建材展からの経過 その①


三月に入り、急に暖かくなりましたね。
このうららかな天気のせいか、昨年末、カタログの撮影で使用した柳も、なんと瓶のなかで根を伸ばし、芽吹いていました、、!瓶生活での限界を感じ、片づけることになりましたが、こんなにも生命力あふれているものを廃棄するのは忍びないので、括ってドライ(になるかわからないですが、)としてしばらく楽しむことにしました。







芽吹いた柳






シライさんとのコラボタイル
『刻』といっしょに






さて、展示会も終わって一息、小春日和でなんだかまったりとしてしまいそうですが、とりあえずのモノたちを次の目標に向けてまたコツコツアップデートしていきたいと思います。今週の担当は冨田です。よろしくお願いいたします。

私の担当ブログはしばらく、何回かに分けて建材展に展示した試作についてとその経過を順番にお見せしていこうと思います。
本日は、若干前回の内容(年明けの試作室からhttps://tile-park.com/blog/detail/23623)とかぶりますが、アクセントラインについてです。





アクセントラインはもともとは、断片を作りはじめた時に、テクスチャーを意図的に使ってみたらどうだろうかと思ったのがきっかけでした。また、いろんな種類の模様があった方が面白いけれど、生産の際に型の数が増えるのが厄介である、ということからタイルをつなげることで複数の模様をつくれる柄を考えてみました。







ノート案






装飾的なので初期の構想は
アートパネルとしての提案






素地は思ったようなものが手元になかったので、手持ちである土に、会社にある下掛けをうっすら掛けて素材感のあるものを作成しました。これが意外と好感触。土らしさの残るよい表情が表現できました。
こうして振り返ると、制約がアイデアのきっかけに結構なっているなあと思います。どうにかしようと、試行錯誤してうまれるものが新しい思わぬ刺激をくれます。





社長からアドバイスをいただき、いろいろな色でカラーサンプルを作りながら、建材展には漆喰とのコーディネートで展示しました。なるほど、たしかに、素地のやさしい雰囲気が漆喰のやわらかさと馴染みますね。





お試し色いろいろ




建材展展示パネル




ちなみに漆喰は田川産業さんの『DIY NURI 2』を使用しました。
ホームページに工程毎の説明動画が載っていてとても分かりやすかったです。
漆喰もDIY用にしてあるのか、初めてでも上手に塗れた気がします!







コテ板は自作、
段ボールを養生テープで巻いたモノ






塗りたい板の周りを2~3㎜差の板で囲い、
漆喰の厚みを揃える






現在はこの土らしさのあるタイルをメインに、素材感を活かすデザインを、という方向で進んでいます。
テクスチャーは建材展までは断片同様パスタで作成していましたが、それでなくともよいかなとも思っています。
素地を活かすこと、漆喰に合うものをと考えながら、デザインを練り直したり、自分がやる意味、できることを考えたりして、今日もまた、頭の中は同じところを行ったり来たりしています。







建材展出展時のもの






着色の実験




テクスチャー検討案






見せ方がはっきりしてきてからの調整は苦手なところではありますが、制約をバネに、、 息詰まったときこそチャンスの予感と思って、少しずつ進めていこうと思います。





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