ガラスタイル施工のコツ その1

フィン」や「クリッパー」など、タイルパークでも非常に人気のあるガラスモザイクタイル。ところが、折角お施主様が選んできて購入しても、工事業者さんに施工を依頼すると「ガラスタイルはちょっと・・・」と言葉を濁されたり、ひどい時は断られたりするケースが少なくありません。

ガラスタイルの施工を断られやすい大きな理由のひとつが「勝手がわからない」から。というのも、昔から定番的に使われてきたセラミックのタイルと違い、ガラス製のタイルは比較的最近になって海外から輸入されるようになったのでまだまだメジャーとは言えず、実際に施工した経験がない職人さんも大勢おられるのです。

ガラスタイルの施工に自信がない」「カットを試みて破損させてしまったことがある」という方々のために、ベテラン職人さんに教えてもらった「ガラスモザイクを施工するコツ」を3回に渡って伝授いたします!


ガラスタイル施工を失敗しやすい要因

ガラスタイルを施工するとき、どんな失敗が起きやすいでしょうか。いくつかの例をご紹介します。

①ベビーサンダーで破砕

セラミックタイルを切るのと同じ要領でベビーサンダーを使用すると、刃の回転の勢いにガラスが負けて「っパーン!」と砕けてしまうことがあります。多くの職人さんが「ガラスはカットできない」を考える、最も多い理由のひとつですね。

②接着剤のクシ目が見える

タイルを施工するとき、クシ目ごてを使って接着剤を塗り広げますが、透明なガラスタイルでは側面などから接着剤のクシ目が見えてしまい不格好な仕上がりになってしまうことがあります。

③箔が取れてしまう

ガラスタイルの裏には、白や銀色の箔が貼られていることが多くあります。裏透けを防止したり紫外線の透過を防ぐ役割を持っていますが、カットの際にこの箔の端が剥げてしまい、断面がギザギザして見えるなど残念な印象に・・。

これらの「よくある失敗」は、セラミックタイルの施工と同じ感覚で作業してしまうことで発生したと考えられると講師の職人さんは語ります。タイルにはタイル、ガラスタイルにはガラスタイルに適したカットや施工の方法がある事をまずは知ってほしいとの事でした。

ガラスタイルのカットに適した道具

まずはガラスのカットにおすすめの道具をご紹介します。できればこれらの道具を揃えてから、タイルのカットに挑みましょう。インターネットでも道具の購入は可能なので、初期費用はかかりますがDIYの方もチャレンジすることができます。

①押し切り

ガラスのカットはベビーサンダーよりも押し切りが便利です。力加減が重要なので、奥から手前に向かって刃を滑らせるタイプの押し切りがおすすめです。(写真の押し切りは、リクシル(INAX)さんの「タイルカッターN TK-3」です)
ちなみに押し切りでは小さなタイルには対応できないこともあるので、その時はベビーサンダーを使う場合もあるそうですが、重要なのは「無段変速」のベビーサンダーを使う事です(「その2」で詳しく説明いたします)。

②養生テープ

ガラスはセラミックタイルに比べるとどうしても衝撃に弱く、カットの際に端っこの欠け(チッピング)が生じやすくなります。養生テープを貼った上からカットすることでチッピングを防止したり、シートの目地幅のズレを押さえて真っ直ぐカットするのに役立ちます。

③タイルを押さえるもの

カットの時に動いてしまうと必ず失敗するので、体重をかけてしっかりタイルを押さえることが重要です。(ちなみに職人さんのおすすめは、持ち手があってしっかり握れる角ごてを使うことだそう)
大事なのは「面」で押さえられること。

その他、あると便利なものとして
④灯油(押し切りの葉の滑りをよくするため)
⑤無段変速のベビーサンダー(押し切りで対応できない商品のカットのため)
⑥やすり(カット面を綺麗に整えるため)
⑦修正液(箔の剥がれをごまかすため)

タイルカットの基本は適切な工具を揃えること。
その2では、実際にカットを行う際の流れや、道具の使い方のちょっとしたコツをお伝えします!