
断片(だんぺん) シリーズ一覧へ
その他
・釉薬の自然な色むら・色幅がございます。
・「パスタ」の絵柄と配置はランダムです。柄や比率の指定はできません。
特注対応について
「断片」は表面レリーフの特注製作のご相談をお受けしています。ぜひお問合せください。
※下記は参考価格です。ご相談内容をもとに御見積いたします。
特注レリーフ…型費用30,000円 + タイル代 3,000円/シート
T2 PROTO.LAB
TNコーポレーションに所属するタイルの開発チームです。それぞれが陶芸の技術と知識を持ち、タイルデザインに新たな風を吹き込んでいます。
T2 PROTO.LAB ホームページへ