今までお伝えしましたように、T2で試作されたプロトタイプは、量産モデルの始まりと最後までクラフトとして商品化する少量手作りモデルの2つの方向性があります。 今回のイタリアの展示会では、T2で開発された商品が量産モデルとして評価される初めての場でした。来年の新商品のチラ見せです。紹介された商品とその評価を報告します
先ずは今年一押しのアイテム。そのタイトルは「空間の帯」。
最近の主流の大型タイルにアクセントで使用することをイメージしており、グレーを中心にした無機質な壁面に彩りを与える商品です。これはT2の千田くんが手作りモデルとして開発していた商品を量産化へ進めた最初の商品です。
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評価は大きく別れました。なにか新しいものを探している人、特にデザイナーには高い評価を受けました。一方で標準的なタイルディーラーでタイルショップへ販売している人たちは、あまり関心がありませんでした。結果的にはアメリカのお客様が採用を検討しており、結果待ちの状態です。今回の展示会とは別ですが、マレーシアのお客様のキッチンに使用することが決まっています。
続いては、ひし形をベースに表面をワイアーカット風に仕上げ、多色混合で自然なテイストを再現した吉野くんの試作品の量産モデルです。
商品名はYURAGIです。様々な色や表情がゆらめいているイメージからつけられました。
こちらは特にヨーロッパの人たちから高く評価を受けました。それと残念ながら現地へ来ることができなかったオーストラリアのお客様もイタリアから商品説明を行い、購入の予定です。
この様に工場でコツコツと仕上げた商品がお客様の目に触れ、いいも悪いも評価をいただくのが展示会です。そして面白いのは、その場で意思決定されるお客様が多いことです。物件単位の販売ではなく、各国での販売権を買うわけですから、迷っていると他の人に取られる場合があるからでしょう。その他の商品でも商談は続いています。今後多くの商品がT2から生まれることを期待しています。