あけましておめでとうございます!東京ショールームの山中でございます。12月5日の記事でホロハーザという有名なハンガリーの磁器ブランドを紹介しました。今回もハンガリーの高級磁器ブランドを紹介するシリーズとして、Zsolnay(ジョルナイ)というブランドを紹介します。
ジョルナイの歴史
ジョルナイは、ハンガリーを代表する高級磁器ブランドで、その高い技術は世界中で高い評価を受けています。創業は1853年、創立者のヴィレム・ジョルナイによって、ハンガリー南部の都市ペーチに設立されました。当初は陶器工場としてスタートしましたが、19世紀後半に磁器製造へと転換し、独自の技術と美しいデザインでその名を広めました。


ジョルナイの最大の特徴は、革新的な技術「エオシン(Eosin)」の開発です。この技法は、独特のメタリックな光沢を持つ釉薬を使用しており、深みのある緑、赤、金、青といった神秘的な色合いを作品に与えます。エオシン釉を用いた製品は、ジョルナイの代名詞ともいえる存在で、アール・ヌーヴォーの影響を受けた芸術的なデザインと相まって、世界中のコレクターに愛されています。
建築装飾を彩る芸術的タイルの魅力
また、ジョルナイは建築装飾にも進出し、装飾タイルや陶板を多く手がけています。ブダペストにある聖イシュトヴァーン大聖堂や国会議事堂の屋根や壁には、ジョルナイのタイルが使用され、その美しさと耐久性が建築物に独特の魅力を与えています。このように、ジョルナイの製品は、磁器だけでなく建築の分野でも重要な役割を果たしています。


(https://welovebudapest.com/en/venue/matthias-church/)
ジョルナイは、その伝統を守りながらも、現代のトレンドに応じたデザインや技術革新を続けています。食器、装飾品、花瓶、人物像など、多彩な製品ラインナップを展開しており、それぞれ単なる陶磁器としてではなく、芸術品としての価値を持っています。
現在もジョルナイはペーチで職人技を活かし、製品を生み出し続けています。ジョルナイは、ハンガリーの歴史や文化を象徴するブランドとして、これからも多くの人々を魅了していくでしょう。
ジョルナイ工場制手工業の説明はいかがでしたか?2月の記事ではジョルナイのタイルについても紹介しますので、その記事もぜひ読んでみてください。
この記事の執筆者:山中(TNコーポレーション 東京ショールーム担当 )
ハンガリー出身、2022年に仏教の研究で修士号を取得。2022年秋に来日。日本の文化や日本での生活を学びながら陶器とタイルの良さを味わい中。
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