わたしたちがつくるタイル、そのつくっている現場の日常を、写真、動画を交えながらご紹介しています。
今回はタイルを「カット」する様子をみてきました。お客様のご希望のサイズに合わせ、タイルをカット加工する作業です。
この冬はじまった新サービス「割付TEプレカット」。タイルのCAD割付(どう配置したら納まりよく仕上がるか)と、割付け図通りのサイズにプレカット(施工現場でそのまま貼れる大きさにカットしてから納品)する、とっても便利なサービス!
このサービスに合わせて、新しい設備を導入しました。
いままでは、難しい素材や数量が多いと外注さんにお願いしたり、小さなタイルのカットはお受けできなかったのですが、このタイルカッターで自社でカット可能なものが増えました。
繊細で割れてしまいやすいガラスタイルなんかも、綺麗に切ることができます。
こちらは「フィン」というガラスタイルをカットしたものです。
タイルの表側に紙を貼ってユニットシート化(表紙張りユニットといいます)した商品なので、肝心なタイルがあまり見えていませんが…。この表面の紙は、タイルを壁に接着した後に、紙を水で湿らせて剥がす仕様になっています。
この機械でカットするときには水をかけながら使用するので、タイルに貼ってある紙が濡れてしまいます。紙が濡れて剥がれてしまったら、ユニット化されたタイルがバラバラに。そうならないよう、切断面を養生テープでぐるっと覆ってからカットしています。
また、養生テープを貼った上からカットすることでチッピング(欠けやひび割れ) を防止したり、ユニットシートの目地幅のズレをおさえて真っ直ぐカットするのにも役立ちます。
カット後は、濡れてしまった紙が乾くまでしばらく乾燥させます。
細かなパーツがたくさんできました。
1cmほどの細長いパーツに「下」「下」「下」…と書いてあります。カット後にどこのパーツかわからなくなってしまっては大変。
全部のパーツが揃っているかしっかりと確認し、梱包します。
ここまでご紹介してきたこのカット作業の様子、じつは「割付TEプレカット」サービスを導入する前の、準備段階のときの様子です。
たくさんのお客様に便利なサービスとして利用していただくため、何度も会議を重ね、ああでもないこうでもないと、スタッフ間で考えを巡らせ、準備してきました。
カットの前に重要な「割付け」
工場でのカットの様子をご覧いただきましたが、現場でタイルを美しく張って仕上げていただくためには、綺麗にカットするその前に、まずは綺麗に「割付け」することが必要になってきます。
CAD技術をもった専門のスタッフが、お客様のご要望に沿って、美しく仕上がる割付けを考えます。
また、タイルの知識を持った担当スタッフが、お客様とやりとりをして、スタッフ間で協力して割付図を完成させていきます。
つい先日、このサービスをご利用のお客様の対応にあたっているところをちょっと覗いてみると…
ご依頼いただいたのは、割付けがちょっと難しそうな、ちゃんときれいに施工できるかな?と躊躇してしまいそうなヘリンボーンユニットのタイル「テンポ」。そんな扱いが難しそうなタイルのときこそ、ぜひ利用していただきたいのがこの「割付TEプレカット」サービスです。
事前準備はしてきたものの、実際にサービスがスタートすると、様々な問題が出てきます。1つ1つ解消しながら、今後のサービスの拡充をはかっていきます。
「割付け」だけでもOK!でも…
このサービス、「割付け」の“図”だけをご依頼いただいても、もちろん大丈夫。
「施工はタイル張りも安心して頼める業者さんがいるからカットは必要ない」とか「カットして張るのは実際の現場で様子を見ながら進めたい」などなど、いろいろなケースがあるかと思います。
きちんと割付けしてタイルの必要枚数を出せば、無駄な発注も減らせますので、「割付図」だけでも是非ご依頼ください。
近年、タイル職人さんの数は激減。高齢化と職人不足は深刻なようです。
住宅内装で、タイルを少し張るためだけに左官屋さんや職人さんを手配することに苦慮されていたり、一人でいろいろやれる内装工さんでも、タイルを張るだけならできてもカットはちょっと無理だったり、そんな声がよく聞かれます。
DIYが得意な方でも、タイルのカットは少しハードルが高いのでは…。
ネットで調べると、押し切りタイプのタイルカッターを使ってタイルをカットする方法はたくさん紹介されていますが、慣れるまでには少し時間がかかるようで、簡単に綺麗に切れるようにはならなさそう。
そんなときはぜひ、プレカットもご依頼ください!
タイルがあらかじめカットされた状態なら、専門の知識や高価な道具がなくてもラクラク施工OK!
美しいタイル仕上げに、ぜひご利用ください。
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<余談>
現在、我が社のお手洗いを大規模改装中。内も外もタイル張りで仕上げるため、ちょうど左官工事屋さんがタイルをカットして施工されていたので、作業の様子を見させていただきました!
まず初めは、切り位置に軽く線をつける程度にします。2回目が本番。手間ですが、こうすることで切断したときにバリ(ガサガサ、ギザギザする箇所)が出にくいそうです。
プロの職人さんでもグラインダー(上の写真の工具)で一回で切断しようとしてしまったら、綺麗には切れないようです。グラインダーにつけるディスク(刃)もピンキリで、タイルをきれいにカットするには、それなりに高価なものが必要。
そういった素材に適した道具や、ちょっとしたコツがタイルカットには必要なんですね。あとはもちろん、経験も。
ちなみに、お手洗いの内装壁に使った 上の写真のタイルは、大判のグッディー(MN01 マットタイプのもの)。今年発売した人気の商品です。薄型で壁でも施工しやすいですよ。
グッディーの他のタイプは >>> こちら
この記事の執筆者:吉田(タイルパークスタッフ)
カタログやコンテンツ記事などの各種広報物作成を担当。出版・制作会社を経て、転居を機にタイル業界へ。タイルの魅力を模索中。
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