普段は入れない、窯の中へ

タイルパークでつくっているタイルは、「トンネル窯」という68mもある長ーいトンネル状の窯で焼いています。 窯の中を、台車に乗ってゆっくり移動しながら、じっくりと時間をかけて焼きあげています。

この中をタイルが移動しながら焼かれます

昨年末、そのトンネル窯の中へ、訳あって入れる機会がありましたので、ちょっと中の様子をご紹介します。
普段は入ることができない、1200度以上にもなる窯の中。いったいどんな風になっているのでしょうか。

出口から覗くと、 トンネル中央付近の炎が遠くに見えます

↑ こちらはトンネル窯の出口。いつもは、こんな感じで焼きあがったタイルが自動で出てきます。

この日、工場へ行くと、いつもとは違うこの光景…。人力で、台車を窯の中へと押し戻しているではないですか!

長いトンネルの入口まで押し戻していく様子

窯の中へ入れるなんて、滅多にないことらしく…、いい機会だったので、工場の方にトンネル窯の中を案内していただきました。

タイルは、窯に入る前に乾燥室で水分を飛ばします。
しっかり乾燥させないと、タイルの中に残った水分が熱せられて、水蒸気爆発を起こしてしまい、タイルは割れて木っ端微塵に。。。

まずは低温の予熱帯(650度くらい)でじわじわと熱を入れていき、その次に1220度の焼成帯へ。
そこを過ぎたら、冷却帯に入り、出口までの間ゆっくりと冷ます。出口付近で、だいたい100度前後までになり、触っても熱くはないくらいになっているそう。

入ってから出てくるまで、だいたい一昼夜、27時間くらいかかります。

上の動画、最後までとくに何も起こりませんが…、ゆっくりと台車が押され、たくさんのタイルが並ぶ様子がご覧いただけます。

焼かれたタイルは、クールダウンしながら、ずらーっと並んで検査を待ちます…。